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2008年8月14日 (木)

[映画]ダークナイト

「ぽにょ」満席につき、「ダークナイト」を見てきました。
単純に見たい見たくないって意味では圧倒的に「ダークナイト」を見たかったので別に良いんですが、もうちょっと心の準備とか予習とかしたかったような気がしなくもないです。

ダークナイト公式HP

<ストーリー>
犯罪がはびこるゴッサム・シティに、ジョーカー(ヒース・レジャー)舞い降りる--。
街を守るのはバットマン(クリスチャン・ベール)、ゴードン警部補(ゲイりー・オールドマン)、そして救世主のごとく現れた、高潔な地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)。
3人は協力して犯罪撲滅に奔走するが、対するジョーカーは悪の罠を次々と仕掛けていく。


てっきりThe Dark Nightだと思ってましたが、The Dark Knightでありました。
欧米の人はこういう読み違いはないでしょうが、日本人たる私は最後にああなるほどと膝を打ちました。

それはともかく、この映画、どっからどう見てもヒース・レジャー本人の影も形もないヒース@ジョーカーに尽きます。
ヒースっていわれないと絶対に分からないけれど、でもでも、うううう、ヒース……。
惜しい人を亡くした、というにはあまりにも、あまりなインパクト。
その行動原理は金銭欲・権力欲などではなく、ひとえに混沌と破壊を愛し、純粋な悪を志向するジョーカー。
アナーキーかつクレイジーで、完全に頭のヒューズ飛んでるでしょうって思わせるものがあって、これで何事も無ければ「よーやるなー、役者バカめ……」と笑いがこみ上げるような気もするのだけど、、、。
演じた本人がもうこの世にいないということを思うと、その演技の壮絶さに戦慄を覚えつつ頭を垂れるのみです。
本作撮影中、不眠症で睡眠薬を常用しているなどというヒース本人のコメントがあったため、ジョーカー役に入り込みすぎたのがあの事故の遠因か?との見方もありますが、そういう風にいわれるのも納得のイカれっぷり。
しかも、完全なる性格破綻者・異常者でありながら、どこかその内面を理解できるような気にさせるという離れ業をやってのけてますよ、ヒースってば。


さて、作風は前作バットマン・ビギンズ同様、シリアスでリアルかつ暗い。
これでバットマンとジョーカーが出てこなければ、雰囲気は、そうだなぁ、L. A. コンフィデンシャルっぽい?(言い過ぎ?)
大マジに引き締まった映画です。
あまりにノワールなものだから、USではPG-13(13歳未満は保護者の判断が必要)、UKでは12A(12歳以下保護者同伴)で、UKではレーティングが甘いと文句が出ているとの話もあります。
PG-13というとLotRやSW・EP3と同じなんですが、確かに、指輪、EP3よりは大分キッツイかも。
別に首飛ばしたり足がちぎれたりってことはないんだけど、もっとドス黒い、人間(それも悪人ではなく善人)の心のダークサイドを覗き込む怖さがあって、こりゃ子供の見るものではないだろうという意見には、私も賛成です。
子供は性善説を信じるべきですよ、ええ。

この映画、アメコミ的勧善懲悪的世界観とは完全に一線を画しており、清濁併せ呑まざるを得ないヒーロー・バットマンの重厚さと、テンションの高いぶち切れたジョーカーのキャラ造形が実に見事な対比を成しており、二人の演技だけでも見応えたっぷりです。

これ、アメリカ的勧善懲悪の「善」、ひいてはアメリカ的「正義」の敗北を宣言する映画ではないか、という気がしなくもないです。
興行的に本国でバカ売れしているようですが、それがアメリカ的単純さからの脱却を意味するとすれば、記念碑的な映画といえるのではないかと思うのですが、いかが。


★★★★★(星はヒースに捧げます)

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コメント

ヒースジョーカーは凄まじい迫力でした
亡くなってからしか作品を見る機会が無かったのですが、なんとも言えない気持ちでした。
それを度外視しても一番光ってましたです
アカデミー取れそうな気がします

投稿: くまんちゅう | 2008年8月16日 (土) 02:01

くまんちゅうさん

TB&コメントありがとうございます!

ヒースを初めて見たのは確か「チョコレート」だったかと思うのですが、そのときは線の細い俳優だなぁという印象でした。「ブロークバック…」も無骨ではあっても繊細な感じで、今回のジョーカー役はここまで化けるか、、、と思ってしまいました。声とか喋り方からして全然違いましたし。

悪役としてのインパクトはハンニバル・レクターに匹敵する、なんて意見も見かけましたが、アカデミー賞取れると良いですね。

投稿: 青猫 | 2008年8月16日 (土) 23:14

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