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2005年7月

2005年7月31日 (日)

[映画]スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐②

再びEP3へ詣でて、気が付いたら一週間が経過。また早々に記憶が薄れてきているけど、引き続きネタバレ感想。

さて、2回目見てつくづく思ったのは展開が半端無く速いということ。アナキンが堕ちた瞬間、「え、もう?」と思わず時計を見そうになった。あんなにあっという間に愛弟子に堕ちられたら、オビ=ワンも本当に立つ瀬が無いような。オビ=ワンのその後20年間の精神状態がとても心配である。EP4では仙人のように達観している風ではあったけど、あの境地に辿り着くのにいったいどれだけかかったことだろうか。

というわけで、今回はオビ=ワンサイドからの感想。


You were the chosen one!
(お前は「選ばれし者」だったのに!)

壮絶な師弟対決の末、オビ=ワンは涙ながらに叫ぶ。ヨーダに「弟のようなアナキンは殺せない」といいつつも、結局は私情を押さえ込み、ジェダイとしての責務を果たすことを選んだ彼が、それでもいわずにはいられなかった台詞である。EP3中、最もエモーショナルなシーンといっても良い。

EP3は悲劇だ、といわれる。かつての善良な少年、才能に満ち溢れた青年アナキン・スカイウォーカーがダーク・サイドに堕ちていく過程を描く、ヒーローの失墜の物語だと。でも私がシンパシー(同情の混じった共感)を覚えるのは、ある意味自業自得なアナキンではなく、「いつも誰かの尻拭い」という風情のマスター・ケノービに対してである。

それにしてもEP3のオビ=ワン、思慮が深くて落ち着いてて、人格、能力共にバランスの取れたオールラウンダー型ジェダイであるにも関わらず、どうも星のめぐりが悪いというか、損な役回りというか、気苦労が絶えない様子が涙を誘う。ジェダイ評議会とアナキンの間で苦慮する姿なんか、中間管理職的ですらある。いや、あの立場は文字通り中間管理職か。

ところで、オビ=ワンはアナキンとの死闘の最中、「導き方を間違えた」という。元の台詞は"I have failed you. I was never able to teach you to think."(注1)だから、まぁちょっとニュアンスが違うけれど、オビ=ワンがアナキンの「導き方を間違えた」と自責の念にかられたであろうことは間違いのないところ。だけど実際は、「導き方を間違えた」というよりは、オビ=ワンとアナキンの16歳という微妙な年齢差がマズかったんじゃないだろうか。16歳差というのは、親子の関係というにはちょっと近過ぎるわけで、実際、EP3では2人の関係は親子、師弟というよりかは、兄弟であり親友という側面が強く描かれていた。
そして、この兄弟という関係性こそが仇になったんじゃないかという気がしてならない。兄弟というのは、年少の頃は上下関係がはっきりしているけど、大人になればなるほど目線は同じに、立場は対等になり得てしまう。EP3では、オビ=ワンはアナキンの「兄」で「親友」ではあっても、決して(「もはや」というべきか)「父親」的な、絶対的な存在ではなかった。このことは、アナキンが増長したり、パルパティーンに引きつけられてしまうことと、無関係ではないと思う。
思えば、パドメがオビ=ワン、オビ=ワンと連呼するのがアナキンには面白くないという辺りも、アナキンのオビへの微妙な対抗意識のなせるワザだと思うのだが、もし仮にオビが圧倒的な高みにいたら、アナキンもおそらくそういう意識は持たなかっただろう。何にせよ、アナキンが「超えられる」と錯覚を覚えさせる位置にオビがいたということは、不幸なことだったと思う。だけど、オビはアナキンが容易に超えられる程度の実力しかないのかというと、総合力的には決してそんなことはない。ただ、オビはメイス・ウィンドゥのように見るからに強いというタイプではないわけで、奢り昂ぶったアナキンがその辺を見誤ってしまうのも、まぁ無理もないこと。したがって、この、オビが「一見強く見えない」という点は、実はアナキン暗黒面落ちというプロット上、重要な部分なんだろうと思う。

最後に、ちょいとユアン・マクレガーのことなど。
正直、オビ@ユアンは巷で言われているほどオビ@アレック・ギネスを彷彿とさせるわけではないと思うけれど(あの2人はカラーがちょっと違う)、あの時点のオビ=ワン、つまり現役バリバリのジェダイマスター・オビの人物造形としては文句無しだと思うし、EP1の若い若いオビ、EP2の小姑のようなオビ(若くして超聞かん坊のマスターになってしまって肩の力入りまくり、みたいな)からの変化が見て取れてとても良かった。EP2よりも円熟した雰囲気だし、最後のフード姿はこのまま20年経てば、オビ@アレック・ギネスになる、、、かも?という感じで感慨深かったし。何よりも、存在感とか格を感じさせるという点ではユアン・マクレガーで大正解。彼の曇りの無さや濁りの無さも、ジェダイ・マスターを演じる上で不可欠だと思う。
ユアンはもっと細かい演技ができるタイプだろうから、ああいう使われ方は勿体無いと思わなくもないんだけれど、オビ@アレック・ギネスの若かりし日であれば、どうしたってユアンクラスの俳優でないと、ということになってくるんだろう。オビ@アレック・ギネスの気品という点からいえば、ユアンでギリギリセーフ、という感じかな。
殺陣に関しては、EP1の時はあまりの腰の据わらなさ加減に少々呆れたけれど、EP3はどのシーンもスピーディで迫力があって見応え十分だった。堪能。

というわけで、個人的にはオビ@ユアンに大満足なのであった。でもおかげで、スピンオフ小説(原書)大量入手の予感がザワザワと背中を這っている。洋書多読を大義名分に、このままズルズル行きそうでなんかイヤ…。

(注1)「I have failed you. I was never able to teach you to think.」という台詞はネット上のスクリプトから拾ってきたんだけど、実際の台詞は「I have failed you, Anakin. I have failed you.」でした。ゴメンなさい。

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2005年7月28日 (木)

The Desperate Mission (Star Wars: the Last of the Jedi)

0439681340The Desperate Mission (Star Wars: the Last of the Jedi)
Jude Watson
Scholastic Paperbacks 2005-05-01

by G-Tools

めくるめくSWの拡張世界(スピン・オフ小説群)に先に堕ちられたすなみさんが、ご自身の日記るるむく日記 でコレを紹介なさっていたのを見た瞬間、私も一気に堕ちた。あっけないほどに。…今なら映画であっという間に暗黒面に囚われたアナキンの気持ちが分かるぞ(分からんでイイ)。スピン・オフ小説群、イメージ映像=アリ地獄って感じなんだけど、大丈夫かな、私。。。

というわけで、EP3の後、EP4の前のオビ=ワンなのである。オビ、辺境で静かに隠遁生活なんじゃないの?○○○はどーすんのさ、いったい?!な巻らしい。なんかちょっと読むのが勿体無いなぁ。続きもまだ出てないし。ちょっとジレンマ。

表紙のオビが、微妙にユアンチックなのが笑える。

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[映画]アイランド

★★★★☆

近未来、大気汚染を逃れて外界から隔絶された施設で暮らす人々は、地上に残された最後の楽園「アイランド」に移住することを夢見て退屈な日常を送っていた。食事や運動、健康状態等を厳しく管理されている人々の唯一の楽しみは、「アイランド」行きを決する抽選会。
この施設で暮らして3年になるリンカーン(ユアン・マクレガー)は、ある日、換気口から入ってきた一匹の蛾を発見し、「外の世界は汚染されているはずなのに、なぜ?」と訝しく思う。

ネタバレ無し感想。

監督が誰かとか全く考えず、ユアンが出るということだけで、もっと違うモノを想像していた。例えば、「ガタカ」みたいな美しく詩的なSFとか。
全然違った。基本的には派手派手アクション映画。せっかく深くなりそうなネタなのに、微妙に深くなりきれてないというか、見た後にいろいろ考えさせられるような雰囲気の映画ではないのがやや残念だけど、エンターテイメント大作としては及第点。アクション映画というカテゴリーで括ってしまえば、内容はまずまずしっかりしてる部類に入ると思う。個人的には「ガタカ」の方が好きだけど。

というわけで、★のほとんどはユアンとショーン兄へ。内訳はユアン★2.5個、ショーン★1.5個ってところか。私は予告編を見た時に、ユアンが登場して「おっ」と顔が緩み、ショーンの顔見て「うわ、出た出た!」と笑み崩れたクチなので、そういう意味では大変幸せな時間であった。

スーツにメガネに英国アクセントのショーン。美麗中年三種の神器って感じ。知的にイっちゃってるマッドサイエンティストっぷりがとても素敵だし、出番も思ったよりもずっと多いのでファンは必見。

そして、ユアン。ユアンは元々少年っぽさを強く感じさせる容貌だけど、今回はそれが役柄に非常にプラスに働いている。彼が生来持つ屈託の無さやまっすぐな雰囲気は、ある意味、純粋無垢で子供のようなリンカーンの存在を非常にリアルで説得力のあるものにしている。ちなみに、このユアンを見て思い浮かんだフレーズは「好奇心、猫を殺す」。ユアンのイメージは猫ではなくて子犬なんだけど、旺盛な好奇心が元で逃げまくるはめになるというのは、なんか非常に納得。
それにしても、三十路半ばにして純粋だの無垢だの、ついでに可愛らしいだの怯える小動物のようだのという形容が違和感ないというのもちょっとすごいよなぁ。これも才能の一つか。ちなみに、今回、共演のスカーレット・ヨハンソンが終始怖い顔をしていることもあって、可憐さではユアンの圧倒的大勝利だったりする。ユアンもよくよく見ればちゃんと三十路の顔立ちしてるんだけど、実はこの2人に13歳も年齢差があるとはにわかには信じ難い。

それから、今回ユアンは相当ダイエット、トレーニングしたそうで(13Kg減)、オビ=ワンの影も形もない。まぁ、あの白いぴったりした衣装を着るんだったら、そりゃダイエットもしたくなるだろうけど。もちろん、オビ=ワンの時だってきっちりトレーニングしたんだろうし、太ってたというつもりもないんだけれど、EP3で偉大なるジェダイ・マスターがその身に漂わせる落ち着きと貫禄は、決してあの髭のせいなどではなく、ズルズル衣装で微妙に隠していた体型にあるんじゃないかという疑いを捨て切れない今日この頃。もしそうだとしたら、それは役作りだったのか?そうなのか?

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Star Wars Episode III Revenge of The Sith

0439139295Star Wars Episode III Revenge Of The Sith (Star Wars)
Patricia C. Wrede
Scholastic Paperbacks 2005-05-01

by G-Tools

総語数38,000(推定)、YL6くらい?

EP3ノベライズ本ジュニア版(9-12才)。これくらいならSFでも大丈夫か?と思ったけど、やっぱり武器関係や宇宙船関係にはちょっと難儀した。でも、おかげでigniteとかblastとか覚えたけど。
igniteは、「Obi-Wan ignited his lightsaber.」という風に使う。ライトセイバーをブォーンと発光させるってこと(←覚えてもちっとも役に立ちません)。
blastは「撃つ」。shootよりも使用頻度が高いのは、SFに出てくる銃の呼び方がblasterだからなのか、とか、本当にどうでもいいことに思考をめぐらす今日この頃。

戦闘シーン、アクションシーン以外の部分、特に登場人物の内面描写は、とっても分かり易い。皆さん、こんなに色々考えてたのか、と感心しながら読んだ。こちらを読むと、アナキンが屈折するのもなんか納得できてしまう。それにしても、あの映画の心理描写って、ジュニア小説以下なのね。。。

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2005年7月27日 (水)

TOEICスコア到着してます

しばらくRohanかTatooineかどこか、辺境へ修行の旅に出たいと思います。探さないで下さい。

というわけにもいかないので、腹をくくってスコア公表。

Listening: 395
Reading: 385
Total: 780

ベスト(805)更新ならず。ずーん、ずーん、ずーん。。。
Listeningが400切ったのが結構ショックかも。
あああ、小さくなって西に行きたい。スコア出さずに敵前逃亡しようかとも思ったけど、「Steady, Steady!」というガンダルフの声がしたので仕方なく。

参考までにテスト前にやってたこと。言い訳がましくならないように、事実のみ記載。

・5月に入って多読を再開。「a walk to remember」などを読了。
・「Grammar in Use」を1ヵ月半の間に通して1回。テスト前は結構これにかまけてた。
・リスニングはドラマCDと映画鑑賞。

まーとりあえず、今後も多読は続けてYL8~9くらいのをスラスラ読めるところまでもってって(←いつになるんだ…)、「Grammar in Use Intermediate」と音読でもしてみようかと思ってます。

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2005年7月21日 (木)

インターネットラジオで英語

せっかくインターネットラジオで英語聴き放題な上、HDDプレーヤーも手元にあるんだから少しはお耳の訓練をせねば、というわけで、「ぽけっとれこーだー」なるフリーの録音ソフトをVectorで入手してみた。これで英語ラジオのストリーミングファイルも楽々録音可能。簡便で良い。

早速、NPR(National Public Radio)に出かけて、映画関係のファイルを漁ってみると、出るわ出るわ。宝の山。

とりあえず、
Portraying Saladin, a Middle Eastern Hero(KoH)
Crusades Dramatization Draws Religious Criticism(KoH)
John Williams and the Music of 'Star Wars'
Film Composer Howard Shore
Film 'Before Sunset' Revisits Characters in Europe
Review: 'Eternal Sunshine of the Spotless Mind'
等々をゲット。全体的に5分前後の短いファイルが多いけど、インタービューは10分を超えるものもあるのでちょっと腰を据えてかからねば。
LotR関係は結構な量があるので、改めて出直し。

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2005年7月20日 (水)

「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」サントラCDレビューならぬ、オマケDVDレビュー

B00092QUE4スター・ウォーズ エピソード3:シスの復讐
サントラ ジョン・ウィリアムズ ロンドン交響楽団
ソニーミュージックエンタテインメント 2005-05-25

by G-Tools

国内版の写真が無いので、輸入版も一応。

B000850IS6Star Wars, Episode III: The Revenge of the Sith [Original Motion Picture Soundtrack] [Includes Bonus DVD]
John Williams John Williams London Symphony Orchestra
Sony 2005-05-03

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★★★★★
EP3のサントラは新SWでは多分一番の出来で、「やっぱり良いねぇ」とホクホクしながらCDを聴いているんだけど、アマゾンからCDが届いてみて何に驚いたかって、オマケ。なんかすごいDVDがくっついてくるっていうのはアマゾンのレビューを見て知ってたけど、まさかここまですごいものだとは思わなんだよ。詳細は後述するけれど、CDの方がオマケに見えるほどの充実ぶりである。超豪華。これ、「六部作、やっとこさ無事完結しました。待っててくれてありがとう」っていうファンサービス企画なんだろうか。

DVDの中身は「Star Wars: A Musical Journey」というタイトルのプロモーション・ビデオ集で、新旧SWベストアルバムのDVD版という感じ。サントラのプロモーション・ビデオといってもちょっと分かり難いだろうけど、それぞれの楽曲に合わせて映画の名場面を選りすぐって編集した、拡大トレーラーみたいなものだといえばイメージが浮かぶだろうか。いわゆる見所は、ほぼ網羅されているような気がする。
案内役のパルパティーン役のイアン・マクダーミドが、曲の合間合間にSWの壮大なサーガを物語っていくという趣向も中々ノーブルで良い。
全体的に編集がキビキビしているし、クリップによっては新旧両方の映像を挿入するなど、かなり凝っている。ちょっと残念なのは、比重が新三部作よりも旧三部作に偏っていることだけど(約三分の二が旧作の楽曲)、EP3公開早々、あまり映像を出したくないというのはまぁ仕方の無いところ。それに、聞き覚えのある曲は圧倒的に旧作の方に多いし、旧作ファンは逆に嬉しいかもしれない。
全部で16曲、約70分。なお、輸入版のDVDがリージョンフリーか否かは各自ご確認くだされ。

公式サイトで一つ見られるのでリンクをはっておきます。楽曲は「英雄たちの戦い」で、曲のクオリティもEP3中でピカ一だけど、このクリップもショート・ムービーの如き素晴らしいできばえ(EP3未見の人はネタバレ注意)。編集さん、気合入りまくりだなぁ。
ここをクリック↓
「英雄、堕つ」

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2005年7月15日 (金)

[映画]スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐①

★★★★☆+(若干ご祝儀評価)

この手のお祭りはリアルタイムで楽しまないと。「王の帰還」の時もそうだったけど、何かの終わりに立ち会うという感覚は、言葉では言い尽くせないものがある。EP3も先々行や先行、行っておけば良かったとちょっと後悔しているところ。とある映画館で「上映中、ライト・セイバーを振り回すのはお止め下さい」というアナウンスが流れたという話には笑ったけど、その独特の雰囲気は味わってみたかったな。

さて、私はSWファンではないのだが、旧シリーズの特別編のロードショーの際には映画館に見に行ったくらいなので、それなりの愛着は持っている。なので、まずは6部作完結という偉業に対して、「ルーカス、ありがとう」とお礼をいっておこう。

EP1とEP2の時は正直、あまりのテンポの悪さと何でもかんでもCG状態の無機質な映像に、ルーカスも年を取ったんだなぁと哀しくなったけれど、EP3は無事落ち着くべきところに落ち着いたという印象である。
LotRトリロジーのように三作品全てがそれなりのクオリティを保っている事例から見れば、EP1とEP2の体たらくは如何なものかと思わざるを得ないのだが、1、2、3とシリーズが進むにつれて着々とパワーダウンし続けた挙句に空中分解したかのような「マトリックス」のような作品もあるわけで。その点、EP3はクライマックス×3くらいで散々盛り上がるし、他の5作品で広げられた風呂敷も無事たたまれて、EP4にスムーズに繋がっている。そして、この作品によって旧シリーズの多くのシーンにより深い意味付けが加わり、旧シリーズを再鑑賞する楽しみが増えたのも嬉しい。

以下ネタバレ





心理面の描写が物足りないということは方々でいわれていることだけれど、それは正しいような気がする。個人的には、冒頭の素晴らしい空中戦のシーンだけでも値千金だとは思うのだが、今回のメインディッシュはやはりアナキンの「ダース・ベイダーに至る道」なのだから、いかにスターウォーズとはいえ、もう少しきめ細かな描写が欲しかったというのが本音である。ルーカスにその辺の繊細な演出を求めるのは、かなり筋違いだとは思うのだけれど。
アナキンが何故ダークサイドに堕ちるのか分からないという訳では全くなくって、いくつかある原因の一つ一つは非常に明確。様々な原因(執着・焦燥・不信・不満・鬱憤その他諸々)が積もりに積もって、あとはちょっとしたきっかけがあればあっという間に闇に堕ちていくだろうっていうのも分かる。分かるんだけど、何となく安直さを感じてしまうのは、アナキンの精神的未熟さこそがダークサイド堕ちの最大の原因に「見えてしまう」からかもしれない。予知夢(予言された悲劇的未来)から逃れようとすること自体が逆に破滅を招いてしまうというプロットはギリシャ悲劇(オイディプス王)を彷彿させるだけに、反抗期の子供が思い通りにならなくてダダをこねているように見えてしまうのはちょっともったいないようにも思う。

あれ、気がついたら、ジジイ好きのクセにオビ=ワンに一言も言及してない(って、オビ@ユアンはジジイじゃないけど)。次回こそは。

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2005年7月13日 (水)

Star Wars Episode III Revenge of The Sith

0439139295Star Wars Episode III Revenge Of The Sith (Star Wars)
Patricia C. Wrede
Scholastic Paperbacks 2005-05-01

by G-Tools

SWのEP3を見た。とりあえず満足。
始まる直前、劇場内が静かになりつつある時に、私の後ろに座ってた兄ちゃんが紙コップを口に当ててゼーハー言わせながら「ダース・ベイダー…」と呟いていた。頼むから、始まる前にあまり笑かしてくれるな。

映画の感想は後日アップするとして、本屋で見つけてついつい買ってしまった本のご紹介。SWはハマるととんでもないことになりそうなので、なるたけグッズとか関連書籍の購入はしないでおこうと思ったんだけど(劇場では「懐中電灯の代わりになるかしら」とバカなことを考えて、ミニ・ライトセーバーを購入しそうになったけど何とか踏み止まったですよ)。
対象年齢9-12歳用、子供用にリライトされたノベライズ本。これくらいだと、SF用語テンコ盛りでも何とかスラスラ行けそうな気がする。字も大きいしボリュームもあまり無いので、準備体操とかリハビリ用に向くかも。

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2005年7月 9日 (土)

「キングダム・オブ・ヘブン」字幕改善署名活動に関連して

字幕翻訳家の落合寿和氏が、ご自身ののブログで色々と勇気ある発言をなさっている。字幕について、映画業界について、興味深い記事ばかりでとても読み応えがある。思わず(僭越ながら)応援したくなるブログ。
7月7日の記事では、「キングダム・オブ・ヘブン」字幕改善署名活動についても触れられている。

Heather 落合寿和の字幕翻訳日記

しかし、映画を見るのに、なんでいちいち字幕のことで一喜一憂しなくてはならないかな。別に揚げ足取りをしたいわけじゃなくて、作品を本来あるべき姿で楽しみたいだけなんだけど。
映画業界は、早くファンの声に耳を傾けて欲しいものです(ネット上のファンの意見を聞き入れて、「戦うアルウェン」「ヘルム峡谷に現れるアルウェン」を断念したPJのように…。PJは決して、「ネットで一部のファンが騒いでるだけ」なんて思わなかった筈)。

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A Walk To Remember

0446693804A Walk To Remember
Nicholas Sparks
Warner Books Inc 2004-09-01

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総語数52,000、YL6.4
★★★☆☆+

持ってるのはマスマーケット版だけど、アマゾンから画像が消えているのでPB版を掲載。
ストーリーはどう要約しても陳腐になりそうなので割愛。シンプルなラブストーリーで、悪いことをすることもあるけれどごく普通の少年ランドンと、心優しい優等生でクラスではちょっと浮いている牧師の娘ジェイミーの物語、とだけ書いておこう。

最初は話が見えなくてどうなることかと思ったけど、中盤~後半は恐ろしく読みやすかった。さすがに、洋書初心者向け洋書として有名なだけはある。ジャンルはロマンス小説ではない恋愛小説。しかも恥ずかしいまでの純愛モノ。なんだか一昔前の少女マンガにありそうなストーリーなんだけど、思えばアメリカには少女マンガというジャンルが存在しないから、こういった内容も全て小説がカバーするということになるんだろう。
捻りが無いのが特徴、というくらいベタなプロット。ただ、こういうお約束なストーリーは、いざ読もうと思っても実は滅多にお目にかかれるものでもないので、逆に貴重かもしれない。こういうストーリーを「読ませる」というのは、おそらくものすごく難しいと思うけれど、その点、ニコラス・スパークスの筆力は大したものだと思う。物語は主人公ランドンの一人称で進むんだけれど、彼の内面が手に取るように分かる、ストレートかつ清々しい表現は秀逸。あの年頃って悪ぶりたいものだよねぇ、と微笑ましい気分になったりする。

物語の後半明かされる、タイトルの真の意味にはちょっと泣かされる。

古き良き時代のノスタルジーと善意に満ちた作品なので、性善説な話が読みたい時には、こういうのも良いと思う。個人的には、どうもキリスト教にシンパシーを感じないので感情移入し切れない部分もあるんだけど、後半泣けるのは確か。特に、ランドンと父親との関係の変化は感動的である。

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2005年7月 8日 (金)

「キングダム・オブ・ヘブン」字幕改善署名活動

「キングダム・オブ・ヘブン」の字幕改善のための署名活動が始まっている。7月末まで。

『キングダム・オブ・ヘブン』字幕改善署名

LotRも、勇気を出して声をあげてくれた人がいたからこそ、DVDでは(bestではないにせよ)betterな字幕がついたのだ。
KoHについても、消費者(あえて「消費者」という)の声がきちんと届きますように。

ちなみに、「オペラ座の怪人」に関しては届いている模様。もちろん、どういう風に直るかは発売されるまで分からないけれど、まさか「アレ」より笑えることは無いだろうと楽観視している私。

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2005年7月 6日 (水)

スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX

B0001X9BMYスター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX
アーヴィン・カーシュナー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2005-06-25

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EP3前夜で、キャンペーン中なのかな。35%オフという豪気な値引きに惹かれてついついぽちっ。DVD4本組みだから、まずまず妥当な価格だろう。それにしても、EP6のタイトル、「ジェダイの復讐」から「ジェダイの帰還」に変わってたとは知らなかった。気分はなんだか浦島太郎。

しかし、アマゾンも気合が入ってるのかどうなのか、月曜日の昼にぽちっとしたらその日の夜に「発送したよ」メールをくれ、火曜日の昼にばっちり届けてくれた。EP3の前に寸暇を惜しんで復習しろ、というありがたいお告げなんだろうか(違う)。

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2005年7月 5日 (火)

キング・コング予告編

「宇宙戦争」を見に行くと流れているらしい「キング・コング」の予告編、気が付いたらネット上でも解禁していた。当然か。とりあえず、eiga.comからでもOK。っていうか、キング・コング日本公式HPはまだトレーラーがcoming soonになっているんだけど、公式HPよりもeiga.comが先なんて、そんなことってあるわけ?

さて、トレーラーの冒頭、去年の冬くらいからすでに一部で大騒ぎになっていた激ヤセPJが登場。うーん、相変わらず髪の毛バサバサの髭面なんだけど、このすっきりほっそりぶりは、何回見ても違和感が。本家Kong is King.netのProduction Diary(制作日記)、Post Production Diary(編集日記)の細ーいPJの映像を見てない人はビックリ仰天じゃないだろうか。

それにしても、私のPCにくっつけている貧弱なスピーカーでもバビュン!と飛んでくる音にはちょっとビックリ。また音響さんが凝りまくって頑張ってくれたんだろう。映像もスピード感があって楽しみ。

本家HPの最新の「Post Production Diary - 24 Weeks to Go!」では、トレーラーのメイキングが見られる。たった2~3分のトレーラーでも、完成させるのは手間隙がかかるし、いざ解禁させるというのは各部門総出の大仕事なのだなぁ。

何にせよ、12月14日(水)世界同時公開ということで、じりじりと待たなくてすむのは嬉しい。

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2005年7月 4日 (月)

[映画]コンスタンティン

B00067HDX4コンスタンティン 特別版 (初回限定版)
キアヌ・リーブス フランシス・ローレンス レイチェル・ワイズ ジャイモン・フンスー
ワーナー・ホーム・ビデオ 2005-09-02

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気が付いたらDVD発売が決定していた。通常版(↓)もあるけど、そんなに高くないから特別版にしようかなー。

B0009Z1B1Sコンスタンティン
キアヌ・リーブス フランシス・ローレンス レイチェル・ワイズ ジャイモン・フンスー
ワーナー・ホーム・ビデオ 2005-09-02

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★★★☆☆+

ジョン・コンスタンティンは悪魔祓いを生業とする私立探偵。過去の自殺未遂の「罪」により、魂の救済を拒まれているコンスタンティンは、悪魔のハーフ・ブリードをせっせと地獄に送り返し続けることで、死後の天国行きを勝ち取ろうとする。しかし、その功績は中々認められず、また末期ガンに侵され死期が近くやさぐれる日々。ある日、アンジェラ・ドットソンという刑事が、双子の妹イザベルの不可解な死の謎を解くために助けを求めてくる。

カテゴリーとしては、ホラーなのかな。あの手のCGキャラを乱発すると、格調が低くなるのはいかんともし難いところではあるけど、かなりB級テイストである。映像の緻密さに救われてる感じだけど、暗めの画面としい、CGキャラの乱舞といい、オカルティックな色彩といい、なんか「ヴァン・ヘルシング」を思い出した。「ヴァン・ヘルシング」と違うのは、大風呂敷がそれなりに畳まれているところ。オチの付け方は中々シニカルで良かった。
舞台はロサンゼルス。天使の町(Los Angels)という名は示唆的なんだけど、その名に相応しからぬ、陰陰滅滅とした町の空気が印象的。この辺は撮影監督の腕なんだろうと思う。

今回のキアヌは、自分本位の荒んだアンチヒーローに扮していて、これがまたキレイにはまっている。同じ黒装束でも、ネオよりもずっとキャラが立ってて良かった。キアヌはA型タイプの生真面目な役が似合うし、ミステリアスな雰囲気もあるので(無表情なだけ、という気がしなくも無いけど)、そういう意味では「救世主」ネオは適役だったと思うけど、キャラクターとしてのインパクトはこちらの方が上。何しろ、コンスタンティンは、自殺未遂経験者にして、ヘビースモーカーの末期ガン患者なのである。そんなヒーロー、ついぞ聞いたことがないぞ。いわゆる正義の味方ではなく、天国と地獄、あの世とこの世、そして善と悪の境界線上に立つ男・コンスタンティン。性格が悪くて捨て鉢な、そしていつも不機嫌でちょっと死神を思わせるキャラクターを演じるキアヌはちょっと意外だったけど、中指立てるシーンとか、ジッポで火を付ける手つきがいちいち決まってる。キアヌ、以前は大根の印象が強くてその先行きを勝手に心配してたのだが(余計なお世話)、「マトリックス」以降、立ち振る舞いの魅力的な俳優になったなぁ、とちょっと感心。そして、あの衰えぬ美貌は「妖怪?!」と突っ込みたいほどで、不老不死のクスリとか飲んでんじゃないのかしらん、などと思ったりして。いや、「マトリックス」の時から体脂肪率7%とか、ものすごいプロフェッショナルだっていう話はもれ聞いてたけど。今回も10キロダイエットしたそうで、顔のラインの引き締まりっぷりは驚異的。

ガブリエルのティルダ・スウィントンが良かった。天使は基本的に無性の存在だけど(大天使ガブリエルは一般的に女性寄りなイメージのようだけど)、少年らしさと柔らかさを備えていてなおかつ年齢不詳なスウィントンの容貌は、天使という役に全く違和感を感じさせなかった。
ところで、パンフには「大天使」という表記と、大天使じゃないという記載とがあるけど、どっちなんだろうか。大天使ではまずいような気もするけど。

出番は短いながら、ルシファーのピーター・ストーメアの怪演も見どころ。

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2005年7月 3日 (日)

CD欲しい病発病

周期的にかかる病なんだけど、また無償にCDが欲しくなりアマゾンに探索の旅に出てた。

B00009PN87ラヴェル:ピアノ全集(1)
フランソワ(サンソン) ラヴェル
東芝EMI 2003-07-24

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ピアノのソロが聴きたくなってぽちっ。何となくラヴェルな気分。何となくというか、「のだめカンタービレ」の10巻に「鏡」が出てきて以来、ずっと聴きたかったんだけど。このアルバムには、千秋が指揮コンクールでふった「亡き王女のためのパヴァーヌ」、12巻でふった組曲「マ・メール・ロワ」(四手のための)も収録されてて、個人的にはちょっとお得な気分。ちなみに、両方ともピアノ版がオリジナルで、管弦楽曲は後にオケ用に編曲されたもの。

B00009PN88ラヴェル:ピアノ全集(2)
フランソワ(サンソン) ラヴェル
東芝EMI 2003-07-24

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B00006BGSMラヴェル:ピアノ協奏曲
ブーレーズ(ピエール) ツィマーマン(クリスティアン) クリーヴランド管弦楽団 ラヴェル
ユニバーサルクラシック 2002-09-25

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敬愛するツィマーマン氏によるラヴェルのピアノ協奏曲。

B0000CD7XDベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番
ツィマーマン(クリスティアン) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 バーンスタイン(レナード) ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック 2003-10-22

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ツィマーマン繋がりで、今度はベートーヴェン。

B0009J8HTSハバナ
大萩康司 マルティン ガライ フェルナンデス
ビクターエンタテインメント 2005-06-22

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ギターはほとんど聴かないんだけど、地上のお店で視聴したら中々良かったので。キューバ音楽。
上手くてリズム感も抜群なんだけど、それだけじゃなくて、ちょっとポエティックなところがあるのが気に入った。

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2005年7月 1日 (金)

[映画]カラヴァッジオ

B0006TPJN8カラヴァッジオ
ナイジェル・テリー デレク・ジャーマン ショーン・ビーン デクスター・フレッチャー
ビデオメーカー 2005-01-24

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★★★☆☆+

画家カラヴァッジオは、逃亡生活の末、死の床にあった。彼の脳裏にはそれまでの波乱に満ちた人生が駆け巡る。

廉価版が出たので購入。日本語吹替えも英語字幕も付いてないのがちょっと残念。
一応、カラヴァッジオ(ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ:1571~1610)の生涯を描いているんだけど、基本的に監督独自の解釈の世界なので、伝記映画という言い方は適切ではないような気がする。要は、「カラヴァッジオだったら、こんなことがあってもおかしくないかもね」というフィクションの世界。

カラヴァッジオの作品を知ってるとかなり楽しめる。当然だけどカラヴァッジオの作品がそこかしこに登場するし、制作風景も丁寧に描写されている。
とにかく映像のクオリティが高く、強い明暗のコントラストと赤が支配する画面は、まさにカラヴァッジオの絵画そのものの世界。と思えば、いきなりバイクやタイプライターなど、現代的な小道具が登場するなど、結構アヴァンギャルドな雰囲気もある。斬新な演出のオペラや演劇なんかのイメージに近い。

ちなみに、カラヴァッジオは日本ではいまいちマイナーな気もするけど、バロック絵画の先駆的存在として、イタリア美術史上では巨匠の一人に数えられる画家。同時代、後の時代の画家に非常に大きな影響を与え、ヨーロッパ各地にカラヴァジェスキと呼ばれる多くの追随者を生んでいる。ルーベンスやレンブラント、フェルメールの明暗表現も、大元はカラヴァッジオにあるといえる。
なお、映画で描かれているカラヴァッジオの破天荒ぶりは概ね本当のことで、喧嘩、暴行、逮捕、訴訟は日常茶飯事というトラブルメーカーだったらしい。
余談だけど、イタリアの紙幣(リラ)は、50万リラがラファエロ、10万リラがカラヴァッジオ、5万リラがベルリーニ(彫刻家)だったそうだ(あれ、レオナルドやミケランジェロよりラファエロが偉いの?)。

という固い(?)話は置いといて。とにかく若く秀麗なショーンBを見よ。ちょっと線が細い感じ(今より痩せてるだけ?)だけど、決して飼いならされない動物のような野性味を備えたごろつき美青年ぶりは、本作が映画デビュー作とは思えないほどハマっている。作品自体は好き嫌いが分かれると思うけど、ショーン・ビーン好きだったら見て損は無し。

なお、ヒロインのティルダ・スウィントンは「コンスタンティン」の天使ガブリエル役の女優で、これが映画デビュー作だそうだ。あまり顔が変わってないなぁ。

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