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2009年6月 2日 (火)

アンデルシェフスキ関連映像

NHK(ハイビジョン)で放映があるそうです。
DVDとタイトル違うけど、えーと、何をどう確認すりゃいいんだコレ。。。


2009年 7月18日(土) 22:00 ~ 翌 02:00
ドキュメンタリー Bモード・ステレオ
ピョートル・アンデルジェフスキ
「イズ・ゼア・ピアノ・オン・ボード」
内 容:
ポーランドとハンガリー人の両親をもつピアニスト、ピョートル・アンデルジェフスキの ワルシャワからブダペストまでの列車によるロードムービ仕立ての映像。 ブルーノ・モンサンジョン演出によるこの新作映像は、 CD収録、マスタークラス、ワルシャワ、ブダペスト、パリ、東京におけるリサイタルの抜粋など、 ピョートル・アンデルジェフスキの現在の最も大切なイベントをとらえている。 そしてアンデルシェフスキが自身に課す主要な課題や、 彼にとって音楽家の役割とは何か―さらなる探求の旅が続く。
本テーマが作品をとおして、ところどころに中心テーマとして回想されていく。
[ 制作: イデアレ・オーディエンス / アルテ・フランス (2008年) ]

ピョートル・アンデルジェフスキ Bモード・ステレオ
リサイタル・イン・ワルシャワ
1. パルティータ 第1番 変ロ長調, パルティータ 第2番 ハ短調 ( J.S.バッハ作曲 )
2. ユーモレスク 作品20 ( シューマン作曲 )
3. 仮面劇 作品34 ( カロル・シマノフスキ作曲 )
ピアノ:ピョートル・アンデルジェフスキ
演出:ブルーノ・モンサンジョン
[ 制作: イデアレ・オーディエンス / アルテ・フランス (2008年) ]
NHK BS Classic Navigationより

リサイタルの曲目が良いですね。
うわーい、「仮面劇」だ。


さてさて、本日の本題、DVDの感想。
HMV商品頁:ドキュメンタリー『アンデルシェフスキ/アンクワイエット・トラベラー』 モンサンジョン監督

個人的にヤバイです、これ。ヤバイくらい良い、というニュアンスではなくて、文字通りヤバイしろもの。えーと、このままだと浮気が浮気でなくなるような予感がヒシヒシとしております、という意味で、大変危険なブツです。
うわーん、ツィメルマンさん、早く戻ってきてーーー(ところで今いずこに?)。
……というあまりにもアホなたわ言は置いといて。

まじめな話、モンサンジョン様ありがとう!という逸品でございますよ。

ブダペストからポーランドへの列車での旅が、本ドキュメンタリーの核になりましょうか。アンデルシェフスキはポーランドとハンガリーの血を引いてますから、どちらもそのルーツに深く関わる土地ですね。生い立ちの話なんかも結構出てきます。
季節柄か、やや影のあるヨーロッパ風味というか、落ち着いたテイストのドキュメンタリーになっています。まぁ要するに、舞台が冬のヨーロッパなんで、基本的にお天気がいまいちというか、どんよりな感じなんですよね。ああ、寒そうだ。。。

コンサートのシーンもふんだんに盛り込まれていますが、旅の途上、列車の中であれこれ喋りながらポロポロと弾いてるシーンが、とても素敵。

あとは、自宅で弾いているんでしょうかね、ショパンのP協2番がすっごくすっごくすっごく(しつこい)良いです。ううう、泣きそう……。
年齢的にまだ遅くないから、是非やって~~~!!(絶叫)

デモっぽい感じで弾いてると、力みが無いせいなのかどうなのか、その曲の「歌」の部分がものすごく伝わってきますね。うっとりするほどメロディアスです。

文字通り「魔笛」を弾き語り(?)しているシーンなんかもあって、なんだかとっても嬉しくなってしまいました。だって、こういうシチュエーションにはあり得ないくらい、ピアノが麗しくてゴージャスなんですもの。

もちろん、コンサートのシーンも良いです。
シューマンのフモレスケなんか、私ってばシューマン苦手のくせにドキドキしてしまったー(いやだから、この辺がすごくヤバイんだってば……)。

ベートーヴェンのP協1番(弾き振り)のリハ風景がたっぷり。

あと、リハといえば、ドゥダメルとブラームスのP協1番をやってます。そういえば、この2人のツーショットは以前どっかで見かけたような記憶が……。これだったのかーと納得。ブラームスのP協ってアンデルさんのレパートリーにあったんだ!とビックリしましたが、これも是非全曲聴きたいものです。
ブラームス、絶対に合うと思うんですけど、なかなか弾いてくれませんね……。


しかし、それにしてもですよ。
なんとまぁ、絵になる人なんでしょうね。
何をやっても、何を着ても、サマになるというか。
とにかくお洒落なんですが、服に着られてる感が全然無いです。どれもしっくり似合ってて、とてもアンデルシェフスキらしい。

そして、可愛気が服を着て歩いているようなところもありまして、なんでこの人はこんなに愛らしいんだ、、、と、かなりの頻度で思ってしまいましたよ。特に、列車の中で無防備な寝顔さらして寝てるのを見た時には、一体コレハ何事?!と、思わず暴れたくなってしまいました。いやもうカワイイのなんのって。
……しかし、はたしてここまでサービスしちゃって良いんですかね。
アンスネスの川遊びを見た時とはまた別種の衝撃でしたよ。


まぁそんなわけで、文句無しにお勧めです。

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Pianist: Piotr Anderszewski」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいてます^^
明日、アンデルジェフスキのコンサートに行く予定で、ずっごく楽しみにしています!!!生アンデルは十数年前にムローヴァと一緒に来たとき以来です。長年会えなかった初恋の人に会いに行く気分です。
DVDよさそうですね。私は外国語がぜーんぜんできないので、日本版が出ると信じることにしています。
ちなみに、ツィメルマン様は4日に京都に来られますよね。

投稿: yuko | 2009年6月 2日 (火) 12:48

yukoさん

はじめまして、こんばんは♪
コメントありがとうございました。
超不定期更新の本ブログですが、読んでいただいてるとのこと、とても嬉しいです。

10数年前というと、20代のアンデルシェフスキですね~。
若い頃の演奏を知ってるのってなんか良いですね。変わったな~、とか変わってないな~とか、色々感慨深いのではないかと思います。

DVD、良いです、素敵過ぎます。。。
多分、NHKの放映が同じものではないかと思うので、私も日本語字幕を求めて(笑)録画しようかと思っています。

ツィメルマンさんは、次は4日の京都ですね。
今頃、東京のお家でしょうかね~。ちょっとお休みがありましたがどこか観光とかしてたのかしら、、、とか色々想像しておりました。
元気にツアーを再開していただきたいです。

投稿: 青猫 | 2009年6月 2日 (火) 21:48

結局こちらにもコメントしてるし・・・

たしか、ヨウジヤマモトさんのお洋服が好きってどこかで読んだ気がするのです。違ってたらごめんなさい。お住まいもパリだし、お洒落さんなのは間違いないですね

投稿: petit viola | 2009年6月 3日 (水) 21:25

petit violaさん

ステージ衣装、協奏曲の時はグレーのノーカラーのジャケット、だったかしら(うろ覚え)。

どうってことのないお洋服でも、とっても素敵に見えてしまうのは、まぁ素材の問題が大きいのかもしれません(笑)。

お住まいはパリとリスボンでしたかしらね、本当にヨーロピアンな感じですね
誰かさんみたいに、東京にお家ゲットしないかしら~(お蕎麦食べに来て!)。

投稿: 青猫 | 2009年6月 5日 (金) 23:22

青猫さん

"Voyageur intranquille/Unquiet Traveller" 観ました! Piotr はとても素敵でした。何となく Piotr は Glenn Gould 似ていて哲学的ですよね。結構コダワリのようなものがあって。

でも PKP の列車の中にグランドピアノを持ちこむなんて凄いですよね。ユーモレスクが流れ、子供の頃の回想シーンのあたりは涙が出てきそうになりました。

それにしても思ったのですが、ポーランドやハンガリーというのは、最近でこそEUのメンバとなりましたが、Piotr が子供の頃のポーランドやハンガリーというのは決して恵まれた国ではなかった。それなのに、Piotr が子供時代の様子やお母様、お父様、お婆様の映像があんなにあるなんて、結構恵まれた家庭環境だったのかしら、と感じたのです。

それとですね、Bruno Monsaingeon て作品を出す時にかなり日本、日本人を意識しているのでしょうか。この前の Glenn Gould の Hereafter の作品でも日本人が2人ほど出て来ましたよね。今回も一緒に列車に乗り込んでいる日本人男女…。いったいこれは…?と思ってしまったのです。

ところで、Piotr って一体何ヶ国語話せるのでしょうね。ポーランド語はこのフィルムの中でも何度も話していましたし、お婆さまとはハンガリー語でお話されていました。そしてお姉様とはフランス語で会話されていて。そして英語は当然話せますね。

冬のポーランドもいいですね!

ではまた

投稿: ひろ | 2009年7月12日 (日) 16:22

ひろさん

こんにちは、コメント遅くなりごめんなさい。

確かにアンデルシェフスキは、グールドに似てるところがありますね。
あそこまで変人ではないでしょうが、音楽的には近いものを感じる時があります。
アンデルシェフスキは、音楽的に、ものすごく内に向かうことがありますね。

列車の中にピアノを持ち込んで旅をするという企画、とても良かったですね。
アンデルシェフスキのプライベートも結構垣間見えましたね~。
姉妹で音楽をやれる(留学したり色々)のはやっぱり恵まれたご家庭だったんでしょうか。

日本人の方、出てましたね。
アンデルシェフスキが日本びいきなんでしょうか?
お蕎麦好きとかわさびにうるさいとか読んだような気がありますが…(一種のリップサービスもあるでしょうが)。

アンデルシェフスキは、語学が堪能ですよね。
フランスで音楽教育を受けているようですからフランス語は堪能ですし、アメリカでも勉強してたせいでしょう、英語も不自由なさそうです。
リスボンにお家があるから、ポルトガル語もいけるんでしょうか?
すぐれた音楽家は耳が良くて記憶力が優れている方が多いように思います(必要に迫られて、ということもあるでしょうが、何ヶ国語もしゃべれる方が多いですよね)。
音楽と語学は、似たところがあるのかもしれません。

見てるとヨーロッパに行きたくなってしまいます。
秋から冬のヨーロッパが好きです♪

投稿: 青猫 | 2009年7月18日 (土) 15:15

青猫さん

こんばんは

Piotr の DVD, "Voyageur intranquille" (Unquiet Traveller) を何度も何度も観ていてそれに慣れてしまって、ふと今日 Argerich の弾く、バッハの Capriccio (Partita No. 2 in C minor) を聴いたのですが、ハッと目が覚めました。Piotr も Argerich もこの曲を随分気にいっているようですが、弾いているテンポが、Piotr と Argerich で全然違うんです。(言うに及ばず、Argerich の方がテンポが速く軽快ですね!)俺は Argerich のテンポに元々は慣れてしまっていてあれが標準的なテンポとまで思っていたのですが、つい Piotr の世界にここ数か月惹きこまれてしまっていて、Argerich に目を覚ましなさい!と ピシッとひっぱたかれたような感じでした。

今度 Piotr が日本に来たらコンサート行こうかな、と考えている Ken でした。

では have a nice weekend!

投稿: Ken | 2009年8月21日 (金) 22:30

Kenさん

こんにちは。
アルゲリッチのカプリッチョは速いですよね。ちょっとアグレッシブでいかにもアルゲリッチらしいなって思います。
最近のヴェルビエ音楽祭でも弾いてたようですね。

アンデルシェフスキのパルティータ2番はカーネギーのものとワルシャワライヴとで、テンポが違いますね。CDを聴いてからワルシャワの映像を見ると、ちょっと面くらいます。。。

アンデルシュフスキはライヴも良いですよ。次、なるべく早く来日して欲しいですね。

投稿: 青猫 | 2009年8月22日 (土) 23:29

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