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2005年2月 9日 (水)

LotR RotK SEE 特典ディスクの感想

UK版で特典ディスクも一応全部見てはいるんだけど、やはり日本語字幕付きは楽だ~ということで、改めて見直している。

SEEの特典映像は単なるメイキングではなく、「LotR映画化」という長い長い旅の軌跡を描くドキュメンタリーだ。毎度のことだが非常に気合の入った内容で、実に丁寧に作られている。VFXなどの最先端の映画技術を知るにはもってこいだし、それとは対極的な手仕事、職人技の数々もとても魅力的である。
今回はトリロジー最終章ということで、まさに旅の終焉という感じで感慨深いシーンが多かった。俳優それぞれの「ラストショット」ではしみじみしてしまうし、プレミア、アカデミーの映像が入ってるのも、感動再び(当時は感動というよりも「狂騒」だったけど)という感じで目頭が熱くなってしまった。エンディングのイライジャのナレーションも泣かせる。っていうか、あれはちょっと反則じゃないのか。

FotR、TTTのSEEの特典映像を見た時は、PJはじめとする全関係者がこの作品に限りない愛情と情熱を注ぎ、どこまでもだわりまくる姿にひたすら尊敬の念を抱いたものだ。それはもちろん今回も同じなんだけど、2枚目の「ポストプロダクション」に関しては、感心とか尊敬の念を通り越して、むしろ呆れてしまったという方が正しいかもしれない。
何に呆れたかって、RotK劇場公開直前2ヶ月の修羅場っぷりである。ある程度予想はしていたけれど、まさかあそこまで危ない橋を渡っていたとは。その壮絶さは、「お尻に火がついた」などという可愛いものではなく、思わずデネソールの火ダルマダッシュ(1500m:脚本陣談)をイメージしてしまったほどである。PJはある意味自業自得としても、製作陣はさぞや胃が痛かったことだろう。
編集が終わってない映像にサントラを付けなくてはいけなかったハワード・ショアも、災難としかいいようがない。それでいて、できあがった作品を見ると、俳優の動きと音楽(のテンポやリズム)がビタッビタッと合ってたりするんだからなぁ。改めて大尊敬だ。
そしてWetaスタッフの過酷さといったら、なんだか悲壮感すら漂ってて気の毒なくらいだった。申し訳ないけど笑ってしまったのが、黒門前でピピンが「鷲だ!鷲たちが来た!」と叫ぶシーンを見て「鷲?鷲なんて出るのか?」とスタッフが顔を見合わせたというところ。アカデミー賞11冠で本当に良かったよね。。。

ところで、「ポストプロダクション」見て何が収穫だったかって、これから4月末にかけて着実に修羅場化する私の仕事も大したことがないような気分にさせられることかな。いやー、まさかSEEにこんな効用があるとは思わなんだよ。

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