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2009年12月

2009年12月31日 (木)

2009年に買ったCD・DVD総括

2009年に買ったCD&DVDの合計:126,575円(多少誤差があります、すんません)。

買ったもの全部リストアップしようかと思ったのですが、途中で力尽きました。。。

以下、ベスト5(順不同)。

B00000DRFYFrédéric Chopin: Mazurkas (Complete)
Frederic Chopin
Centaur 2008-03-25

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アントニオ・バルボーザのショパンのマズルカ全集(感想)。 ブラジルのピアニスト・バルボーザの本当に素晴らしいマズルカ集。 2010年、ショパンイヤーのお供に是非。


B0027YUKA2Piotr Anderszewski: Unquiet Traveller (Dol) [DVD] [Import]
Medici Arts 2009-07-28

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アンデルシェフスキのドキュメンタリーDVD(感想)。
ファンには美味しい&幸せ過ぎるドキュメンタリー。
これのおかげで、すっかりアンデル祭りに入ってしまいました。


B0020SPOR4Piotr Anderszewski at Carnegie Hall
Johann Sebastian Bach
Virgin Classics 2009-03-30

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アンデルシェフスキのカーネギーホール・ライヴ(感想)。
これもヘビーローテしました。


B000031X7XTchaikovsky: Symphony No. 6 "Pathétique"; Romeo and Juliet Fantasy Overture
Pyotr Il'yich Tchaikovsky
Philips 2000-01-11

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ゲルギエフ、キーロフ管のチャイコフスキーの悲愴&ロメジュリ(感想)。
12月に始まったゲルギー祭り、まだまだ継続中です。


B002DU7MEWIllusions Like Swan Lake - A Ballet By John Neumeier [DVD] [2001]
Zyx 2009-07-27

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*PAL版
ハンブルグ・バレエの「Illusions Like Swan Lake」。
ハンブルグバレエは、映像があまり多く無いのですよね。これは貴重。

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2009年12月28日 (月)

2009年に見た映画総括

上半期
・チェ 28歳の革命
・レボリューショナリー・ロード ~燃え尽きるまで~
・007 慰めの報酬
・ヘル・ボーイ/ゴールデン・アーミー 
・チェ 39歳 別れの手紙
・ベンジャミン・バトン 数奇な人生
・今、僕は
・オーストラリア
・レッドクリフⅡ
・グラン・トリノ
・スラムドッグ・ミリオネア
計11本

下半期
・天使と悪魔
・ハリーポッター
・サマーウォーズ(2回)
・クララ・シューマン 愛の協奏曲
・96時間
・ココ・アヴァン・シャネル
・男と女の不都合な真実
・ウルヴァリン X-men zero
・きみがぼくを見つけた日
・This is it
・パリ・オペラ座バレエのすべて
・イングロリアス・バスターズ
・パブリック・エネミーズ
・のだめカンタービレ 最終章 前編
計14本

合計25本。


番外(カウント外)
・私の中のあなた(機内)
・デュプリシティ(機内)
・ターミネーター4(機内)


ランキング
・グラン・トリノ
・レボリューショナリー・ロード ~燃え尽きるまで~
・イングロリアス・バスターズ
・サマーウォーズ(2回)
・レッドクリフⅡ
・スラムドッグ・ミリオネア
・This is it
・ウルヴァリン X-men zero
・きみがぼくを見つけた日
・96時間
・のだめカンタービレ 最終章 前編
・ハリーポッター
・クララ・シューマン 愛の協奏曲
・パリ・オペラ座のすべて
・007 慰めの報酬
・天使と悪魔
・今、僕は
・男と女の不都合な真実
・パブリック・エネミーズ
・オーストラリア
・ココ・アヴァン・シャネル
・チェ 39歳 別れの手紙
・チェ 28歳の革命
・ベンジャミン・バトン 数奇な人生
・ヘル・ボーイ/ゴールデン・アーミー 


まぁ上位数本をのぞいては、順位をつけるのは難しいですねぇ。。。下位の作品も、どれも結構楽しみました。

「グラン・トリノ」はこの数年の中でも断トツの1本。

「レボリューショナリー・ロード」は、若い夫婦の愛が冷めていく様を描くのではなく、もともと愛が無かったという事実がじょじょに明るみになっていく経過をリアルに描いているのが新鮮でした。ディカプリオが、見てくれは良いし言うこともカッコいいけど実は中身がともなっていない男を好演(好演っていうのもアレですが)。ケイト・ウィンスレットの女優崩れの専業主婦というのも、説得力がありました。

「イングロリアス・バスターズ」は、語学が話の核になっていて独語・仏語・英語の使い分け等ハリウッドらしからぬ心配りが効いているので、この位置。あとはなんといってもランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツ。エレガントかつ凄みのある演技とすさまじい存在感で、彼の存在だけでも5つ星でしょう。

「サマーウォーズ」はエンタメとしてとてもよくできていたと思います。

「レッドクリフ」はストーリー的には、結局のところ女が原因なのかよ!とか、おいおいそこでトドメを刺さないのかよ!とか突っ込みどころ満載でしたが、大画面で見る喜びを感じられる、スケールの大きい戦闘シーンで帳消し(か?)。

「スラムドック・ミリオネア」、見てる間は大変楽しかったです。まぁ、なんとなく軽いというか浅い印象はぬぐえませんが、あの映像と音楽のセンスはなかなか。

「This is it」、マイケルのパフォーマーとしての素晴らしさもさることながら、優しく純粋(であろう)人となりがかいま見えて、こんな人だったんだ、という驚きが。こういう姿をもっと積極的に見せていれば、奇人・変人イメージがあんなに強くはならなかったであろうに。

……全部の映画について書いてたら大変なことになるので、この辺で。

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2009年12月26日 (土)

2009年生モノ総括

今年見聞きした生モノ。

・ヒラリー・ハーン ヴァイオリンリサイタル ハーモニーホール座間
ベルリン放送交響楽団 2009年日本公演 サントリーホール
N響 第1641回定期公演 Cプログラム NHKホール
ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル 東京オペラシティ
ハンブルク・バレエ「椿姫」×2(ソワレ・マチネ) 神奈川県民ホール
・ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(ピアノ)」
・ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「児玉麻里(ピアノ)/児玉桃(ピアノ)/小曽根真(ピアノ)/シンフォニア・ヴァルソヴィア/ジャンン=ジャック・カントロフ(指揮)」
・ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「小菅優(ピアノ)/オーヴェルニュ室内管弦楽団/アリ・ヴァン・ベーク(指揮)」
ザハーロワのすべて【Bプロ】 東京文化会館
クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル  2009年日本公演 浜松アクトシティ感想その2
クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル  2009年日本公演 サントリーホール感想その2
新日本フィルハーモニー交響楽団 第446回定期演奏会 すみだトリフォニーホール
ピョートル・アンデルシェフスキ ピアノ・リサイタル サントリーホール
クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル  2009年日本公演 サントリーホール
クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル 福島市音楽堂
クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル 所沢ミューズ
アレクサンダー・ガヴリリュク ピアノ・リサイタル 東京東京オペラシティ
第12回世界バレエ・フェスティバル Bプロ 東京文化会館感想その2
第12回世界バレエフェスティバル 特別プログラム<オマージュ・ア・ベジャール> 東京文化会館
・クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル テアトロ・マンツォーニ(ボローニャ)
・「椿姫」フィレンツェ・テアトロ・コムナーレ
・「トロヴァトーレ」フィレンツェ・テアトロ・コムナーレ
・ローマ国立バレエ団「ラ・シルフィード」ローマ国立劇場
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 シンシナティ交響楽団 2009年 日本公演 みなとみらい
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 シンシナティ交響楽団 サントリーホール
K-Ballet Company ロミオとジュリエット 東京文化会館
バイエルン放送交響楽団 首席指揮者:マリス・ヤンソンス 2009年 日本公演 サントリーホール
マリインスキー・バレエ 白鳥の湖 東京文化会館
ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団 所沢ミューズ
マリインスキー・バレエ オールスター・ガラ 東京文化会館


えーと、今年はあまり行ってないような気がしていたんですが、割と行ってました。
ピアノがちょっと少ないかな、という気がしていたのですが、前半はそれなりに聴いてますね。


コンサート・ベスト3(順不同)
・ツィメルマンのリサイタル(5月のサントリー)
・アンデルシェフスキのリサイタル
・マリス・ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団

バレエ・ベスト3(順不同)
・ハンブルク・バレエ「椿姫」ブーローニュ&リアブコ
・ハンブルク・バレエ「椿姫」アッツォーニ&ボアディン
・マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」

今年はアンデルシェフスキとハンブルク・バレエとヤンソンスに行けて幸せ~でした。

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マリインスキー・バレエ オールスター・ガラ

12月11日(金)19:00開演 東京文化会館
【第1部】「シェエラザード」
 ゾベイダ:ディアナ・ヴィシニョーワ
  金の奴隷:イーゴリ・コールプ

【第2部】パ・ド・ドゥ集
「シンデレラ」パ・ド・ドゥ
 エフゲーニヤ・オブラスツォーワ/ミハイル・ロブーヒン

「ロミオとジュリエット」バルコニーの場面
 ヴィクトリア・テリョーシキナ&エフゲニー・イワンチェンコ

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
 アリーナ・ソーモワ&レオニード・サラファーノフ

「瀕死の白鳥」
 ディアナ・ヴィシニョーワ

「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
 ウリヤーナ・ロパートキナ/イーゴリ・コールプ

【第3部】 「海賊」組曲
 メドーラ:ヴィクトリア・テリョーシキナ
  コンラッド:ダニーラ・コルスンツェフ
  アリ:ウラジーミル・シクリャローフ
  ギュリナーラ:エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
  3人のオダリスク:マリーヤ・シリンキナ/ヤナ・セリーナ
              エリザヴェータ・チェプラソワ

オケがものすごかったー……。
「イワンと仔馬」は(1日だけ)ゲルギエフ&マリインスキーでさぞや素晴らしかっただろうなぁ、、、(遠い目)とため息をつきたくなるような出来でした。
別にバレエの伴奏にそんなに期待しませんけど、ねぇねぇ、そんなに「シェラザード」嫌いなの?とかききたくなってしまった。


まずは第一部の「シェラザード」。
結構、というか、ものすごい楽しみにしてたんですよね。
ヴィシニョーワがゾベイダ役ということもあるし、バレエ・リュスの演目を見たいということもあり。バレエ・リュスでよく名前が出てくるレオン・バクストが舞台美術・衣装を担当していて、こちらも期待大でしたが、実際に幕が上がったら、思わず息を呑みました。青と緑の垂れ幕の美しいこと!
1910年のパリ初演時には、めくるめくようなエキゾチシズムに、パリっ子たちはさぞやうっとりしたことでしょう。

さて、ゾベイダ役のヴィシニョーワですが、これがもうなんというか、空恐ろしいような色っぽさ。まぁオデットをやっても妖艶っていわれるんだからある意味当然か……って気もするんですけど、とにかく寒気がするような美女でございました。
ヴィシニョーワってもともとエキゾチックな雰囲気があるので、こういう演目はすんなり合うんだと思うのですが、ゾベイダはファムファタル的な絶世の美女で、その美貌だけで人死にが出そうな臭いがプンプンしているんですよね。いやー、すごかった。。。

対するイーゴリ・コールプの金の奴隷も、ヴィシニョーワに負けてない濃さですごい存在感でした。
この、ねっとり絡みつくような感じに動物的なコールプと、はっきりいって超エロいヴィシニョーワの愛のパ・ド・ドゥって……普通に考えて18禁だろう。
「官能的」って書けば字面としては綺麗に見えますけど、もっとこう、美しくも生々しくて、見てはいけないものを見ているよな~な雰囲気満載でございました。

シンデレラはラトマンスキー版で、都会的な演出。
オブラスツォーワも楽しみにしていたのですが、可愛いかった~~~。
少女らしい雰囲気、健気さがあって、オーロラ、ジュリエットあたりも良さそうな感じです。
ロブーヒンは現代的な個性があって、おっとりもっさりな感じではなくて、ちょっと世間慣れしているような、若干ハスに構えた(でも爽やかさもある)王子様で、とても素敵でした。

ロミジュリは、ラヴロフスキー版。見慣れたマクミラン版とは印象が大分異なりますが、これはこれでなかなか。
テリョーシキナとイワンチェンコですが、この2人のロミジュリは、一体何歳の設定なんでしょうか、と突っ込んでしまいました。10代、しかもローティーンには全く見えん……。
テリョーシキナは大変細くて手足も長く美しく、テクニック的にも文句のつけようのない素晴らしいダンサーですが、雰囲気がちょっとシャープでオトナなお姉さんな感じなんですよね。ジュリエットの雰囲気かといわれると、ちょっと厳しい。イワンチェンコも、頑張って一途さやフレッシュさを出そうと、そりゃもう、涙ぐましい感じすらありましたが、うーん。
この二人が全幕やったら、話が悲劇に着地しそうにないのではないか、、、なんて思いましたですよ。
踊り自体は二人とも素晴らしかったです。

さて、チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ。
アリーナ・ソーモワ、はっきりと私の好みとは180度違うダンサーなので辛口になりますが、こういうダンサーに、よりによってチャイパドを躍らせなくても良いんじゃないかと思ったんですよね。他に踊るものが無かったのかなぁ。。。
身体的には恵まれてますしテクもそれなりにあるんでしょうけれど、基本的に大味で雑なんですよね。チャイパドは音楽的であることが大前提だというのに、音に合ってさえいないのはもう論外でしょう。「こんなの今まで見たことあったっけ?」って思ったくらい、これでもかという勢いでアラが見えてくるので、本当に何の罰ゲームかって思ってしいました(ソーモワにとって、ですよ)。華やかさはあるので、海賊あたりだったら良いのかも、なんて思いましたが、うーん。
サラファーノフの方はなかなか品よく、きれいにまとめていたと思います。

ヴィシニョーワの瀕死の白鳥は、なんか生々しかったです。というか、生々しくないヴィシニョーワが珍しいのだろうか。。。弱々しく、今にも消え入るように、、、では断じてありませんでした。断末魔、じゃなくて、えーと、死ぬ直前の、残るエネルギーの最後の放出、燃え上がる命の火、みたいな表現であったのでしょうか。

ザ・グラン・パ・ド・ドゥは、グラン・パ・クラシックのパロディでもあるような。ロパートキナ、意外なコメディエンヌっぷりを発揮しておりまして、コミカルな表情がとても魅力的でした。まさか、(文字通り)ブンブン振り回されるロパートキナが見られるとは思わず、とても楽しかったです。
こんな演目でも、ロパートキナの手・腕は、ひらっふわっと軽やかにひらめいていて、天上的に美しかったです。

「海賊」組曲は、テリョーシキナもオブラスツォーワも出るので楽しみにしていたのですが、テリョーシキナがとにかくバカ上手でした。オブラスツォーワはちょっと出番が少なかったかな。。。
テリョーシキナは本当に、問答無用に上手い!です。あのすらっと細長いスタイルでこれだけパーフェクトに踊れる人って、今、他にいるかな?彼女は音楽性も素晴らしくて、フェッテやピルエットなんかでも、きっちり拍に合わせてくるんですよね。 あれだけ上手いのに、これ見よがしなところが無くて、余裕があって、本当にエレガントです。素晴らしい~~~。

終演は10時くらいだったかと思いますが、あっという間でした。
本当に楽しかったです。

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2009年12月25日 (金)

インタビュー2件

ツィメルマンさんのインタビュー掲載紙、タレコミをいただきまして、買って参りました。

しかしそれにしても、どっちを向いてもショパン、ショパン、ショパン、ショパンですね~。

B002XNUID6音楽の友 2010年 01月号 [雑誌]
音楽之友社 2009-12-18

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B002Z8WC6KMOSTLY CLASSIC (モーストリー・クラシック) 2010年 02月号 [雑誌]
日本工業新聞新社 2009-12-19

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2誌ともカラーで2ページですが、両方とも同じ服着てますぜ。
しかも、結構ものすごい柄のシャツ。
マルチカラーの縞々の上にのってるのは、一体何模様なんだろう。。。

音友の方が断然中身がつまってますが、微妙にげんなりする内容も。モーストリー・クラシックの方が当たり障りないです。

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2009年12月24日 (木)

2009年買い納め

おそらくこれで買い納めでしょう。

交響曲第9番『新世界より』 ヤンソンス&コンセルトヘボウ:HMV商品頁
1,978円
ヤンソンス&コンセルトヘボウの新世界。

B00005NIF6Stravinsky: The Rite of Spring; Scriabin: The Poem of Ecstasy
Alexander Scriabin
Philips 2001-10-09

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1,441円 ゲルギエフ&マリインスキーのハルサイとスクリャービンの「法悦の詩」。
B002VFCE9CRomeo & Juliet (Hybr)
Lso Live UK 2010-01-12

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2,786円 ゲルギエフ&LSOのロミオとジュリエット。 HMV記事

2009年合計:123,949円

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2009年12月22日 (火)

ゲルギエフの「悲愴」

B000031X7XTchaikovsky: Symphony No. 6 "Pathétique"; Romeo and Juliet Fantasy Overture
Pyotr Il'yich Tchaikovsky
Philips 2000-01-11

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散在録のつもりで書いていたら長くなってしまったので、これはこれで独立させます。

ゲルギエフ、チャイコフスキーの「悲愴」と「ロミオとジュリエットの幻想序曲」、1995年の録音です。
オケはキーロフ管弦楽団(マリインスキー)。
ジャケ写、ゲルギエフの髪の毛がまだフサフサしてますね~。
あ、誤解のないようにいっておきますけど、別に髪の毛がどうのってのはネガティヴな要素ではないと思うのですよね。何しろ、現在のゲルギーはカッパですが、とってもとってもカッコよくて、でもカッパなせいかちょっとだけチャーミングでもありました。あくまでも「ちょっとだけ」ですが。
個人的には、ショーン・コネリー、エド・ハリスと並んで、カッコいいハゲ代表に認定しても良いかなーなんて思ってますが、ちょっと褒め過ぎかな?

……えーと、音楽の話をしましょう。

このところゲルギエフ&マリインスキーに行ったり、TVでNHK音楽祭(ゲルギー&N響@悲愴)をちらっと見たりしたら、矢も縦もたまらず、ゲルギーの「悲愴」をどうしても聴いてみたくなりまして。ウィーンフィル盤とキーロフ管があってどちらにしようか悩んだのですが、レビューなんかを見るとキーロフ管の方がお勧めという声が多数あり、あえて古い方にしてみました。

良いですか、褒めちぎりますよ。

とにかく、もんのすごく良かった!!!です。
久々に、CDを聴いてザワザワと鳥肌が立った、どころの話ではなく、本当に泣きました(まさか泣くとは思わず、いやー、びっくりしました)。

濃ゆく、重く、雄々しい「悲愴」です。
紅蓮の炎のように燃えたぎり、また横殴りの暴風雨のように荒れ狂い、暴力的なまでの迫力で、まさに怒涛のごとく押し寄せてきます。
とにかくものすごいパワーと熱量。
ゲルギー、人でなし感すら漂う豪腕っぷりですよ(3楽章なんかホント「休むな、おめーら」って感じですからね……)。

1楽章がとにかく素晴らしいです。むき出しの魂の、生々しい叫び。
4楽章もそうなんですが、泣き方がまさに慟哭と呼ぶに相応しいもので、でも絶望に打ちひしがれてただ泣き伏すのではなく、それでも頭をもたげて、敢然と運命に立ち向かっていくような力強さもあります(最終的に勝てたかどうかはさて置き)。
とにかく感情のうねりが大きくて、人生そのものを見るかのようにドラマチック。
いや~、なんだか、心臓に直接手をかけられてがくがく揺さぶられてるような気分になりました(ぐったり)。


生で聴きたかったな~と思いつつ、生で聴いたら生きて帰れないような気がしないでもありません。。。

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2009年12月21日 (月)

ゲルギエフ祭り

B000RY42GCチャイコフスキー:バレエ《白鳥の湖》 [DVD]
チャイコフスキー
ユニバーサル ミュージック クラシック 2007-08-22

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3,980円。 ゲルギエフが振るマリインスキー歌劇場管弦楽団が伴奏で、ロパートキナがオデット&オディール。いやー、贅沢過ぎ。


B000031X7XTchaikovsky: Symphony No. 6 "Pathétique"; Romeo and Juliet Fantasy Overture
Pyotr Il'yich Tchaikovsky
Philips 2000-01-11

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2,405円。
直近のマイブームCD。


B002P9K9T6Nutcracker (Ws Ac3 Dol Dts) [DVD] [Import]
Euroarts 2009-11-17

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2,790円。
ベルリン・フィルのヴァルトビューネ。ブロンフマンのラフ3目当て。


B002LL13AMThe Well-Tempered Clavier I
Johann Sebastian Bach
Deutsche Grammophon 2009-11-17

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2,490円。
ポリーニの平均律の1。


2009年合計:117,744円。

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2009年12月20日 (日)

ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団 in 所沢ミューズ

12月6日(日) 午後3時開演 所沢市民文化センター ミューズアークホール

チャイコフスキー:序曲「1812年」
ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」

チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 op.36

アンコール:
チャイコフスキー:エフネギー・オネーギンより「ポロネーズ」


あまりよく考えず、というか、他に行ける日が無かったので6日をチョイスしたのですが、あとでプログラムを見たらプログラムは日替わりで、同じ組み合わせの日は1日も無かったようです。

ゲルギエフ&マリインスキーは、ちょっと前のCDなんかはボツボツ持っているのですが、最近どんなことになっているのかは全然知りませんで、加えて曲の予習も全然できず、ほとんど白紙の状態で聴いてまいりました。


ゲルギーは指揮台無しの指揮棒ありだった、と思います。
上背があるから、台いらないのかな。

ロシアのオケでオール・ロシア・プロですから当然ですが、最初から最後まで、ああロシアだな、と。
陳腐な表現かもしれませんが、ロシアの大地を感じさせる演奏で、特にチャイコフスキーで強くそう思いました。
スケールが大きく、特に金管の豪快な鳴りっぷりはさすが。
私はずっと、「こいつら一体何食ってんだ~~~。さすが肉食…」とか思ってましたよ。。。
しかも上手いんですよね。
管だけではなく、弦もとても上手いと思いました。
ただ、スタイリッシュな方向ではないです。
微妙な辺境臭さがあって、イメージ映像=ロシアの広大な大地、といった感じ。
基本的には、縦も横もよく合っていると思うのですが、パートとパートが完璧には分離して聴こえなくて、どこか混沌とした臭いがある点が面白かったです。
ヘタに明晰で見通しが良すぎると人工的になっちゃうし、ドロドロした感じも無くなってしまうと思うので、これくらいの解像度がチャイコフスキーにはとても良いのではないか、などとも思いました。
彼のチャイコフスキーは、美しき未開の大地、ですね。

ゲルギエフの演奏は、どこかアナログで、人間的で、何よりも生々しさがあります。
音楽の持つ原始的なパワーみたいなものが感じられて、どうしようもなく惹きつけられてしまいます。


あああ、ハルサイや悲愴も聴いてみたかったな~~~~(ジタバタ)。
……まぁ、次の機会を楽しみに待とうかと思います。


なんかゲルギーのおかげで、ロシア物に開眼してしまったような気がしてしょうがないこの頃です。

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2009年12月 7日 (月)

マリインスキー・バレエ 白鳥の湖

2009年12月1日(火)18:30開演 東京文化会館
音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付 : コンスタンチン・セルゲーエフ
台本 : ウラジーミル・ベーギチェフ,ワシーリー・ゲーリツェル
装置 : シモン・ヴィルサラーゼ
衣裳 : ガリーナ・ソロヴィヨーワ
指揮 : パーヴェル・ブベリニコフ
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

≪出演≫
オデット/オディール : ウリヤーナ・ロパートキナ
ジークフリート王子 : エフゲニー・イワンチェンコ
王妃 (王子の母) : エレーナ・バジェーノワ
王子の家庭教師 : ソスラン・クラーエフ
道化 : グリーゴリー・ポポフ
悪魔ロットバルト : コンスタンチン・ズヴェレフ
王子の友人たち : エリザヴェータ・チェプラソワ/マリーヤ・シリンキナ/アレクセイ・チモフェーエフ
小さな白鳥 : エリザヴェータ・チェプラソワ/ヤナ・セーリナ/ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/エレーナ・ユシコーフスカヤ
大きな白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/エカテリーナ・コンダウーロワ/アナスタシア・ペトゥシコーワ/リリヤ・リシューク
2羽の白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/オクサーナ・スコーリク
スペインの踊り : アナスタシア・ペトゥシコーワ/ヴァレーリヤ・イワーノワ/イスロム・バイムラードフ/カレン・ヨアンニシアン
ナポリの踊り : ヤナ・セーリナ/マクシム・フレプトフ
ハンガリーの踊り : ポリーナ・ラッサーディナ/ボリス・ジュリーロフ
マズルカ : アリサ・ソコロワ/オリガ・ベリク/ナターリア・ドゥゼヴリスカヤ/スヴェトラーナ・シプラトワ/ドミートリー・プィハチョーフ/カミーリ・ヤングラゾフ/ニコライ・ナウーモフ/セルゲイ・サリコフ


当日券にて、マリインスキー・バレエの「白鳥の湖」を見てきました。
単に下調べ不足だっただけなんですが、マリインスキー歌劇場管弦楽団が伴奏してくれるのかと思っていましたら、実際は東京ニューシティで、(勝手に)ちょっとがっかり…。
この日はマリインスキーのオケの皆さんはサントリーでショスタコをやってたのですね。

というのは置いておいて。

ロシア系のバレエはやや好みから外れるので、普段そんなに見ないのですが、ディアナ・ヴィシニョーワは好きなダンサーなので、マリインスキーで来日するなら全幕を見たいな~と。
白鳥か眠りかどちらかでも見られたら良いなぁと思ってたのですが、仕事その他の事情でヴィシニョーワの日は全滅いたしましてですね……。
しくしく泣いていたのですが、せっかくなので世界一とうたわれるロパートキナの白鳥を見ることにいたしました。


マリインスキー、さすがにロシアバレエの最高峰といわれるだけありましたー。
不純物のない、きわめて正統的な、バレエらしいバレエ。
とにかく、隅から隅まで、由緒正しさが漂っていて、ああこれぞバレエだな~と感心することしきりでした。

噂には聞いてましたが、マリインスキー、コールド・バレエのレベルがものすごいです。
一人一人のダンサーのスタイルも美しいんですが、とにかく動きにズレが無いのですよね。
普段、なかなかコールドまで真剣に見ないんですが、この時ばかりは惚れ惚れと凝視してしまいました。

ロパートキナは、まさに「正しい」オデットでございました。
おそらく、ロシアバレエの正統的・理想的オデット像というものを目に見える形にすると、ああなるのではないかと。
無駄と虚飾を徹底的に削ぎ落としていて、特に感情表現という面においては相当にミニマムな方向ではないかと思うのですが、彼女が身にまとう気高さや孤高の佇まいはまさに白鳥の女王以外の何者でもありませんでした。

イワンチェンコ王子は、非常にスタイルが良くて後姿にうっとり~だったのですが、なんだかえらくトウが立ってる……。
そろそろ少年時代を終えて結婚云々という感じには全然見えませんで、適齢期を過ぎた王子様(推定30代)が母親の結婚しなさい攻撃をのらりくらりとかわしているように見えてしまったのは、私の気のせいでしょうかね。

1幕2場、オデットとのパドドゥでも、イワンチェンコ王子、若さが足りないのかどうなのか、決して押せ押せではないし、ロパートキナのオデットも哀しみと諦念が強い感じで、あのー、王子のこと信頼できてます?と思わず問いかけたくなってしまった、というのは、ちょっといかがなものかと。
果たしてあの二人の間に愛がちゃんと成立したのか、なんとなく見てて不安になってしまったんだよな~……。
踊り自体は大変美しく、文字通り、夢のような湖畔の情景でしたが。

ロパートキナのオディールは、表情がオデットと異なっていて、品があるけど表情が硬質でなかなか怖い感じでありました。
回転系はあまり得意ではないのかな、フェッテなんかはやや迫力不足な感もありましたが。


それにしてもですよ、この版、ラストはハッピーエンドなんですよね。
王子は一度はオデットを裏切るものの、最終的には二人の愛の強さがロットバルトの魔性に打ち勝った……って、イワンチェンコ王子(とオデットの愛)、あれでどうやってロットバルトに勝利したのかな~……。
謎。


と、色々口の悪いことを書いておりますが、究極の様式美を堪能させてもらい、まさに眼福~でした。


次はヴィシニョーワのシェラザード目当てで、ガラに行きます。

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2009年12月 5日 (土)

Happy Birthday Krystian!!

Dear Mr. Zimerman,

Happy birthday to the greatest pianist in the world.
Wishing you many more happy years ahead, full of harmony, love and beauty.
Thanks to you for everything that you gift us with.


本日12月5日は、Krystina Zimermanさんの53歳のお誕生日です。
わ~、おめでとうございます~♪(ぱちぱち)

来年も2回来日、心してお待ち申し上げております。

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