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2009年5月 5日 (火)

ザハーロワのすべて【Bプロ】

ザハーロワのすべて【Bプロ】
2009年5月3日(日) 16時開演 東京文化会館 

Bプログラム
Part Ⅰ
≪カルメン組曲≫
(音楽:ビゼー/シチェドリン 原振付:アロンソ 改訂演出:A&A.プリセツキー)
出演 カルメン:ザハーロワ、ホセ:ウヴァーロフ、トレアドール:シュピレフスキー、
    コレヒドール:ヤン・ヴァーニャ、キエフ・バレエ

Part Ⅱ
「パリの炎」第2幕 パ・ド・ドゥ
カプツォーワ&ワシーリエフ
「トリスタンとイゾルデ」デュエット
ザハーロワ&メルクーリエフ
「エスメラルダ」パ・ド・ドゥ
キヒャーク&ヴァーニャ
「ブラック」
ザハーロワ&メルクーリエフ
「ジゼル」第2幕 パ・ド・ドゥ
コバヒーゼ&シュピレフスキー
「クレイジー」
ワシーリエフ
「ヴォイス」
ザハーロワ

スヴェトラーナ・ザハーロワを座長としたガラ公演。
ロシア系もバレエはどちらかというと好みからは外れるんですが、今をときめくザハーロワを見ておくのも良いかと思って行ってきました。
第一部が丸々「カルメン」で、第二部がガラ形式。
この「カルメン」が盛大に微妙でして、、、ってそれはすでに「微妙」ではないだろうって感じなんですが、全体としてはとても楽しんで帰ってきました。

さて、まずは問題の(?)「カルメン」。
正直、「カルメン」としては話が成立してないような気がしたんですよね。
ザハーロワは赤・黒の妖艶な衣装がそれはそれは似合っていて、美しいことこの上ないのですが、その実そんなに色っぽくはない、です。むしろ可愛い。コケティッシュというのでもなく、意外なほどに幼く、少女のように見えます。いやもちろん、カルメンに可愛らしさがあっても良いとは思うのですが、もう少し奔放さや野性味があっても良かろうかと。あまりホセに同情したくなるような感じではないんですよね。
ザハーロワが少女のように見えてしまう原因のひとつはホセ役ウヴァーロフのデカさにもあるんじゃないかと思うのですが、この人のホセも、嫉妬や暗い激情に突き動かされて…、という感じが全然無くて、ちょっとなんだかなー、と。なんか苦悩してるのは分かるんですけど、燃え上がるような、ラテンな感情の発露が無かったです。彼は、根暗くて悩み深い王子様なんかは合うと思うんですが。
そしてシュピレフスキーの闘牛士。えーと、これがまた、今にも牛に殺されそうな闘牛士でして。線が細いとか繊細とかそういうんじゃなくて、なんか反射神経に問題がありそうな闘牛士っぽいというか。まじめに、ラスト、牛(運命)に突かれて死ぬんじゃないかと思った、、、ってそれはもう別の話になっちゃうってば。なので、なんでカルメンがホセからこっちに心変わりするのかがまったくもって理解不能です。
全体的に、キャラクターの感情という意味では淡々としてて、様式美に終始してるような印象でした。確かに、振り付けを美しく見せるという意味では、文句無しなんですけどね。最後、カルメン刺殺にいたるまでもなんか盛り上がらないというか、なんだか緊張感に乏しくて、物語の幕切れが唐突に見えてしまいました。
うーん、元々がこういう演目なのかどうなのか、別のダンサーで見てみたいところです。

以下、二部。印象的だったものについて。

「パリの炎」
ワシーリエフは、これでもかってくらい跳びます&回ります。スピードと高さがものすごい。パリっていうか、、「パリのロシア人」って感じでしたが。
「トリスタンとイゾルデ」
ザハーロワとメルクーリエフ、二人とも動きが本当に流麗。高貴な女性と高潔な騎士の道ならぬ恋を、透明感のある美しい世界で魅せてくれました。ため息。
「ブラック」も同じ組み合わせですが、こちらはガラリと雰囲気が変わって、クールで現代的でした。メルクーリエフってオールラウンドなんだなー。クラシックも見てみたいです。
「クレイジー」のワシーリエフ、今度はソロでやりたい放題。彼は三の線ですね。キャラクテールが似合いそう。

エンディングは、各人それぞれ技を披露して、キラキラの紙ふぶきが降ってきたりと華やかな雰囲気の中、終演となりました。
個人的には二部のコンテンポラリーが楽しかったです。

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