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2006年3月29日 (水)

[映画]ブロークバック・マウンテン その1

★★★★★

<ストーリー>
1963年、ワイオミング。イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ジレンホール)はともに20歳、カウボーイの青年である。2人はひと夏の間、ブロークバック・マウンテンで羊の放牧管理の仕事に従事することになる。厳しい環境下で助け合ううちに2人は意気投合するが、友情がそれ以上のものへと変化するのに大して時間はかからなかった。
しかし、仕事を終えて山を降りた2人は再会の約束もしないままに別れる。閉鎖的で保守的な社会で、2人で共に生きるという選択肢は存在しなかったのだ。イニスはすぐに許婚のアルマと結婚し、ジャックも大金持ちの娘のラリーンと結ばれ、それぞれ家庭を築く。
数年後、イニスの元にジャックから1枚の葉書が届く。

とりあえずネタバレ無し。

私はゲイに対してはニュートラルな立場を取っている。特に賛美はしないけれど、アンチではないということ。仮に友人や同僚がゲイであっても全く構わないし、同性愛婚は認めれば良いと思っている。人の性的嗜好について過剰反応したり、面白おかしくネタにしてたりするのを見聞きすると不愉快になるし悲しくなる、ということで、ニュートラルというか、明らかに「左」ですか。ただ、いわゆるBLややおいの類はほぼNG(あの手のものは「物語」としてゲイである必然性が感じられないから)。とまぁ、一応スタンスを明らかにしておいて。

いまだかつて、こんなに大泣きして見た映画があるだろうか?というくらい、ダラダラと泣いてしまった。周囲に人がいなかったら、多分声を上げて泣いていたと思う。既に原作を読んでてオチも分かっているというに、一体どうしたことだろう。メンタル下降気味か?

ストーリー自体の感想は原作を読んだ時とほとんど変わらないんだけど(過去記事参照)。

まずいえるのは、原作つきの映画化としてこれだけよくできている作品も珍しいということ。元が短編だから細部をカットする必要が無いとはいえ、非常に丁寧に脚本化されていて無理が無いし、原作に無い部分の膨らませ方にも説得力がある。台詞自体は少ないけれど、心情表現なんかは非常に緻密で雄弁な印象を受ける。俳優陣も粒揃いで、寡黙で無骨、どこか繊細さを宿すイニスのヒース・レジャー、陽性で天衣無縫なジャックのジェイク・ジレンホールと、どちらも非常に成功した配役で、2人のケミストリーも違和感が無い。女優陣も、年の取り方などが非常にリアルで良かった。

でも、脚本や俳優陣の素晴らしさもさることながら、とにかくあのブロークバック・マウンテンの風景が全てを物語っている。あの映像はちょっと反則だろう。。。いやね、もう頭っから「これはヤバイ!」って思ったのよ。あのブロークバック・マウンテンの、壮大かつ峻厳でありながら、どこまでも透明で美しい夢のような光景。冒頭からノックアウト気味である。羊の海とか見るだけで、なんだか涙腺がヨレヨレしてきてしまった(え、羊でか?)。その後もそのまま目を潤ませたまま見続け、かなり早い段階で堤防決壊。
それにしても、映像の力とは凄いもので、2人にとっての楽園であるブロークバック・マウンテンの美しさと、「下界」=世知辛い現実社会の対比をこれだけはっきり見せられると、分かり易い描き方だなぁとは思いつつも、その説得力に感心してしまう。特に、あのどんよりとした町の雰囲気はちょっと真綿で首を絞めるような感じがあって、田舎町の言い知れぬ閉塞感とか、(イニスが感じているであろう)あからさまではないにせよ確実に存在する差別的な空気を思わせて、ちょっとすごいなぁと思う。

内容に触れられないままこんな長さになってるので、以下次号ということで。

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