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2008年9月

2008年9月23日 (火)

ルガンスキー尽くし

9月21日(日)、ルガンスキー昼夜の登板につき、その腕前のみならずスタミナにも感服した一日でした(←コンサートの感想か?これ)。

昼:
ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第40回 
14:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:沼尻竜典
<プログラム>
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
アンコール
ラフマニノフ:前奏曲 op.32-12
休憩
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」
アンコール
ラフマニノフ:ヴォカリーズ op.34-14


夜:
ニコライ・ルガンスキー ピアノ・リサイタル 
19:00開演
紀尾井ホール 
<プログラム>
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日 街頭にて」
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの10の小品 op.75より
3.メヌエット
4.少女ジュリエット
5.仮面舞踏会
6.モンタギュー家とキャピュレット家
7.僧ロレンツォ
8.マーキュシオ
9.娘たちの踊り
10.別れの前のロメオとジュリエット
リスト:「巡礼の年第2年 イタリア」より 婚礼
    「巡礼の年第3年」より エステ荘の噴水
    「巡礼の年第2年 イタリア」より ペトラルカのソネット 第123番
    超絶技巧練習曲集より 「雪かき」、「鬼火」、「夕べの調べ」、第10番
アンコール
ラフマニノフ:前奏曲 op.32-5
シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」 op.26 より 第4曲“間奏曲”
ラフマニノフ:前奏曲 op.23-5
ラフマニノフ(作曲・編曲):12の歌 op.21 第5曲“リラの歌”
メンデルスゾーン作曲/ラフマニノフ編曲:真夏の夜の夢より“スケルツォ”
カプースチン:8つの演奏会用エチュード op.40より 第7曲“間奏曲”


昼間は川崎でパガ協を東京交響楽団&沼尻竜典(指揮)と共演。
川崎では3階席正面やや右寄りの席でしたが、ここは一階席のスペースが非常に狭く、2階席正面あたりでもステージにかなり近いです。
3階席正面だと、やや小ぶりのホールの2階席正面くらいの感じ。
オケを聴く上ではバランスも良好で、なかなか快適でした。

黒いシャツにスラックスというややラフないでたちで登場のルガンスキー、いきなりマジカルな世界に引き込んでくれました。
もっと冷静沈着なタイプで落ち着き払った演奏かも、と予想していた部分もあったのですが、実際は正統的で几帳面さの感じられる演奏ながらも、節度のある豪腕といった感じにパワーがあって、パッションとノリの良さも十分。
有名な第18変奏、一体どんな感じで弾くかと思ったら、これがまたロマンチックでうっとり…、というか悩殺されました。
舌が痙攣しそうな締まりのない甘さではなくて、甘さも色気もしっかりあるけれど、下品にならないオトナのロマンス。
CDよりもたっぷりした歌い回しのところがあり、あまりにも絶妙なタメっぷりに客席で悶絶してしまいました。
これはちょっと反則だよ、お兄さん……。
テクニック的にもまぁ無茶苦茶上手いんですが、誰かさんみたいな人でなしな感じはなく(いや、アレはアレで好きなんですけどね……)、ちゃんと人間的かつ品格とファンタジー漂うパガ協でした。

オケは特に弦の機動力が高くて、縦も横もかっちりキビキビなアンサンブル。
フォルテッシモは豪快に鳴っていましたが、それでいて飽和・弛緩することはなく、よく締まっている印象でした。
どちらかといえば、響きは涼しげな方向ですかね。
コンマスのソロの歌いっぷりも良かったです(音がデカくてビックリ)。

「展覧会の絵」も楽しかったです(って一行?)。


もうこの一公演だけでも大満足&お腹一杯だったんですが、夜は紀尾井に移動してリサイタル鑑賞。
誰ですか、こんなスケジュール組んだの……。
しかも天気悪し。

ヤナーチェクの「1905年10月1日 街頭にて」は、第一楽章と第二楽章がそれぞれ「予感」と「死」という副題で影を帯びた曲調。
ルガンスキー、表現が深いです。
ちょっと彼岸的な感じで、曲の世界に引き込まれます。
ロミオとジュリエットは、ちょっと弾きにくそうだなって思う瞬間もあったんですが(お疲れ?それとも天気のせい?)、とてもロマンチック。

後半のリストは、前半についたハテナが不思議なほど、目が覚めるように鮮やかな演奏。 
テクニックの素晴らしさが際立ちますが、もちろんテクニックだけであろうはずもなく、非常に音楽的なリストでした。
とにかく拍手が鳴り止まず、アンコールはなんと6曲(あやうく「ルガンスキー第三部」に……)。
意外とサービス精神の旺盛な人だなぁと感心してたら、トリのカプースチンがこれがまたとんでもなくて度肝を抜かれました。
ルガンスキーがジャズっぽい曲というのも意外でしたが、大変オモシロカッタです。
弾き終わった瞬間、満面の(?)笑みとともにバっと客席の方に向き直ったルガンスキーに、思わず「こ、このオトコ……(やられた!)」と思ったのは私だけではないハズ。
誇張ではなく、拍手に「キャー」という黄色い歓声が混じってました。

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2008年9月22日 (月)

ぶらあぼ 10月号

ルガンスキーのコンサートに行ったら、開演前にツィメルマンさんのインタビュー掲載のぶらあぼ発見。
おかげでウキウキ二乗状態でした。

内容はルトスワフスキの話。

どーでもいいですが、なんでこんなに髪の毛短いの?ってくらいすっきりさっぱりです。

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2008年9月16日 (火)

英語日記

4939076857英語で日記を書いてみる―英語力が確実にUPする
石原 真弓
ベレ出版 2001-12

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それなりにiKnow!に勤しんでおりますが、ボキャビルだけでもなんなんで、英語日記を書いてます。
さすがに毎日は無理なので1日おきか2日おきくらいにですが。
基本的に日本語で雑文を書くのは好きなんですけどねー、英語だとなぜにこんなに気が重いのか……。
四苦八苦しつつ、小学生以下の文章を書き連ねております。

上の本は、前半三分の一くらいが文法事項のざらっとした解説、後半が項目別の文例集のような形になっています。

まずは読み物として一読二読して、あとは適当に参照しつつ、という感じで使ってます。
これだけで日記がすらすら書けるようなものではないですが、暇な時にぱらぱら眺めて「こういう表現もあるのねー」とストックしていければ良いのかも…?

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2008年9月 9日 (火)

今後の雑雑とした予定

先だってコメント覧で教えていただいた来年のツィメルマン来日情報ですが、とりあえず、5月・6月(世界のピアニストシリーズ2009)と秋(シンシナシティ・オケと共演)に来日!だそうです。
はー、それにしてもなんでガーシュウィンかなー。。。
べつに不満というわけではないんですが、何もあえてガーシュウィンじゃなくたって……って思うのは私だけ?


それから、(以前書いた)「Steinway & Sons Magazine Summer 2007」で本人が「出るよ」と言っていたバーンスタインの「The age of anxiety」についてですが、どうやら本当に出るらしいです。
一応、DGのHPのWhat's comingのところにのっております(本人はCDと言ってましたが、DVDなんですね)。
発売は2008年の11月とアナウンスされてますが、まぁ、あまり期待しないで待とうと思います(期待し過ぎると痛い目見るからさ~~~←やさぐれ)。

と思ったら、HMVにもすでに商品頁ができてました。
11月30日発売だそうです。
うーん、これはちゃんと出そうかな?(まだ半信半疑な私……)

おそらくは1986年のLiveですね(ディスコグラフィー参照)。
期待しないで、と書きましたが、やっぱり楽しみだ~~~。

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2008年9月 8日 (月)

明らかに買い過ぎ

B0009WES3YLiszt: Late Piano Works
Alfred Brendel
Gramophone 2005-07-11

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ブレンデルのリスト。
ロ短調ソナタと「伝説」と「悲しみのゴンドラ」を収録。
のだめが弾いた「波を渡るパオラの聖フランシス」「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ 」を聴いてみたかったので。


B0019I0X04Evening Talks (Ws Sub Ac3 Dol)
Martha Argerich
Medici Arts 2008-07-28

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アルゲリッチの音楽夜話。
以前BSで放映されたもののようです。
アマゾンの商品頁には日本語字幕の記載が無いんですが、地上のタワーで売ってた輸入盤には日本語字幕も入ってます(両者のモノが同じかどうかは不明)。


B0000ZP4NSストラヴィンスキー:春の祭典(ピアノ版)
サイ(ファジル) ストラヴィンスキー
ワーナーミュージック・ジャパン 2004-01-21

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鬼才ファジル・サイ、ストラヴィンスキーの「春の祭典」を弾く。
四手ピアノバージョンにプラスαを施して多重録音したそうで。
ファジル・サイいわく、楽譜を見ながら聴くんだったら四手版だけじゃなくてスコアも見てね、とのこと。


B00006JLKSブラームス:後期ピアノ小品集
グリモー(エレーヌ) ブラームス
ワーナーミュージック・ジャパン 2002-10-23

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エレーヌ・グリモーの後期ブラームス。
6つのピアノ商品(op.118)、すごく好きなんですけど、どうもこれっていう演奏が無くて、ここしばらくジプシー中です。
はー、お髭さん、CD出してくれんかなー(言うだけ空しくて涙が出てくる……)。
それはさて置き、グリモーのブラームス、なかなか良いかも。


B0017U0B88アーティスト・チョイス・コレクション
ブレンデル(アルフレッド) ベートーヴェン ハイドン
ユニバーサル ミュージック クラシック 2008-06-18

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上は、ブレンデルのアーティスト・チョイス・コレクションで、ピアニスト本人によるセレクションの8枚組CD。

私が買ったのは8枚組ではなくて、分売・輸入盤2枚組のベートーヴェンアルバム。
CD1
ベートーヴェン:
・6つのバガテル op.126
・ピアノ・ソナタ第30番 op.109
・ピアノ・ソナタ第32番 op.111
CD2
ベートーヴェン:
・ピアノ協奏曲第4番 op.58
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:サー・サイモン・ラトル
・ピアノ・ソナタ第21番 op.53『ワルトシュタイン』

ブレンデルについては、ベートーヴェンのソナタ全集を買うことも考えたんですが、そこまでベートーヴェンLoveでもないし、私としてはこの辺が入ってれば満足(31番が入ってないのが玉に瑕?)。


B0016JD5WOショパン:ピアノ協奏曲第1&2番
ツィマーマン(クリスティアン) ショパン ジュリーニ(カルロ・マリア)
ユニバーサル ミュージック クラシック 2008-06-25

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なんだかもう道楽以外の何物でもないんですが。。。

SHM-CD、高音質CDで通常のCDプレーヤーで再生可能とのこと。
お店でクライバーのベートーヴェンの運命&7番を試聴しましたが、確かに、明らかに立体的で迫力があるなぁと感動(まぁ、SHM-CDの試聴ブースだけヘッドホンのグレードがやたら高かったような気もしますが)。

若ツィメルマンのショパンのP協(ジュリーニ盤)があったので、つい買ってしまいました。
まだ自宅で聴いてないのできちんと比較はできてないんですが、えーと、とりあえず弦は、というかオケパートは非常に良いと思うんですよね。
ただ、ピアノは、うーん、果たしてこういう音なのかなぁ。。。
クリアで綺麗といえば綺麗なんですが、私はちょっと違和感があります。
慣れの問題なんでしょうかねぇ。
(それはそうと、こんなものを出して、お髭さん、またモナリザのパンツがどうのって言い出しやしないか、ちっとばかし心配)

ところで、私はツィメルマンのショパンP協1番のCDを何枚持っているでしょうか。

答え:7枚。

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2008年9月 2日 (火)

噂の iKnow!

B001DW4ZDCAERA English (アエラ・イングリッシュ) 2008年 10月号 [雑誌]
朝日新聞社出版局 2008-08-23

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AERA ENGLISHをパラパラ読んでたら、無料の英語学習SNS iKnow! のことが載っていた。
iKnow、以前からどうもスゴイらしいということはきいていたこともあり、とりあえず何も分からないまま登録。

TOEICチャンネル、トラベルチャンネル、ビジネス英語チャンネル、留学実現!チャンネル等、8チャンネルあり、さらにその中でコースが細分化されていて全部で76コースの中からいくつでも好きなコースを選んで学習可能。
私はさしあたり、TOEFL関係を中心にやっているけれど、基本的にはボキャビル重視な作りという印象。
例文で単語・イディオムを覚えていく感じだけれど、音声が充実しててディクテーション(タイピング)の練習もできるので、そこそこバランス良く勉強できるような気はする。
ゲーム感覚でできるのが新鮮。

日記も書けるのでとりあえず英語で日記でも書くか?と思ってはみたももも、一個書くのにもんのすごい時間がかかってしまい、すでに気分は後ろ向き……。

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2008年9月 1日 (月)

久々に大漁

久々にHMV箱が我が家にやってきたですよ。

B000PDZNCWリスト:巡礼の年
ブレンデル(アルフレッド) リスト
ユニバーサル ミュージック クラシック 2007-06-20

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今月のルガンスキーのリサイタルの予習用として、リストの「巡礼の年第一年・第二年」@ブレンデルの解説付きDVDを購入。
演奏の前にブレンデルが喋ってるとのことなので、日本語字幕があった方が良いと思って、国内盤にしてみました。

収録はロンドンのミドル・テンプル大ホールで、雰囲気良し、響き良し。
ブレンデルはCDを持ってなかったんですが、ピアニストガイド等を読んで多分私の好みではないかと思って、いきなりDVDにチャレンジ。
ハイ、大正解でした。

ブレンデルのベートーヴェンのピアノソナタ全集、買っちゃおうかなぁ。

B0002W384GRachmaninov: Rhapsody on a Theme of Paganini; Variations on a Theme of Corelli; Variations on a Theme of Chopin
Sergey Rachmaninov Sakari Oramo City of Birmingham Symphony Orchestra
Warner Classics 2004-09-06

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これもルガンスキー予習用。
パガ狂については、プレトニョフ(DVD)という最強デフォルト演奏があるんですが、まぁそれはそれとして。
ルガンスキーの演奏もすごく好きです。
音の密度が高くて、重さがあるのにキレが良くて、ああルガンスキーだな、と。
なんか、ルガンスキーって骨太というか、骨の質が良いってイメージが(演奏が、です)。


B00009PAC2Evgeny Kissin Plays Brahms
Johannes Brahms Evgeny Kissin
RCA 2003-08-05

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ブラームス聴きたい!な気分で、キーシンにするかグリモーにするか迷ってキーシンにしてみました。
そういえば私はブラームスのピアノ・ソナタって苦手なんですが(買ってから気が付いた…)、怒涛のハンガリアン・ダンスはすっごい楽しかったです。
ルガンスキーといいプレトニョフといいこの人といい、ロシア・ピアニズムっつーのは一体何をどう鍛えるとこうなるんでしょうね。


B000OFOSOADie Kameliendame (Sub Ac3 Dol Dts)
John Neumeier Heribert Beissel NDR Orchestra
Deutsche Grammophon 2007-01-01

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ジョン・ノイマイヤー振り付けの「椿姫」、ハンブルク・バレエ版。
主演はマーシャ・ハイデで、1987年収録。
音楽は全編ショパンなんですが、さてどんなもんじゃろか。


B001AE3F3YMozart: Thamos, König in Ägypten
Leonardo Monreale Wolfgang Amadeus Mozart Spoken Word
Archipel 2008-06-24

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モーツァルトのエジプト王タモス。
お目当ての曲が入ってない、かも。


B0019W7A0Qオーケストラの向こう側 フィラデルフィア管弦楽団の秘密
フィラデルフィア管弦楽団 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン イーゴリ・フョドロヴィチ・ストラヴィーンスキイ
IMAGICA TV 2008-07-25

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映画のDVDはいちいち申告してないのだけれど、これは一応音楽系ということで。

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