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2007年11月19日 (月)

クレーメル&ツィメルマン デュオ・コンサート 2007年 in 横浜みなとみらいホール

2007年11月18日(日)17:00開演 横浜みなとみらいホール
<プログラム>
ブラームス:ヴァイオリン·ソナタ 第2番
ブラームス:ヴァイオリン·ソナタ 第3番
-休憩-
フランク:ヴァイオリン·ソナタ

アンコール
カンツェルリー:ラグ・ギドン・タイム
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第39番ハ長調K.404(385d) 第1楽章と第2楽章

プログラムB、フランクの入っているプログラム。

センターブロック4列目右寄り。ピアノの蓋のまん前、顔がバッチリ見える席という、中々のポジション。視覚的にはベストだったけれど、おかげで耳がすっかりうわの空だったのでちょっとまずかったか。。。

さて、ステージに近いせいか、Vnとピアノの音量のバランスは申し分無し。ヴァイオリンも迫力があったし、ピアノもうるさすぎず、耳をこらす必要もなく、良い感じ。

ツィメルマンは今回はさくさく歩いていて、特に辛そうという感じはなかったので、ちょっと安心。

クレーメルのヴァイオリンは決して美音ではないし端正でもないと思うけれど、そこはツィメルマンが磐石のサポートで要所要所でギュッと締めており、結果的には伸びやかさと安定感を兼ね備えた演奏になっていたと思う。

2番は優しさと生彩に富んだ演奏。
何となくサントリーよりも元気が良く聴こえるのは席のせいかもしれない、と思いつつ「今日は良い感じかも」とテンションがうなぎのぼり。

3番は、1楽章からしてやたらテンポが速く、最終楽章も凄まじく威勢が良い(この辺はサントリーと同じ)。
血の気の多い若造じゃあるまいに、いい年こいたオジサンたちが本当にこのテンポでいくんかい、、、と顔がにやけて仕方がなかった。あー、面白かった。

フランクは、おフランスのサロン風ではなく、天馬空を翔るという爽快感溢れる演奏でもなく、さりとてドロドロ情念ホラー系でもなく。クレーメルの微妙な妖気を湛えた音色や歌い回しに、ツィメルマンのピアノの神秘的な響きが加わり、独特の世界を作り出す。重厚な部分もあり、堂々たる演奏。やっぱり年齢なりの貫禄を感じさせる。クレーメルのヴァイオリンは自由度が高くて、私が元々持っていたクレーメルのイメージに近かった。

アンコールのカンツェルリー、とにかく得体の知れない曲で、でも演奏している2人はやたらめったら楽しそうで、ツィメルマンなんかほとんど笑いながら弾いてたけれど、聴いてるこちらは完全に遊ばれているような気分。とにかく次が予測不能で、良いように翻弄されてしまった。。。一箇所、ツィメルマンが「えーと、次の音はなんだ」といわんばかりに、目を細めて楽譜を覗き込むようにしていたところがあって、「も、もしや初見?」と空恐ろしくなった。入りのタイミングが難しそうなこの曲で、初見はあり得ないと思うけれど、プロ中のプロがやらかすことは凡人の想像の範囲外だったりするので、何ともいえず。。。

どうでも良い話。
ツィメルマンとクレーメルが袖に引っ込む時に、ツィメルマンって必ずクレーメルに「お先にどうぞ」ってやるのね。結構2人で譲り合いみたいになってたりしてちょっと可笑しかったけれど、意地でも(?)クレーメルに先を譲るあたり、何ともらしい感じ。
ついでに、カーテンコールの時になんでそんなに端っこに立つんですか、ツィメルマンさん。お客さんがお花を渡そうとしたら、本気で「え、私?」みたいな顔してるし。奥ゆかしいというかなんというか。。。

最後に。
今回のコンサートでも、拙ブログに遊びに来てくださる方にお会いできたりして、色々と出会いがあって幸せです。軽井沢も含めたら、どれだけの方にお会いできるか、密かに楽しみです。

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Pianist: Krystian Zimerman」カテゴリの記事

コメント

今晩は♪

西の方面でも、やってました、譲り合い(笑)。
時々、クレーメルさんと一緒に出て行った筈のツィメ様がわざと歩く速度を落として、クレーメルさんが「あれ!?なんでいなのっ?」と後ろを振り返ったりして。

これぐらいの大物の組み合わせになると、殆ど練習時間はないのかな~と想像します。わかんない所だけ、電話で話して確認して後はリハで・・・みたいな。世界中を飛び回ってますもんね、お互い。アンコールはそれこそ、クレーメルさんのいいなりに、渡されたものをその場で弾くのかしら、とか。
凡人からすれば、それぐらい屁でもないように思うのですが、実際どうなんでしょうね~。どこかの雑誌の人にインタビューで聞いてみて欲しいなぁ。

投稿: petit viola | 2007年11月19日 (月) 23:31

どうも初めまして!

私もみなとみらい公演を聞きに行ってました。
私はツィメルマンもクレーメルも実演は初めてだったのですが、実に良い印象を覚えることができました。

しかし、クレーメルがあんなに楽しそうにヴァイオリンを弾く人だとは思わなかった。これまで漠然と「なんとなく冷たそうな人かな?」と思ってたけどそのイメージが払拭されました。

ツィメルマンは想像していたよりどっしりとした演奏で少し意外だったけど、逆にそれがクレーメルの自由自在な演奏の魅力をより引き出したのではないかと感じました。

投稿: ナルサス | 2007年11月20日 (火) 06:41

こんにちは

みなとみらい公演、とてもステキでしたね。
まだくらくらが続いています。
もっとこのお二人の演奏を聴きたいです~

投稿: すなみ | 2007年11月20日 (火) 20:29

petit violaさん

>時々、クレーメルさんと一緒に出て行った筈のツィメ様がわざと歩く速度を落として、クレーメルさんが「あれ!?なんでいなのっ?」と後ろを振り返ったりして。

これもやってました(笑)。クレーメルが振り返って、「ちょっと、なんでこっちこないの?!」って笑ってましたよ。

リハの回数、気になりますね。やっぱり、6月に来た時に軽くあわせてたのかしら。。。いくらスイスでご近所(?)といっても、ツィメルマンはともかくクレーメルはほとんどお家にはいなそうですものね。

所沢のアンコールが何になるかドキドキです。甘い生活も聴きたいし、カンツェルリーも良いなぁ。変な曲でしたが(笑)。この辺はクレーメルのセレクションなんだろうなぁなんて思ってますが。

今回の来日では、インタビュー出るかしら。また1年近く待たされたりして…。どうせだったら、2人で対談とかして欲しいものです。

投稿: 青猫 | 2007年11月21日 (水) 00:29

いいなあ~(ため息)
AプロとBプロと軽井沢のリサイタルも聴きにいらっしゃるんですね。
演奏家のコンディションや曲目、席など、ちょっと違うだけで印象も違うでしょうし、やはり日本公演は短期間で聴き比べが出来ていいですね。
今度は絶対にツィメ様の来日に合わせて帰ろうっと。(固く決意)

お二人の対談、読みたいですね。
どこかの雑誌で企画してくれるといいのに。

投稿: バラード | 2007年11月21日 (水) 02:17

ナルサスさん

初めまして、拙ブログへようこそ。お使いのHNはどこぞの国の宮廷画家さん由来でしょうか。

私も生クレーメルは初めてでしたが、予想外に良くて嬉しくなっています。とても楽しそうでしたし、音がとても柔和で味わいがありました。人柄も音色も、もっと神経質かと思ってたんですが、年取って丸くなったのかも?

2人ともとても楽しそうで、和やかでしたね。ツィメルマンも張り詰めたような感じが無くて、ああいう雰囲気はちょっと意外でもありました。

ツィメルマンってショパン=繊細なイメージもありますが、実際はかなり堅牢なタイプだと思っています。基本的に安定してて揺るがないので、ヴァイオリニストは弾きやすいだろうなぁと想像しています。

投稿: 青猫 | 2007年11月21日 (水) 20:13

すなみさん

みなとみらいではお世話になりました。
良いコンサートにご一緒できて幸せでした。素敵なオマケもありましたしね(^_^)。

もう一回フランクを聴きたいよう(ダンチョフスカとのCDがあるから1回で良いか、と思ってしまった私)。

投稿: 青猫 | 2007年11月21日 (水) 20:18

バラードさん

えーと、既に記事にもしましたが、軽井沢のリサイタルは流れております(泣)。
7月に再来日のようですから、その時に別のところでも仕事しないかな、、、なんて思っておりますが、どうなりますことやら。
でも、もしそんなことになったら、バラードさんご帰国決定かも?野球シーズンもたけなわですし、ちょうど良いかもしれませんね~。

聴き比べは、もうすこし私の記憶力がまともだと良いんですけれど。聴きながらメモ取るくらいじゃないといかんかもって思うんですが、そういうことをやりたくない気持ちもあるし、難しいです。

今回の来日時はオフ日が少なそうなので、音楽雑誌の方が2人をキャッチできたか、ちょっと心配です。

投稿: 青猫 | 2007年11月21日 (水) 20:27

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