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2005年1月14日 (金)

La Boheme

La Boheme

by G-Tools
★★★★★

前回のシャネルのバズ・ラーマン繋がりということで。
映画「ムーラン・ルージュ」のバズ・ラーマン監督が1993年に舞台監督・演出を勤めたシドニーオペラハウスの「ラ・ボエーム」のDVD。舞台をオリジナルの1830年代から1950年代のパリに移し、いまだかつてないほどビジュアル重視のフレッシュな演出になっている。
ビジュアル重視とは何ぞや。ズバリ一言、皆(それなりに)若くてルックスが良い。オペラってどうしても歌唱力を優先するため、「決して結核で死にそうにない椿姫」とか、「ヘチャムクレの王子様」とかがフツーに登場したりするのだが、はっきりいってこのDVDの歌手陣は(あくまでオペラ歌手としてはだが)、かなり見てくれが良い。特にロドルフォ(貧乏詩人)役のデイヴィッド・ホブソンは、オペラ歌手としてはありえないレベルといってもいいくらい。しかも、衣装もセットもバッキリとした原色使いが斬新で、オペラというよりかは、どこからどう見てもミュージカルにしか見えない派手さ加減。まさに、「Show time」である。「ウエスト・サイド・ストーリー」のオペラ版を想像すると近いかもしれない。

これはおそらく、「スタジオ録音なら外見はどうでもいいけど、これは舞台なんだからね。見て楽しくないと!」というバズ・ラーマンの意思表明なんだろうと思う。確かに、「死にそうにない椿姫」では、観客は音楽には感動するかもしれないけれど、物語に感情移入することはない。バズ・ラーマンはその辺のことをよくよく分かっていて、「良い音楽を聴かせればよいだけのオペラ」に対するアンチテーゼを提示して、「ラ・ボエーム」を説得力をもったストーリーとして見せたたかったんじゃないかな。若くて美男美女のロドルフォ&ミミっていうのは、「ラテン人ってホントすぐ熱烈に恋に落ちるよなー」っていう説得力大アリで良いですよ。

さて、確かに歌手は顔で選んでると思うのだが、だからといって歌がマズイかというとそんなことはない。もちろん、超一流どころと比べるのはちょっと酷だと思うし、オペラにしては声質や歌い方が軽いかなという気はするのだが、衣装とか演出とかセットとか、まぁ全体の雰囲気によく合ってるので、これはこれで良しだと思う。

というわけで、「ムーラン・ルージュ」でバズ・ラーマンワールドに魅了された人は是非見てください。そもそも「ムーラン・ルージュ」のストーリーって、「椿姫」と「ラ・ボエーム」を足して二で割ってオマージュ捧げましたって感じだし、美術デザインの原点もこの辺にあるんじゃないかと思うから、見て損は無いと思う。「ムーラン・ルージュ」ほどキッチュではないしアクも強くないけれど、パリのボヘミアンの「貧乏だけど小洒落ている」という独特の雰囲気は◎。プッチーニの音楽も、とてもメロディアスで聴きやすく、私は大好き。

なお、上のDVDはリージョン1なのでご注意を。早く国内版出してくれないかなぁ。過去に何回かNHKBSの深夜枠(確かクラシックロイヤルシート)で放送してるので、いずれまた再放送するかもしれない。

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