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2009年2月

2009年2月20日 (金)

音楽の友 2009年3月号

音楽の友 2009年 03月号 [雑誌]
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音楽之友社 2009-02-18
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本屋で表紙が目に入って、モノスゴクびっくりした(思わず「ぎゃっ」と叫んだような気がする……)。

伊熊よし子さんによるツィメルマンのインタビュー収録です。

えーと、2010年のショパンイヤー絡みで、ショパンのソナタのコンサートと録音をやるそうです。以前、そろそろ録音するかも?って話はちらっと出てたのでまぁワンクッションありましたが、そうでなかったら泡吹いてたかも~。


2009年ツアーのAプロ、Bプロの詳細も出てます。
基本的には、AとBでベートーヴェンの32番と悲愴をとっかえるってことのようです。
何となく、去年の新潟公演のプログラムのマイナーチェンジっぽい印象が……。

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2009年2月17日 (火)

ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル

2009年2月14日(土) 18時開演 東京オペラシティ コンサートホール
<プログラム>
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番 変ロ長調 K.570
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2
ショパン:4つのマズルカ Op.17
ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」op.53
シマノフスキ:ピアノの変奏曲 変ロ短調 Op.3
アンコール:
ショパン:24の前奏曲より第4番
ショパン:マズルカop.56-2
ドビュッシー:月の光


席は3階席でしたが、結構良い席でした~。ちょっと残響が長いなとは思いましたが、まぁ好き嫌いの範囲内ではないかと(私はデッドな方が好き)。

さて、私はブレハッチというピアニストを大分見くびっていたようです。まさかここまで素晴らしい演奏を聴けるとは、全くもって夢にも思っておりませんでした。←失礼過ぎ

音がもうね、理想的としか言いようがないんですよ。「ブレハッチは音がきれい」っていうのは今更な事実だとは思いますが、こんなん今まであったかいな、、、というくらい美しかったです。よく真珠のような、なんていわれますけれど、決して金属的に響かない、それでいて品の良い華やかさも持ち合わせた音。スタインウェイらしい旨みや伸びの良さもあります。きっと調律師さんも優秀なんでしょうね。

モーツァルト、私はてっきり新譜に入ってる曲だと思ってたら全然違いました。。。あああ、予習ゼロだ。
モーツァルトはペダル踏み過ぎ…?って思ったら、近くでご覧になってたKさん曰くあまり踏んでなかったそうです。ホールと座った場所のせいですね、これは。
そんなわけで、最初は少々ピアノの蓋の中で音が混じってるような印象がありましたが、、モーツァルトがいまいち苦手(別に嫌いじゃないですよ)な私も非常に気持ちよく聴けました。っていうか、ここまで非の打ち所なく上手くて、それでいて機械的ではないモーツァルトはそうそう聴けないんじゃないでしょうか。

ベートーヴェンの2番は、CDで聴いた時はさほど良い曲とも思いませんでしたが、これがメリハリが利いてて、大変快活で、実に素晴らしかった!です。えーとですね、驚くべきことに、CDの演奏よりもテクニック的にも圧倒的に上だったと思います。音の粒の揃い方もそうだし、スタッカートのキレも良いし、休符の扱いがかっちりしてて、上記のメリハリはその辺から生み出されていたのかなと思います。安定感と生きの良さが両立してて、見事でした。
1楽章は、左手から右手へ、右手から左手へ忙しくメロディが移っていくのですが、その辺の流れや、両手の縦のラインの合いっぷりが、もう目を見張らんばかりに素晴らしかったです。4楽章の冒頭の左手~右手で上昇する音型、これは最後まで繰り返し繰り返し出てきますが、こういうのとか後半に頻出するスケール的な部分とか、いちいち「あ~、珠が転がる~、どこか(天国?)に連れてかれる~」とジタバタしたくなるほど麗しくて、もうどうしようかと思いましたです。

後半はショパンとシマノフスキで、いわばお国物特集。
「英雄ポロネーズ」が白眉でした。うーん、これはもう封印モノかも。。。
シマノフスキはブレハッチの演奏のCDを持ってるんですが、全然覚えてなく(オイ)、ほとんど初めてみたいな感覚で聴きました。ものすごく分かり易い、と思ったのは初期作品だからですかね。
最終曲がかなり重量級で、まぁちょっと「大変そうだな~」と思わせる部分はありましたが、和音が乱れることもなかったし、スケールの大きさを感じさせる演奏で良かったです。

アンコールは「月の光」に尽きます。
もうとにかく美しかった、とだけ書いておきましょう。
涙。


実は、聴く前は「英雄ポロネーズ?もう良いよ……」とか思ってた私ですが、大反省。同じ曲を繰り返し聴くのも、成長著しい場合にはこんなに感動的なのか、、、と思いました。

来年も来るようなので、楽しみに待ちたいと思います。来週いらっしゃる方は、どうぞ楽しんでらしてください。私もちらっと行こうかどうしようか考えたんですが、現実的にかなり厳しいんで、オペラシティの記憶を宝物に来年を待ちたいと思います。

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2009年2月16日 (月)

ただいま録音中(多分)

Krystian Zimerman kończy tournee - nagra płytę z muzyką Bacewicz

バツェヴィチのCD関係の続報(?)です。あいからわずポー語→英語(Google翻訳)で、"うすぼんやり"情報です。

2月13日がツアー最終日でしたが、録音は14日~16日というスケジュールのようです。休み無しの週末返上で、うーむ、ハタ迷惑働き者。
まぁ、音楽家に“週末”という概念は存在しないのかもしれませんが。

曲はバツェヴィチのピアノソナタ2番と、ピアノクインテットの1番2番とのことです。

発売は5月か6月で、まずはポーランドで。

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[映画]チェ 39歳 別れの手紙

公式HP
<ストーリー>
1965年3月、キューバ革命政府の要職にあったチェ・ゲバラは忽然と姿を消した。様々な憶測が飛び交う中、カストロはキューバ共産党中央委員会の場で、ゲバラの「別れの手紙」を公表する。ゲバラは1966年、大統領の独裁政権下にあるボリビアに潜入し、再び革命戦争に身を投じる。しかし、現地の共産党の協力は得られず、やがてゲリラ軍は苦境に陥っていく。


「チェ 28歳の革命」の続きということで、半ば義務的に見てまいりましたよ。前作よりも良いという前評判もありましたが、、、うーん、困ったね、こりゃ。

最初に書いておきますが、私は基本的にデル・トロ=ゲバラはどうにも違和感が拭えないんですよね(28歳の感想でもアレコレ書きましたが)。映画の出来不出来以前に、そこがもう致命的でした。まぁその辺は28歳の段階で分かってたことでもあるんで、分かってて見るな、とか、嫌々見といてわざわざ文句を言うな、というご意見もあることでしょう。ごもっともです。ごめんなさい。
まぁ、デル・トロは迫真の演技でゲバラにしか見えない、という意見も多々見かけますんで、デル・トロOKな方にとったら彼の熱演だけでも見る価値があるでしょうし、きちんと映画にも入り込めるのではないかなぁ、などとも思います。


ゲバラがどうなったかを知らない人はこの映画を見に行かないような気がしますが、以下、一応ネタばれです。


映画はカストロがチェの「別れの手紙」を読むシーンから始まりますが、ここはやはり感動的でした。この後120分以上映画は続くんですが、最終的にはこれ以上の感動は無かったかも……(それもいかがなものかと)。

構成は前編よりもシンプルで、時間軸の前後等はなし。したがって、1人の人間が着々と追い詰められていく様、死にゆく過程を2時間以上にわたって見せられるわけです。これは結構シンドイです。

前編以上に盛り上がりに欠けるのは、ボリビアでのゲリラ戦の失敗、捕らえられて処刑という話の流れ上無理もないと思いますが、ゲバラの内面にはほとんど踏み込まないので、やはり感情移入はしにくかったです(馬に八つ当たりするシーンとかはありましたが)。

とはいえ、ジャングルの風景描写は透明感があって悲壮感が漂うほど美しいし、音楽も非常に切なく印象的で、そういう意味ではゲバラの生き様に対する哀切の念を呼び起こす要素が皆無というわけではないです。

最後、ボリビア政府軍に捕らえられたゲバラが「神を信じるか?」と問われるシーンがあります。それまで散々人の裏切りにあってきたであろうに、「私は人間を信じる」と言い切るゲバラ。極限状態にあっても人間愛を失うことがないゲバラの姿は、前編の「革命とは愛だ」というセリフ(うろ覚えですが)を思い出させるものでした。監督は戦士としてのゲバラに焦点を当てたかったようですが、個人的にはこのシーンのためにこの映画はあったのかもしれない、とも思います。


はー、それにしても前編後編で4時間半、長かった、疲れた。。。ただ、前編ではキューバ革命の成功=ゲバラの生を描き、後編ではボリビアでの挫折=ゲバラの死を描くという二部作の構成は、アリだと思います。エンタメとしては、前編だけにして、もっと華々しくヒロイックに描いた方が良いとは思うのですが、エンタメとして作る気はさらさら無かったんでしょうし。

これは想像ですが、ソダーバーグはむしろ後編(ゲバラの挫折と死)に重きを置いたんじゃないですかね。というのは、なぜゲバラが「20世紀最大のカリスマ」と呼ばれるか、ということに関わってくると思うのですが、ゲバラはキューバ革命の成功だけでは、おそらくはここまでのカリスマにはなりえなかったんじゃないかということがあると思うんです。彼が今なお「正義のアイコン」たるのは、キューバでぬくぬくと家族と幸せに過ごすことも十分可能だったのにも関わらず、わざわざボリビアに行って39歳で理想に殉じた、その点においてこそ、だと思うのですよね。だから監督は、何が何でも後半を描きたかったんじゃないか、と想像するわけです。でもだからといって、ゲバラを映画化するにあたって、ボリビア編「だけ」ってのもあり得ない。ビジネスとしてまず成り立たないと思います(私だって、ひたすら負け戦だけ2時間半とか、勘弁してくれって思う)。なので、前編と後編、明と暗を明快にした上で、後編でひたすら苦しいボリビアでのゲバラの最後の日々を虚飾なく描き切る、というのは監督の志(こころざし)の高さでもあろうと思うので、そこは「買い」なのではないかと思います。正直、ドキュメンタリーを見た方が良いんじゃね?みたいな気分がないわけではないですが、あの日々追い詰められていくゲリラ戦の過程を追体験するというのは、やはり映画というメディアならでは、といえるのではないでしょうかね。

そんなわけで★★★

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2009年2月15日 (日)

N響 第1641回定期公演 Cプログラム

2月13日(金) 開演19:00  NHKホール
第1641回定期公演 Cプログラム 
ドヴォルザーク チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
ドヴォルザーク 交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
指揮 カルロ・リッツィ
チェロ ミクローシュ・ペレーニ


3,460円ぽっきりでペレーニを聴けるなんて、本当、罰が当たるんじゃないかと思う。。。

「知る人ぞ知る」というほどマイナーではないけれど、チェロ好き以外にはさほど知名度がないような気もするミクローシュ・ペレーニ。ハンガリーのチェリストです。

派手さは無いですが、誠実さ、温かみ、豊かさ、節度等々が絶妙にブレンドされていて、何よりもドヴォコンという名曲中の名曲に対する敬意や愛情みたいなものを感じさせる演奏でした。私は別に音楽家に人格者であることを求めないのですが(わがままだろうが女癖が悪かろうがサドだろうが、出てくる音楽が良ければそれで良し、みたいな)、ペレーニってきっと人となりも素晴らしいんだろうなぁ、、、としみじみと敬愛の念を抱いてしまいましたよ。ペレーニ本人のことはほぼ全く知らないんですが。

アンコールのバッハ無伴奏の6番のサラバンドが、まるで「サラバンドという小宇宙」みたいな世界で、言葉を失うほどに素晴らしかったです。お家でバッハ、みたいな、ややこじんまりした雰囲気もあったので、本当はNHKホールみたいなバカでっかいホールで聴くような演奏ではないと思うのですが、でも本当に至福でございました。

次回は是非リサイタルに行きたいものです。

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2009年2月12日 (木)

室内楽やってます

Zimerman dla Bacewicz
なんかヴァイオリン越しの写真が新鮮だったんで。

Wielki zachwyt, małe zamieszanie
こちらは楽しそうな写真がいっぱいです。

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2009年2月10日 (火)

ベルリン放送交響楽団 2009年日本公演

ベルリン放送交響楽団 2009年日本公演
2009年2月9日(月) 19時開演 サントリーホール

指揮:マレク・ヤノフスキ
ピアノ:ラファウ・ブレハッチ 
ベルリン放送交響楽団

シューベルト:交響曲 第8番「未完成」変ロ短調 D.759
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58 
ベートーヴェン:交響曲 第5番「運命」 ハ短調 作品67

このコンサート、「ドイツ名曲コンサート」ってタイトルがついてたんですね。
何もここまでベタベタじゃなくても良かろうに。私ってば、ブレハッチのベト4目当てでチケットを取ろうと思ってプログラムをチェックして、思わず「つまんねー!」と叫んだんですよね。。。いえ、未完成も5番も単独では別に嫌いじゃないんですが、わざわざベト4とカップリングで聴きたくはないというか。
平日夜ということもありましょうけれど、席が結構あいててちょっと勿体無いなって思いましたが、売れるプログラムを目指しすぎて逆に外しちゃったかな?という気がしなくもなく。。。


結論からいえば、良いコンサートだったと思います。
全体的にテンポ速め、力のこもった演奏で、しかもアンサンブルは上々で、聴き応えたっぷりでした。
オケの響きが肉厚で、温かみがあって、あの弦の厚みは得難いものがあります。
「未完成」のオーボエソロなんかも柔らかでまろやかで、音楽がふあーっと立ち上がってくる感じでとても良かったです。
これで指揮者と呼吸が合えば大感動コンサートだった可能性も大なんですが、残念ながらタメの感覚が合わず。ちゃんとメロディアスで美しい歌いっぷりではあるんですが、タメて欲しいところでことごとく先に行かれてしまい、おいていかれ感たっぷり。
まぁこの辺は感覚の問題というか、単純に好みなんで、しょうがないですね。

ブレハッチ氏ですが、相変わらず華奢で、髪の毛はちょっと短めで、なんか以前よりも少年っぽくなったような…?終演後に近くで見たら、今までになく(←失礼)ヨーロピアン美青年って感じでちょっとビックラしましたが。っていうのはどうでもいい話ですね。
で、肝心の演奏ですが、テンポ速めのオケに食らいつく、という大げさな風情もなく、徹頭徹尾ナチュラルな感じ。最初は「ああこれぞブレハッチ」な感じはさほど無くて(もちろん音のきれいさとか“らしさ”は色々ありましたが)、ついするするっと聴き流してしまったんですが、3楽章はきりっとしたところと可憐なところ(←私にとっての「ああこれぞブレハッチ」)があって良かったです。
4番って、彼のキャラに合ってると思うんですよね。で、あえて誤解と反発を恐れずにいえば、これからもっともっと良くなるような気がする。今回が悪いっていう意味ではないです。非常にフレッシュで若々しくて、それが大きな美質でもあるけれど、それだけに「弾き込んだ感」はそんなに無いよなって思っただけで。
あと、今回、指揮者のタメのセンスやテンポ感とブレハッチのそれが合ってるかどうか、私的にはちょっと?だったので、数年後、若いうちに別の指揮者でまた聴いてみたいなって思います。

次はリサイタルです。

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2009年2月 4日 (水)

CD散財録

B000CBNYNWR.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
デュトワ(シャルル) リムスキー=コルサコフ ロバーツ(リチャード)
ユニバーサル ミュージック クラシック 2006-01-13

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1,363円。

これもスケート関係ですね。
カラヤンのシェエラザードにしようかとも思ったんですが、水面下で(?)デュトワ祭り継続中ということで。

2009年合計 7,639円

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2009年2月 1日 (日)

[映画]ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

公式HP

The HobbitをPJが監督しないと聞いた時には「えーっ!!」って思いましたが、監督に決まったギレルモ・デル・トロについては知識ゼロ。
良い機会なので、「ヘルボーイ」を見てきました。
デル・トロ監督、いかにもクリーチャーLoveで、画面に映ってない部分もちゃんと作ってるんだろうなぁ、、、と思わせるオタク凝り性っぷりなどなど、PJにかなり近しい芸風の監督だと思いました。私はアメコミにもクリーチャーにも特に愛着は無いんで、ツボに入るというほどではなかったのですが、細部まで手を抜いていない雰囲気には好感を持ちました。
太古の伝説を語るのに人形を使うアイディアなんかも秀逸だし、アクション、殺陣などもなかなか見ごたえがありました。

デルトロ監督、宮崎アニメ好きだそうですが、「ナウシカの飛行機?」とか「巨神兵?」とか「ダイダラボウシ?」とか、随所にオマージュが散りばめられていて、ちょっとニンマリ。

これならHobbitも期待できるかも(でもエルフの白塗りはやめて欲しい…)。


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