Tunnel Vision
Tunnel Vision Keith Lowe MTV Books 2001-10 by G-Tools |
総語数100,000語、YL8.5くらい?
<ストーリー>
ロンドン地下鉄マニアのアンディは、恋人レイチェルとパリでの結婚式を控えている。しかし、アンディは酔った勢いで地下鉄仲間ロルフと、始発から終電までの間に、地下鉄267駅を回りきることができるか否か、という賭をすることになってしまう。賭けの対象は、結婚式に向かうためのユーロスターのチケット、新婚旅行の航空券、パスポート等々。結婚式直前だというのにレイチェルとは喧嘩をし、しかも関係を修復する間もなく、知力・体力をかけてロンドン中を地下鉄で巡るアンディ。こんな時にレイチェルを放っておくのもナンだけど、少なくともこれをやり遂げなければレイチェルとの幸せな未来は永遠にやってこない、と奮闘するアンディだったが…。
Ewanファンにはお馴染みの、trainspotter(電車マニア)という単語が頻出する(あちらは、また意味が違うけど)。今回、地下鉄マニアもtrainspotterなんだ、ということが分かった。←本当にどうでも良いボキャばかり増えるよ…。
どこまでもロンドンの地下鉄が舞台なので、ロンドンに行ったことが無いという人にはちょっと分かり難いかな?でも、一度でも行ったことのある人なら楽しめること間違いなし。
基本的に私は地下鉄が好きなので、車が快適というレイチェルよりは、地下鉄が一番!っていうアンディに共感するなぁ。いや本当、国内外問わず、土地勘の無い場所の場合、地下鉄があるってだけで移動の効率が格段に違ってくるものなんですよ。言葉の通じない土地で、バスやトラムに乗るのって結構ストレスフルだし。
さて、この本、イギリスらしいピリッと辛口のユーモアがあるし、登場人物も個性的で、とても面白かった。そんなに易しい文章というわけではないと思うけれど、先へ先へと読ませる展開の上手さがあって、一気読みも可能な感じである。
成り行き上、アンディと一緒に行動することになった浮浪者のオジサン・ブライアンが良い味を出している。ストーリーの核はもちろん「果たして1日でロンドン地下鉄を制覇できるのか?」ということなのだが、ブライアンの存在により、人生とは?結婚とは?という話も絡んでくるし、アンディのマリッジ・ブルーや、濃くない程度に恋愛要素も盛り込まれてて、多角的に楽しめる内容。
ところで、映画化という話はどうなったんだろう?
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コメント
Mixiの足跡からこのブログに来ましたケインといいます。「Tunnel Vison」面白そうですね!早速Amazonで注文しました。昔、ロンドンに住んでおり、毎日Tubeで通学していたのでとても楽しみです。
「魚座のO型はロマンチスト」って書かれてましたがそうなんですか?僕も魚座でO型です。クラシック・ミュージカル・バレエが好きなので当たってるかもしれません。
ではでは失礼致します。
投稿: ケイン | 2006年8月26日 (土) 21:09
ケインさん、はじめまして。ようこそいらっしゃいませ。
Tunnel Vision、ロンドンに住んでらっしゃったのであれば、非常に懐かしい描写が多いのではないでしょうか(それにしても、ロンドンの地下鉄というのは狭いですね!)。登場人物の心情なんかもなかなかリアルで良かったですよ。
占いを見ると、魚座のO型はロマンチストって書いてあるようですね。
クラシック、ミュージカル、バレエ、どれも非日常な雰囲気が強いですし、想像力を刺激されるものばかりです。そういう意味では、確かにロマンチスト(というか、ロマン主義的?)というのは当たってるかもしれませんね(^^)。
投稿: 青猫 | 2006年8月27日 (日) 23:56