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2009年6月16日 (火)

クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル in 福島

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル
2009年6月13日(月)18:30開演 福島市音楽堂

J.S.バッハ:パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111
休憩
ブラームス:4つの小品 作品119
シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲 作品10
※プログラムA


ホールのほぼど真ん中で鑑賞。
ちょうどピアノの蓋から音が直接飛んでくるあたりで、席のチョイスとしてはまぁ正解だったかな?
勾配がかなりついてて見易いホールでした。

ええと、残響が長ければ良いホール、という考え方もあるにはあると思うのですが、ピアノはあまり長くない方が良いよなぁ、、、とは常に思っていることです。
福島市音楽堂、とても良いホールなんだろうと思いますが、はっきりいって、極上の(?)風呂場サウンドといった体(てい)でした。。。
サントリー=風呂場っていう人もいますが、あの、サントリーなんてカワイイもんですよ。
バッハは演奏が素晴らしかっただけに、ちょっとあの音響は惜しかったような気もします。
ただ、あの音響を受けて、ツィメルマン側で調整した結果の締まった演奏だったのかもしれず、何がどう作用しているのかよく分からない部分もあるので何ともいえませんが。

今回、少しではありますが手が見える席だったんですが、演奏が良い場合って、手の動きが見えると逆に違和感がありますね。
ご本人、「奏者不在、ピアノ不在の演奏が良い演奏だ」みたいなことを言ってたような記憶があるんですが、まぁかなりそんな感じだったのですよね。
音楽がすごく自然にそこにあって滔々と流れ出ている、という感じで、そこに「ピアノを弾いているツィメルマン」という人為的な要素は必要無いというか……(うわー、なんと罰当たりなことをいうファンだ)。
いえ、単に良かったってことがいいたいだけです、ハイ。

さて、何回か聴いた自分の印象や、人様のお話を総合すると、今ツアーのバッハは日替わり演奏らしい、、、という印象を抱いているのですが、この日のバッハは日替わりにも程があり過ぎました。
「日替わりランチいきなりデザート付」とでもいいましょうか……。

最終曲、カプリッチョの最後、ジャーンと終わったと思ったら、いきなりシンフォニア(頭)に戻りやがりましたよ。
ここで絶対に拍手をさせないぞ!とばかりの、間髪入れない見事な切り返しで、もう唖然。
しかも、微妙に違う曲になっとるし!!(作曲してる……)
もしやこのままもう一回全部やるんですか、、、と思いましたが、いえ別にやってくれて全然構わないんですが、なんだか適当にまとまってあっとう間に終了。

は~~~、なんつーことをするんだ、このヒトは……。
バッハの即興性、みたいなことなんでしょうか?
機会があったらご本人に聞いてみたいところです。

32番はいい加減慣れてきたせいもあり、あまり振り回されずに聴けました。
今月に入って、音楽性が少し明るい方向にシフトしてるような……?(単に音響とか座る場所の問題かもしれませんが)
ただ、大分(ツィメルマンの)気が急いてるなーという印象はありました。
せっかちっていうのはシマノフスキでもちょっと思うことなんですけどね。
2楽章は多分すごく綺麗だったと思うんですが、すみません、疲れてたこともあって、大分ボケーっと聴いてしまいました……(実はこの日、かなり低空飛行で、ちょっとトリップしそうになった……)。

ブラームスがこの日、会場の音響に一番合ってたようです。
ただ、ラプソディは、「これはもはや"小品"じゃないだろう……」と思ってしまいましたが。
たとえていえば、元々はちょっとした貴族の洋館くらいの曲ではないかと思うのですが、それが壮麗なお城というか、いやむしろ豪壮華麗な城塞のようになっておりまして。
いえ、別にけなしてるわけじゃなくて、単に(単に?)圧倒的だったってことをいいたいだけです。。。

シマノフスキは、結構色々踏み外してまして、(私が)それに気をとられてか、もしくは細部が混濁してよく分からなかったせいか、全体的に少し印象が薄かったような。。。
十分熱演ではありましたけれど、前回のサントリーではものすごい場所でものすごいものを聴いちゃったからなー、ということもあり。

この日は、私的にはバッハとブラームスのラプソディの日でした。

余談:仙台公演では投げキスをしていたときいて、そういえばサントリーでもしてた!と思い出しました。
本当に余談ですね。。。

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Pianist: Krystian Zimerman」カテゴリの記事

コメント

あ~~~腹を抱えて笑わせて頂きました。
なんと、ついにシンフォニアに戻りやがられましたか!?(日本語、変)
京都公演でロンドーを繰り返したり、シマノフスキのテーマのリフレイン等は可愛いもんだったのね。
地方では煩い批評家もいないし(私の想像です)、自由に演奏されてらっしゃるのかしら?地方公演こそ、聴衆との対話を楽しんでらっしゃるのかも知れませんね。
それにしても、ブラームスがそのような状況では、もはや、Aプロも給水ポイントなしのマラソンですね(笑)。

シマノフスキ・ワープ問題は版違いでしたか。私はUnited Editionを見てたんですが、他のは見てなかったです・・・。探してみよう~。

投稿: petit viola | 2009年6月16日 (火) 12:39

↑いや~ん、『United Edition』じゃなくて、『Universal Edition』の間違いです。ごめんなさい。

UEと春秋以外にどんな版があるのでしょうね?春秋社のは絶版とか・・・。KZ版???

投稿: petit viola | 2009年6月16日 (火) 14:30

こんにちは

福島ではお世話になりました。
福島公演私もたいそう堪能いたしました。バッハにはびっくりしましたが(^^;)
しかしどうしてこの方の演奏を聴くと酸欠状態になってしまうのか・・・・
感動を通り越して圧倒されてしまいます。

今回仙台公演は母と叔母、福島公演は姉と姪も聴いているのですが、どちらも大絶賛。誘った甲斐がありました(^^)

投稿: すなみ | 2009年6月16日 (火) 20:33

こんにちは。

以前ちょっと寄らせていただきました、yukiと申します。

私も、6月10日のサントリーと福島、両方行ってきました。

福島のバッハについては、私の勝手な想像ですが、最初の出だしの音が気に入らなくて、最後にもう一度弾いたのでは?なんて思っています。
残響の長いホールは、確かにピアノは弾きにくいです。
で、ツィメルマンは、どういう風に弾くかなって楽しみにしていました。

バッハの最初の出だし、やはり音がちょっと落ち着いていませんでしたね。
でも、すぐに、落ち着いた良い音になっていきましたよね。

最終曲が終わったあとの、シンフォニア、最初より良い音だったと思います。
しばらく弾いて、納得したので、うまく終わらせた、という気がします。

ほんと、これは、私の勝手な想像ですが。。。

サントリーの時と比べると、手の使い方、タッチの仕方、体の使い方が微妙に違っていますよね。
いくら、自分のピアノをホールに合わせて調整するといっても限界があるので、あとは、弾き方で調整して、そのホールでの最高の響きを出しているのだと思います。

ツィメルマンは、本当に素晴らしいピアニストですね。
あの美しい音が一日中頭のなかで鳴り響いています。

木曜日に、横浜に行きます。
楽しみです。

もう一度、全曲、予習と復習をしていますが、時間がなくて。。。

投稿: yuki | 2009年6月17日 (水) 00:21

petit violaさん

リピートなんかはイマイチ自信が無いのですが、さすがにシンフォニアに戻られてしまうと「えええええ?!」って思います。。。

うるさい批評家がいないからっていうのは確かにそうかもって思います~。あ、でも2006年のサントリーでは、モーツァルトのラストで遊んでたような。。。(しかもそれを映像にバッチリ残してた……)

Aプロでも十分、重量級だと思います。
アンコール全然いらないですもんね。
ブラームスも聴き応え十分でした。
ラプソディだけでも、ショパンのバラードとかスケルツォを聴いたくらいの感覚がありました。

シマノフスキのワープ問題は、版って書いたのは、現物を確認をしたわけではないんです。ごめんなさい。
ただ、いっつも同じところで飛んだ?って思うので、これは確信的なんだろうなって思っただけでして。。。
ちなみに私が持っているのもUniversal Editionです。これは多分普通のバージョンではないかと思います。

あのー、全然まったく自信は無いのですが、p.19の2段目ラストからp.21の3段目ラストあたりに飛んでるような気がしなくもないような。。。
いや本当、気のせいかもしれません!(違ってたらごめんなさい~~~sweat01)。

楽譜はKZ版ではないかと。自筆譜とかチェックしてそうです。

投稿: 青猫 | 2009年6月17日 (水) 01:15

すなみさん

福島ではどうもお世話になりました♪

心だけじゃなくて、体ごと揺さぶられるような感じがありますね。
CDを何十回聴くよりも、1回生で聴いただけでスコーンと入ってきたりもしますし、本当にものすごい密度なんだと思います。
特に今回は、前半だけで息絶え絶えになりがちで(笑)、1回で2回分くらい聴いたような感覚になりますね。

ご親戚の皆様も楽しまれたとのこと、何よりです(「いーでしょ?いーでしょ?言った通りでしょ?」と勝ち誇りたくなりますよね(笑))。

投稿: 青猫 | 2009年6月17日 (水) 23:27

yukiさん

こんばんは♪
サントリーと福島、どこかですれ違っていたかもしれませんね。

残響が長いと、弾いてる本人が自分が何を弾いてるのかよく分からなくなるのではないか、、、なんて思ったりもします。
まぁでもその辺は百戦錬磨でしょうから、残響が長いなら長いなりの演奏を…というように、変えていくのでしょうね。
リハーサルと本番とでは、響きが変化するでしょうから、本番中、弾きながらの微調整になるんだろうな~とは思いますが。

気に入らなくてもう1回、、、というとアンデルシェフスキみたいですね~。アンデルさんは20分くらいの曲をアンコールで全部弾き直したらしいですが(笑)。
今度、ツィメルマンさんも是非そういう試み(?)を……(ツィメルマン第三部でも可)。

横浜、どうぞ楽しまれてくださいね。
良席あり、なんてチラシに書かれてて、ちょっと心惹かれるものがありますが、あいにくどうがんばっても無理!なので、旗振ってお見送りいたします。
よろしければご感想をお聞かせくださいね。

私も最終日に向けて復習したいのですが、、、何もせずに突入せざるを得ないかもしれません。
せめて体調だけは整えていかねば。。。

投稿: 青猫 | 2009年6月17日 (水) 23:44

今晩は♪
しつこくてごめんなさいcoldsweats01。シマノフスキの楽譜についてですが、気になって手持ちの『シマノフスキ 人と作品(1991年5月20日第一刷)』を調べてみました。
それによると、1905年に"若いポーランド"の作曲家達で設立した出版社(ベルリン)から最初に出版され、その後Universal Edition(UE ウィーン)と1912年~1933年まで契約を結びました。最後の4年間はマクス・エスィヒ社(ME パリ)と契約。彼の手稿譜はUE社の記録保管所にずっと保管されたままだったようです。
彼の死後、1980年になって漸くポーランド音楽出版社(PWM クラクフ)がシマノフスキ「全集」の共同出版のため、UE社、ME社と三社協定を結び、UE社は自社所有のすべての手稿譜の利用を認めたそうです。 
この「全集」は自筆譜と初版を元にしているという事です。さらに歴史的背景、出展資料に関する序文や、関連した手稿譜の複写が付けられていたりするそうなので、この「全集」の資料価値はかなり高そうですね。ツィメ様がご覧になったのも間違いないと思われます。

私も、青猫さんがご指摘の部分を西宮と京都で聴いてません。左手のトリルから大部分がなかったと(同じく自信は全くありませんが)記憶しています。
普通、版による違いといえば、せいぜい、臨時記号、装飾音、和音、強弱記号や指使いの違いといった程度だと思うのですが、あんなにごっそりだと、校訂者のいじれる範囲を超えている気がして、やっぱりKZ版、では?と思ってしまいます。
さて、最終日はどのような演奏になりましたでしょうか。興味津々ですshine。長くなりすみません。

投稿: petit viola | 2009年6月20日 (土) 20:33

こんばんは。

所沢はどうでした?
まだ、チケットがあるようだったので、行きたいと思ったのですが、お疲れモードで無理でした。。。
もっと近ければいいのですが、東京から離れた地方に住んでいるので。。。

横浜は行ってきましたよ。
いつもどおり、素晴らしい演奏でした。

バッハはカプリッチョで終わっていました(笑)
ホールの響きの違いによると思いますが、横浜のほうが、音がはっきりしていました。

福島と比べると、ベートーベンはテンポが速かったですよ。
第一楽章はすごい迫力!
第二楽章もテンポがはやく、途中は楽しそうなリズムの乗り方でした。
福島の時は、ベートーベンとシマノフスキはちょっと、抑え気味っていう気がしたけれど(ホールの響きの関係でタッチを抑えぎみに弾いていたような感じがしました)、横浜では、思いっきり弾いていました。
どっちの演奏も好きです(^^)

ブラームスは似たような感じかな。
福島のほうが柔らかかったかな。
ホールの響きによる違いを感じましたが。

シマノフスキは、相変わらずすごかったです。
話題になっている、ワープ問題は、はっきり分かりませんでした。
フィナーレは勉強不足でしっかり覚えきれませんでした。

2月に楽譜を買って、弾けるようにしようと思ったのですが、まだ先とのんびりしていてフィナーレまで手がつけられませんでした。
他の人の演奏は、一応聴いたのですが、ツィメルマンの演奏を聴いてからは、他の人の演奏を聴く気になれず、かといって初見で簡単に弾ける曲ではないし。。。
もっと、早くから勉強しておくべきでした。。。

そうそう、横浜で、隣に座っていた中学生か高校生くらいの女の子が、いびきをかいて寝ていました。
隣にお母さんらしき人がいましたけれど、注意しないんですね。
耳障りでたまらなくいやだったので、途中で注意しましたけれど。。。
ツィメルマンの美しいピアニシモがいびきでじゃまされました。

眠そうに、「次は何~」なんてお母さんに聞いていましたが、あまり興味のない子を連れてこないで欲しいなと思いました。

投稿: yuki | 2009年6月21日 (日) 01:24

続きですが、人に迷惑をかけなければ、いいですが、人に迷惑をかけるような子は連れてこないで欲しいと思いました。

投稿: yuki | 2009年6月21日 (日) 06:41

petit violaさん

こんにちは♪(所沢から大分経ってしまいましたが、、、すみません、、、)

シマノフスキの楽譜について、色々調べていただきありがとうございます~~!(わーいわーい)

ふむふむ、手稿はUE社にあったのですね。
でも、初版と自筆譜を元にしているという全集も見てみたくなりますね。。。(弾けやしないのに)
確かに楽譜屋さんに行ったら、何種類か出てるとは言われたような気がしてきました。
え、こんなマイナーな曲(失礼)なのに、そんなにいっぱい種類があるの?って思ったような。

>私も、青猫さんがご指摘の部分を西宮と京都で聴いてません。左手のトリルから大部分がなかったと(同じく自信は全くありませんが)記憶しています。
petit violaさんもそう思われましたか(ちょっとホッ)。
岐阜が通常(?)バージョンだったというのもちょっと気になるところですが(^_^;)。
一応普通にやってみたけど、クドイって思ったのかしらん。。。
でも、あれだけ飛ぶと、一体何?って思いますよね。
細かい校訂の問題というよりも、第1稿、第2稿みたいなものなのかな?なんて思ったんですけど(それか、自筆譜だと飛んだ部分にバッテンが入ってるとか(笑))、むー、よく分かりませんね……sweat02

ツィメルマンさん、楽譜は当然、色々ごらんになってるでしょうね。
自筆譜そのものから楽譜おこしてたりして……。
噂のマックさんの中身を見てみたいですね。
いくつかバージョンが入ってるかもしれませんね。

これとバッハの件と、直接訊く機会があったら良かったな~…(くそう、インフルめ……)。

投稿: 青猫 | 2009年6月27日 (土) 00:41

yukiさん

所沢は都内からでも微妙な遠さなんですよね~…。
チケットは安いしホールも良いので、個人的にはトコトコ電車を乗り継いでいくのも苦にならないのですが。

横浜公演のご感想、ありがとうございます!
横浜のバッハは通常バージョンだったのですね(横浜公演あたりだと、場合によっては紙媒体にレビューが出そうですしね)。
福島と横浜は響き方が大分違いますよね。
横浜の方がまだ残響が短いですかね。

yukiさんはシマノフスキの練習をされたのですね。
2月に楽譜を買われるなんて、気合の入り方が違いますね~!
私は、今回、知ってる曲ばかりということもあって、予習をする気がほとんど無く……(汗)。
もうちょっとまじめに聴いておけば良かったな~って思います。
本当は、楽譜を眺めて実際に練習するのが一番だとは思うんですけど、時間的に厳しいものがあります。。。

お隣の席がそんなだったなんて、災難でしたね。
寝るのはしょうがないですが、いびきは無粋だなぁ。。。
クラシックは、周りにどんな人が座るかって結構大きいですよね。
ツィメルマンのコンサートなんかだと、チケット代が高いのでなんとなく適当に来るって方はそんなに多くないと思うのですが、それでも携帯が鳴ったり鈴が鳴ったり(笑)、色々ありますものね。
できるだけ、お客さんの筋が良いホールで聴きたいものですね(私もなるたけ人様の迷惑にならないようにしなくては……)。

投稿: 青猫 | 2009年6月28日 (日) 00:54

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