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2006年10月30日 (月)

Krystian Zimerman speaks #1

Krystian Zimerman speaks
Renowned Polish pianist will perform recitals in Hanover and Middlebury
The Times Argus, October 20, 2006
By Jim Lowe Times Argus Staff

現在、USでお仕事中の模様。それに付随する10月20日(金)掲載のインタビュー。水曜日にインタビューをしたということは、18日かな?

長いので3つに分けます。

クリスティアン・ツィメルマンは今日の最も著名なピアニストの一人であるが、彼は語るべきことの多い音楽家でもある。彼は自身のピアノとともに旅をするがそれは快適さのためというよりかはむしろ音楽的な理由からである。そして彼は、ベートーヴェンの“特別な聴き方”が彼の作曲にいかに作用し、またそれゆえに彼の音楽の解釈にどのように影響を及ぼすかということについてある新しい見解をもっている。

「彼の聴覚は、彼の全生涯を通じて変化しました」とツィメルマンは述べた。「徐々に難聴が酷くなり、彼はピアノの音を聞くために多くの道具を作りました。その一つに小さな棒があって、彼はそれをピアノの共鳴版に当てて、一方の端を歯で噛み締めていたものと思われます。そうすると、どんな種類の振動も直接脳に伝達されます。人間の耳で捉えきれないような全ての周波数が、です。ベートーヴェンの解釈の鍵となるところなので、私はこの点をもっと研究すべきだと思います」

これは、ニューヨークからのインタビューの終盤において、ポーランド人のピアニストが説得力のある意見を述べた多くの話題のうちの一つである。彼は火曜日にニュー・ハンプシャー、ハノーヴァーのダートマス・カレッジのHopkins Centerで、水曜日にはミドルベリーにあるミドルベリー・カレッジのCenter for the Artsでソロ・リサイタルを開催する。

1956年にポーランドに生まれたツィメルマンのピアノ演奏歴は、40年以上になる。彼は1975年、ワルシャワのショパン・コンクールにおいて最も若い参加者として優勝した後、演奏家としてのキャリアを開始した。彼のリサイタリスト、コンサート・ピアニスト、レコーディング・ピアニストとしての年月は、世界中を巡る演奏旅行、多くの一流の音楽祭での演奏、世界中の著名なオーケストラや指揮者との多くの共演によって彩られている。

「クリスティアン・ツィメルマンの演奏に対するアプローチには、はっきりと分かる偉大さがある。強靭さ、威厳、親密さ、大胆さ、簡潔性、そして何よりも、本質を見抜く洞察力である」とThe Times of Londonは書いている。

ツィメルマンは世界的指揮者たちと録音をしてきた。ヘルベルト・フォン・カラヤンとシューマンとグリーグの協奏曲を、カルロ・マリア・ジュリーニとショパンを、小澤征爾とリストを録音しているが、彼の最も注目に値する仕事の一つは、レオナード・バーンスタインと共演したベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の録音である。

ツィメルマンは年間、約50のコンサートと最大12のチャリティコンサートを行っている。彼は室内楽活動やマスタークラスも行い、彼が住んでいるスイス・バーゼルの音楽学校で教鞭を執っている。

水曜日のインタビューの間、いくつかの極めて一般的な質問に対するツィメルマンの広がりのある答えは、この最も完成された芸術家の精神の有り様を垣間見せてくれた。

#2に続く。

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