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2006年5月17日 (水)

お髭氏・謎のショパコン三楽章映像に係るメモ

某動画サイトに若いツィメルマンによるショパンのピアノ協奏曲第1番三楽章の映像が上がっており、一部で話題になっている。ただ、出所不明の得体の知れない映像なので、私も一体なんだろうか?と首を捻っていた(ところで、今更著作権云々いうのも何ですが、なんとなくアドレスを載せるのはマズイかしらん、、、という気分なので、もし見たい方がいらっしゃいましたら、コメント欄にでもこっそり?書きますんで、お知らせ下さい)。

どうでもいいけど、この映像のツィメルマン、睫毛がごくごく平均的で良かった、、、と思ってる私(←どこを見てる)。あの容姿で睫毛バサバサ・くるりん状態だった日には、そのあまりにもあまりな王子様ぶりに、天井向いて大笑いしていたに違いない。

さて、ツィメルマンの演奏自体は、ジュリーニ版に非常によく似ている。ただし、指揮者はジュリーニではない。ジュリーニは、クリント・イーストウッドをノーブルにしたような容姿だし、髪型からしてちょっと違う。ましてや、コンドラシンでは無い(ツィメルマンの演奏もコンドラシン版とは明らかに違う)。

ショパン・コンクールの本選かガラコンサートか?という話もあったけれど、コンクール時のツィメルマンはこんなに上手くない(失礼…)。本選の指揮者はマクシミウクだったので、ガラもピアノ協奏曲をやったのであれば、マクシミウクが振ったんじゃないかなぁ、、、というのは単なる推測に過ぎないのだけれど。
ついでに、大変瑣末だけど、ショパンコンクールのコンテスタントの服装は、ブラックタイ(タキシード)が多い。ツィメルマンのコンクール時の写真を見ても、ブラックタイである。ドレスコードがあるのかな?
この映像は、ホワイトタイ=燕尾服ですね。

ツィメルマンの容姿・髪型は、ジュリーニ版のジャケットとほとんど一緒だから、その近辺(1978、1979年)なんだろうなぁとは思うのだけれど。

あとは、コレ振ってる人は結局誰なのさ、というところに行き着くわけなのだが、おそらくはポーランド人の指揮者・ヤン・クレンツ(Jan Krenz)ではないかと。

↓ヤン・クレンツ氏
Jan_krenz

お髭氏は1999年のショパコン弾き振りの際に寄せた文章の中で、それまでショパンのピアノ協奏曲を共演してきた指揮者に対して感謝の意を述べて、その名前を列挙している。その中にヤン・クレンツの名前もあって、「1976年のドイツツアー」と記載されている(オケ名の記載は無し)。

1976年かぁ。うーむ。。。どうなんだろうなぁ。

とりあえず、調べられたのはここまで。

以下は本当に推測の推測。
この映像、ショパン・コンクールのドキュメンタリー「ワルシャワの覇者」の第31巻に入ってる「ピアノ協奏曲 ホ短調 Op.11より 第3楽章 」ではないか?と思っているのだが。「ワルシャワの覇者」はコンクールのドキュメンタリーだけれど、「入賞者のその後」の映像も結構入ってるらしいし。っていうか、それくらいしか映像の出所として思い当たらないんだよね…(あとは過去にテレビ放映されたものか)。
ちなみに、第30巻は「クリスチャン・ツィメルマン リサイタル ピアノ協奏曲ホ短調 op.11 指揮:ヤン・クレンツ クラクフ大オーケストラ」とある。もしかしたらこちらかもしれないけれど、あの映像のオケの皆さん、若人という感じではなかったからなぁ。

どこかで「ワルシャワの覇者」をチェックするのが手っ取り早いんだけど。さて、どうしたものか。

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Pianist: Krystian Zimerman」カテゴリの記事

コメント

謎が明らかになってきましたね、さすがです。あの初々しい感じ(本人の映像も、ピアノの雰囲気も)は76年で良いのかな~と思いますが。最後はやはり国会図書館か龍谷大学でワルシャワの覇者を!でしょうか(笑)

投稿: すなみ | 2006年5月18日 (木) 23:46

ツィメルマンの場合は、どうもサンプル数が少なすぎて、何年と特定するのが難しいですね。まぁ、ごく初期の演奏であることは間違いないと思いますが。

ツィメルマンはさておいても、やっぱり一度は「ワルシャワの覇者」は見てみたいですねー。全31巻、恐ろしいショパンマラソンになりますが(笑)。

投稿: 青猫 | 2006年5月19日 (金) 20:07

今晩は!

この記事前に読んでいて、ずっと気になっていたのです~。まだその映像ってみられますか?もし宜しければどこで見られるか教えて頂けないでしょうか?お髭氏の映像を渇望しているにも関わらずどこからも手に入れられなくて、死にそうです~(笑)。市内の図書館には「ワルシャワの覇者」なんてあるはずもなく、ツィメさんのDVDも一枚もありませんでした(泣)。ツィメさんCDですらたったの2枚という有様・・・。神戸市、文化芸術教育面で力入れなさ過ぎ!と憤っている次第です。観光と空港はもうええよ!って青猫さんの所で言う事でもないんですが。えっと映像の方宜しくお願い致しますm(_ _)m。

投稿: petit viola | 2006年6月27日 (火) 23:25

こんにちは。
お髭氏の映像をキャッチするのは結構大変ですよね。廃盤DVD、オークションではすごいことになってますし。

例の映像はまだ見られませすよ。以下の某巨大動画サイトです。ショパコン以外にも色々上がってます。

http://youtube.com/watch?v=JYbQ9jRYOmI&search=Zimerman

これの最後、思わず、「ちょっと王子様ってば、なんつーことすんのよ…」と突っ込んでしまいました(^^;)。いきなり反則技を繰り出さないで欲しい(笑)。
そして、やっぱり昔は可愛かったんだなぁ、、、と感慨深くなった私でした。

投稿: 青猫 | 2006年6月28日 (水) 00:17

初めてコメントします。お髭氏のお話、いつも楽しく拝見させていただいております。お察しのとおり、ワルシャワの覇者30巻に入っている、ヤン・クレンツ指揮 クラクフ大オーケストラのものに間違いありません。私、最近購入しましたので。

投稿: 三毛猫 | 2006年6月28日 (水) 00:53

三毛猫さん、はじめまして!ようこそいらっしゃいました。

おお、そうですか、「ワルシャワの覇者」のクラクフ大オケでしたか!情報ありがとうございます。大感謝です。ちなみに、31巻の方の若ツィメルマンのショパコンは一体どんなものなんでしょう?(とついでに訊いてみちゃったりして…)

「ワルシャワの覇者」購入なさったんですね。値段も量もすごいですよね(^^;)。でも貴重な映像が一杯でしょうね。個人的には、お髭氏以外だったら、ポゴレリチ騒動の顛末なんかをちゃんと見てみたいような気がします(^^)。

また遊びに来てくださいね。

投稿: 青猫 | 2006年6月28日 (水) 21:04

OMG~!!やられますた~20歳そこそこの男の子にあんな事されてクラクラしてしまいますた~。Cuteですぅ~。

気を取り直して、と(笑)。こちらの映像のツィメ氏(まだお髭氏じゃないですものね?)、えらくChopinに似てませんか?よくショパンに似てるって言われてたみたいですが、ツィメさんは割りと丸顔だから髪型以外は似てないよ、と思ってました。でも、確かににてるわっ。

「ワルシャワの覇者」のダイジェスト版ビデオでもホンの数秒映ってますけど、こちらの映像とはお顔とか髪型が違うような気がします。だから31巻のかしらと想像したのですが。エンドタイトルと被ってて映像だけなんで、曲がわからないのですけど、顔の表情や体の動きからコンチェルトの2楽章っぽい気もするのですよね~。でも31巻に入ってるのは3楽章だし・・・う~んわからない。三毛猫さん宜しくお願いします!

クラコフ大の大はもしかしてgrand orchestraってことかもしれないですね。grand father オーケストラとか・・・(笑)。禿げ頭の人いますもん。

ちょっき、もとい、ベストのツィメさんも素敵~。今時いませんよあの手の若者は!(クラシック界隈にはいるのかな。)

情報ありがとうございました!!

投稿: petit viola | 2006年6月28日 (水) 22:57

こんばんは。三毛猫です。
ワルシャワの覇者についてですが、31巻のコンチェルト3楽章は30巻に収録されたコンチェルトの3楽章と全く同じ物でした。31巻の中に収録されているインタビュー番組の最後でリサイタルの一部を紹介する、という構成になっていて、例の3楽章が出てくるんです。これにはがっかりしました。
収録内容についての解説書がついているのですが、30・31巻の収録が1977~1978年であることとヤン・クレンツ氏の略歴以外には何も載っていません。クラクフ大オーケストラが何者なのかも謎のままです。30巻、全楽章聴いてみましたが、演奏レベルは大学のアマチュアオーケストラ並かそれ以下で、とにかく下手です。(ワルシャワフィルの比じゃありません。)ツィメルマンもさぞやりにくかったのでは。。。
と、悪い事ばかり書きましたが、31巻はお宝映像満載です。美少年ツィメルマンを見たい方にはたまらない内容かと・・・
薄暗い部屋でマズルカを弾く美しい少年。窓の外はヨーロッパの冬景色・・・と、ややプロモーションビデオのような編集です。この映像のツィメルマンは若い頃のCDのジャケットの写真や例の3楽章の映像より格段にハンサムで、うっとりしてしまいます。
インタビュー番組も非常に興味深いものです。受け答えも理論的で、やはり若い頃から頭が良かったんだな、と感心してしまいました。
31巻のためだけでも、購入してよかったと思っています。

投稿: 三毛猫 | 2006年6月29日 (木) 00:55

こんにちは。

petit violaさん
あのラスト、かーわいいですよね。お茶目だしキュート!なんか屈託無くって良いです。

以前も載せた文章ですが、「(ツィメルマンがコンクール本選で)コンチェルト・ホ短調を弾いたときなど、フレデリック(・ショパン)本人が陽の光輝く音の道、希望に燃ゆる光の中を世界制服へとまっしぐらに突き進んでいくかに思われた」を彷彿とさせる映像でしたね(^^)。

三毛猫さん
いろいろ情報ありがとうございました~。

クラクフ大オケ。
お髭氏自身が書いてる「ショパコンを共演した指揮者リスト」、ヤン・クレンツのところでオケ名を書かないで「1976年ドイツ・ツアー」という書き方しかしてないのは、実はよく覚えてないのか?(笑)なんて思ってるのですが。ちなみにコンドラシンについては、多分演奏年を間違えてる(もしくは1979年を書き忘れてる)ので、昔のことについてはお髭氏自身の記憶違いなんかもあるかもしれません。

若ツィメルマン、プロモにはうってつけでしょうね。昔はいろんな仕事をしたんだなぁ(笑)。今は絶対にやってくれそうに無いですが…。

投稿: 青猫 | 2006年6月29日 (木) 21:20

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