The Giving Tree
![]() | The Giving Tree: 40th Anniversary Shel Silverstein Harper Audio 2004-04 by G-Tools |
総語数622、YL2.4
★★★☆☆
<ストーリー>
リンゴの木は、1人の少年の遊び場だった。木は、少年が成長するにつれ、「お金が欲しい」と言えば売るためのリンゴの実を与え、「家を建てたい」と言えば材木を与えるなど、様々にその願いを叶えてやるのだが…。
「無償の愛」「自己犠牲」について考えさせる良い本だとは思う。さほど説教臭くなく、淡々とした語り口でこういうことを物語るのはなかなか上手いと思う。こういうのはやっぱりキリスト教的美徳の世界なのかな?とも思うけれど、ごく普遍的な物語として読むことも十分可能。
ただ、私は修行が足りないせいなのか、いまいちピンとこなかった。木が親のような愛情で少年に「尽くしてしまう」というのはよく分かるんだけれど、少年の方が木の愛情を当然のように享受するばかりで、「それで本当に良いの?」という感じなのが気になる。自分とこの少年の利己性に共通点を見出して、腹立たしいだけなのかもしれないけれど。
ただ、子供がいる人は、まるで母親のような木の心情が身に沁みるだろうし、子供がいなくても親のありがたみをしみじみと感じる良い機会にはなるような気がする。
前半は文字がスカスカだけれど、後半はいきなりぎゅっと詰まってくるのでちょっと驚いたけれど、非常に読み易い。シェル・シルヴァスタインの線描のみによるシンプルなイラストもとても良い。
CDは未聴。
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