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2009年11月28日 (土)

バイエルン放送交響楽団 首席指揮者:マリス・ヤンソンス 2009年 日本公演

2009年11月16日(月)19:00開演 サントリーホール 
<プログラム>
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61(ソリスト:五嶋みどり)
アンコール バッハ:無伴奏ヴィオリン・ソナタ第1番第2楽章
休憩
チャイコフスキー:交響曲第5版 ホ短調 作品64
アンコール
シベリウス:悲しきワルツ
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」


大分遅くなってしまいましたが、一応感想を。
なんか、別の日にはツィメルマンさんが客席にいたみたいですね。
って、それは別にどーでもいいんですが(いやどーでも良くはないんですが←どっちだ)。

今回、やっと念願かなっての初ヤンソンスでした。
去年、ヤンソンス&コンセルトヘボウを聴き損ねたのをしつこく後悔していたので、今度こそ!とばかりに清水舞台からジャンプしましたが、頑張って飛び降りて良かった~~。
ヤンソンスが憧れの指揮者なら、みどりさんもずっと「聴かねばならぬ」と思っていたヴァイオリニストだったりしまして。
実は、私がヴァイオリンという楽器を聴き始めてからずっと一つのスタンダード(基準)であり続けた人なので、気分はほとんど"聖地巡礼"でした。


ベートーヴェンのVn協奏曲、今まで特段面白いと思ったことがない曲だったりするんですが、うん、確かに天下の名曲でした。←手の平返し

みどりさんの演奏は、思ったよりは押し出しが強くなくて、優美さのあるベートーヴェン。
非常に真摯な演奏スタイルで、心のこもった、丁寧なアプローチでした。
才能ある人が、より高いところを目指して、献身的に音楽に相対した時にだけ生まれるものって確かにあるのよねぇ、、、としみじみ感じさせる演奏でした。

アンコールのバッハは、ただただ固唾を呑んで聴き入るのみ。
大入りのサントリーの聴衆がみどりさんのヴァイオリン一丁に集中するあの雰囲気、ちょっとすごかったです。


ヤンソンスって、基本的には奇をてらわずのオーソドックス路線だと思うので、普通すぎてつまらんって人もいるでしょうけれど、私はドつぼに入ってしまいました。
普通といってもそんじょそこらの普通とはワケが違いまして、オーソドックスもとことん突き詰めて磨き上げれば黄金色に光り輝く、というような風情でございましたよ。

ヤンソンスがオケを完全に手の内に入れて、自らの手足のごとく、自由自在に鳴らす姿はとんでもなくカッコよくてですね、、、もう一々ニヤニヤしてしまうというか、はっきりいってメロメロになってしまいました。
これはもう、私が常日頃クライバーに対してキャーキャーいっているのと同種のトキメキ、すなわち恋ではないかと。

まずはベートーヴェンのVn協奏曲で、休符の(というか間[ま]の)取り方に、くらっっヨロっっとしてしまったのですよね。
フレーズの最後、響きをいかに収束(減衰)させるかにいたるまで、バチィーーっと決まってまして、文字通り、監督不行き届きなところが皆無です。
出した音については指揮者が全部責任を取ります!的な、潔いオトコマエっぷりに、惚れてしまいました~。
いえ、まじめな話、さすがバイエルン=「手兵」というべきか、ヤンソンスの恐るべき統率力が随所に感じられ、特に弦セクションの縦横の揃いっぷりは驚異的なレベルではないかと思いました。
チャイコの最終楽章、弦がガリガリ弾くところで(多分楽譜真っ黒)、ヤンソンス、「さぁ存分にやったれ」とばかりにオケにお任せでほとんど何も振ってない瞬間がありましたが、あれはリハで相当に磨き上げているってことですよね~。

天下無敵のキラキラ弦セクションに比べると、管は若干地味かな?という気がしましたが、まぁこれはその前に聞いたのが金管バリバリのシンシナティだったってのもあると思うんですが、基本的にバイエルンの管はあまりソリスティックな感じではないような気がします。
とはいえ、下手とかひっくり返ったとか、そういうことはありませんで、たとえばフルートなんかはパーンっと聴こえてきてとても良かったのと、2楽章のホルンのソロが印象的でした。

いやー、それにしても、チャイ5、良かったです。
ヤンソンスの知と情のバランスの良さを堪能いたしました。
煌びやかかつ透明感のある響きと、一本芯の通った力強さを兼ね備え、スタイリッシュでありながら大変にエネルギッシュでもありました。
あと、特筆すべきは「歌」でしょうね。
ヤンソンス、とにかくよく歌うし、バッサバッサと煽ります。
といっても、決して自己陶酔型ではなくて、なんというかなぁ、実に颯爽とロマンチック然としているのですよね。
そのあたりの塩梅が誠に絶妙で、チャイコ特有のメロディの大波小波にしっかり翻弄されてしまいました。
3楽章なんか本当にうっとりでしたよ。。。


来年こそはヤンソンス&コンセルトヘボウ、這ってでも行きます(ギル・シャハムも聴きたいし)。

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