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2006年4月 9日 (日)

続・絶版CDをめぐる冒険 フランス語でお買物顛末記 #2

問題は該当CDを見つけた所が、フランス語のWebサイトだということ。当然のように、英語頁などというありがたいものは無い。ドイツのお店じゃなくて良かったーなどと喜んでる場合ではない(ドイツの場合、英語で注文OKな気がするからむしろ楽かも)。

一渡りざっと店内を見回してみると、個人経営のこじんまりとしたお店のようで、どうも古い本とか写真とかヒストリカルな物が専門の模様。その一角にCDコーナーもあるという感じで、ちょっと独特である。

アマゾンであれば、フランス店だろうがドイツ店であろうがさほど抵抗は無いのだが、今まで、英語圏以外でこういう小さなお店と直接取引をしたことは無い。さてどうしたものか。。。しかも、カード支払いは無しで、銀行振込みか為替かキャッシュである。
うーん、困ったなぁ。路面店じゃあるまいし、まさか商品名だけ書いて「S'il vous plait!(=Please!)」とメールを出す訳にもいかんし。しかし、お値段は極めて常識的である。ごく普通である。っていうか、CD2枚組で16ユーロは安い。そもそも、高いの安いのと選択肢が一杯あるわけでもなく、見つけたら即買いなブツなのだが。

とりあえず、郵便局に行って、海外の銀行口座に振り込む方法を確認してみることにした。いざ訊いてみれば、そんなに難しくないし、手数料も法外というほどではない(銀行から海外送金するとものすごい手数料取られるけれど)。これは何とか行けそうな気がするゾ。。。

というわけで、いざ仏語作文に突入である。
まずは英語でメールを送ってみて相手の出方を見るという選択肢もあったのだが、基本的に平均的なフランス人の英語力というのは日本人のそれと大差無いので、英語だと仮に相手に悪意が無くても放置される可能性がある(ただし、フランス人のインテリ、エリート層の英語力の高さは日本人の比ではないような気がするけど)。返事をイライラと待ったり、催促のメールを作文するのも二度手間で嫌なので、最初からフランス語で送り付けた方が結局のところは万事スムーズだろうという判断である。

しかしだ、英文メールの例文というのはネットに落ちている。本当に一杯落ちている。ツギハギしさえすれば、どんな状況にも対応可能である。一方、フランス語は…。無いんだ、これが。ネットは役に立たず、頼れるのは我が家に一冊だけある仏語の手紙の書き方の本だけである。発行年がちょっと古く、メールの書式には対応していないのが難だが、この際贅沢は言ってられない。幸いにして、商用の文例がそれなりに載っているのでそれを切り張りすること小一時間、何とか一通の仏文メールが完成した。

こんな感じ。かなり丁寧な文体で書いてみた。

「拝啓 下記のCDを注文したく思います。貴店が日本からの注文を受け付けてらっしゃっているか、お知らせ下さい。もし注文をお受けいただけるのでしたら、支払い方法、航空便の送料、その他手数料等お知らせ下さい。
○○○○○○○○(CDの内容をHPからコピー) 
敬具
P.S.フランス語は得意ではないので、文中に間違いがありましたらお許し下さい。
住所
電話&Fax番号
名前」

日本語にすると大した量無いのね。たったこれだけ書くのに大汗かいてて、情けない。

出す前はさすがにちょっと悩んだ。相手から長文メールが来たらどうしようとか、何かトラぶった時にどーすんだ、とか、返事来ない時に催促メール出すの面倒だぞとか。

でもまぁ、書いちゃったものは勿体無くて消せない貧乏性。覚悟を決めて送信ボタンを押す。えいやっ。

2、3日で返事が来れば上々、くらいの気分だったのだが、なんと30分後に返事が来た。本当にフランス人なのか?もしかしてケベック州の店だとかそういうオチがあったりするのか?と偏見にまみれたことを考えながらメールをあけると、実にあっさりと「OK。送ってあげるよ。送料込みで○○ユーロ、郵便でキャッシュか国際為替を送ってね」と書いてある(郵便でキャッシュは送れないと思うけど…)。
ひえぇぇぇぇ。レスポンス速過ぎです、お兄さん(オジサンか?)。しかも、明らかに気を使って易しい単語を使ってシンプルに書いててくれている。
フランス人というのは概して、外国人がフランス語使ってコミュニケーションを取ろうと努力する姿勢を見せると、途端に「ものすごく」親切になるんだよなぁ。。。

しかし為替。国内外問わず、送ったこと無いんだよね。でも、「日本からそちらの銀行口座に郵便局経由で入金できますので、口座番号を教えて下さい」とフランス語でメールを書いて送るのは、、、ものすごく面倒だし、相手も銀行振込の手数料を考えて「為替」を指定してきたんだろう。人間、なんだかんだいってやっぱり楽な方に流れるのである。大慌てで国際為替のことを調べ、為替を作りに再び郵便局へ向かう。

#3に続く。

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