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2010年8月 9日 (月)

エトワール・ガラ2010 Aプログラム

2010年8月1日(日) Bunkamura オーチャードホール
<Aプログラム>
「シルヴィア」より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.ドリーブ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

「カルメン」より寝室の中
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、マチュー・ガニオ

「天井桟敷の人々」よりスカルラッティ・パ・ド・ドゥ
振付:J.マルティネス
音楽:D.スカルラッティ
ドロテ・ジルベール、ジョシュア・オファルト

「コート・ア・コート」≪世界初演≫
振付:J.ブベニチェク
音楽:H.I.F.フォン・ビーバー、O.ブベニチェク
マリ=アニエス・ジロ、イリ・ブベニチェク

「人魚姫」より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.アウアーバッハ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

「アルルの女」より
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ

休憩 

「三銃士」≪世界初演≫
振付:P.ラコット
音楽:M.ルグラン
イリ・ブベニチェク、アレクサンドル・リアブコ、ジョシュア・オファルト
マチアス・エイマン、マチュー・ガニオ、バンジャマン・ペッシュ
マリ=アニエス・ジロ、ドロテ・ジルベール、エフゲーニヤ・オブラスツォーワ


相変わらず感想が遅くてアレですが。
超超楽しみにしていたエトワールガラが終わってしまって、しばらく呆けておりました。

「三銃士」以外は本当に良かったです。
「三銃士」ねぇ、いや本当、どうしてくれようかと・・・・・・。


「シルヴィア」より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.ドリーブ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

うっふっふ、ハンブルク組によるノイマイヤーはやっぱり格別!
パリオペラ座のDVD(オーレリー、ルグリ主演)も良いですけどね。
ノイマイヤーダンサーが踊ると、振付の一つ一つのパの重みが感じられるというか、本当に雄弁に見えます。
シルヴィア(アッツォーニ)は華奢で可憐ですが、意外と強くて勇ましい女性も似合ってました。
サーシャのアミンタのソロ、素晴らしい~。
純朴な羊飼いそのもの。
サーシャってば、世界一、木陰が似合うオトコですね。
シルヴィアとアミンタの出会いと、2人の恋心の芽生え、感情の動きが、初々しさ、清々しさの中にとても美しく表現されていました。


「カルメン」より寝室の中
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、マチュー・ガニオ

ううむ、どっちが悪いということではないけれど、薄いカルメン。。。
プティらしい粋な雰囲気はありますが、もう少し色気があっても良いのではないかと。


「天井桟敷の人々」よりスカルラッティ・パ・ド・ドゥ
振付:J.マルティネス
音楽:D.スカルラッティ
ドロテ・ジルベール、ジョシュア・オファルト

Bプロではドロテいまいちって思いましたが、こちらは良かったです。
冒頭と最後、無音の中、ゆったりとした踊りが繰り広げられていくのですが、抑制された動きの中に際立ったエレガンスとラインの美しさを感じました。


「フェリーツェへの手紙」≪世界初演≫
振付:J.ブベニチェク
音楽:H.I.F.フォン・ビーバー
バロック・ヴァイオリン:寺神戸 亮
ブベニチェク

演劇的な印象の作品。
カフカが婚約者フェリーツェに送った500通の手紙にインスパイアされた作品とのこと。
イリが舞台袖から手紙をぱっぱっぱって受け取るシーンがあるんだけど、あのお手手はサーシャかな?
手だけだけれど、とても動きが美しかったのですよね。
イリの自作自演ですが、これはイリにしかまともに踊りこなせないのではないかしら。
振付の複雑さ・難しさもさることながら、感情の表出、高度な演技力も要求される作品。


「人魚姫」より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.アウアーバッハ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

水着の王子様は半分寝てて残念でしたが(サーシャの踊りをもっと見たかったよう)、これはシルヴィアを見るための演目。
人魚姫が人外のもの、異形のものであり、妖怪的でグロテスクですらあるということを印象付ける。
そして、セイレンを連想させるファムファタル的な要素と、無垢、無邪気さが見事に同居する。
これは決してフェアリーテイルではない。
けれど、夢のように美しく、文字通り水の中をたゆたうような幻想的な物語であろう、と思わせるワンシーンでありました。
人魚姫の長ーい衣装もとにかく美しい。


「アルルの女」より
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ

バンジャマン、こういう人間臭い役は似合うだろうなぁと思いましたが、案の定良かったです。
エレオノラが健気で純朴な女性を好演していて、なかなか切なかった。
バンジャマンの空ろで遠い視線の先に、確かにアルルの女の存在を感じました。
段々狂気が高まっていって、最後のダイブの思い切りの良さはすごかった。
バンジャマンって、独特の色気があって、雰囲気ハンサムですね。
Bプロのプルーストはバンジャマンで見たかったです。


休憩 

「三銃士」≪世界初演≫
振付:P.ラコット
音楽:M.ルグラン
イリ・ブベニチェク、アレクサンドル・リアブコ、ジョシュア・オファルト
マチアス・エイマン、マチュー・ガニオ、バンジャマン・ペッシュ
マリ=アニエス・ジロ、ドロテ・ジルベール、エフゲーニヤ・オブラスツォーワ

ハイ、問題の「三銃士」。
世界初演だそうですけど、再演はあるんでしょうかねー。
このままお蔵に入るんじゃないでしょうか。
あまりにも突っ込みどころ満載過ぎて、もうどこから突っ込んで良いのか分かりません。
日本で世界初演って、最初は「ラッキー」みたいな感覚がありましたけれど、日本のお客さんも批評家も優しいから、「とりあえず日本でやってみるか」的な、踏み台というか実験台にされてるんじゃなかろうか、、、などとうがったことを思ってしまったシロモノでございました。

最初、三銃士(イリ、サーシャ、ジョシュア)が出てきて、ダルタニアン(マチアス)が出てきてバリバリ踊り出した時は「うわ~~、超贅沢!!誰を見れば良いの~~」と、目を泳がしていたのですが。。。
段々、これは超一流ダンサーの無駄遣いではないかという気分に。
ダンサーたちは何しろ名手揃いだし(特に男性陣)、個々の振付は跳躍やピルエットなど分かり易いテクニックを見せるものなので、踊り自体はそりゃあ楽しく見ましたけどさ。
とにかく、音楽の選曲と編集がチープ。
しかも場面転換とストーリーの展開がお粗末に過ぎる。
学芸会か紙芝居かって勢いで、バターンバターンと場面が切り替わるんですよね。
もうちょっと何とかならんかったのかなぁ。

まぁ、男装のエフゲーニャがカワイイとか、王様のマチューが麗しいとか、マチアスとジョシュアがとにかく上手とか(イリとサーシャは言わずもがな)、見所は色々あったし、何よりダンサーたちが皆楽しそうだったので、よしとしましょうかね。。。


エトワール・ガラ、コンセプトとしてはパリオペラ座の若手ダンサーたちがメインのはずなんですが、個人的にはハンブルク、ドイツ勢に肩入れをしがちなのは、前回と同様。
まぁでも、ジロさんのコンテと、ジョシュア君をたっぷり見られたのは良かったかな。

何はともあれ、日本に綺羅星の如くなダンサーたちを連れてきてくれたプロデューサー・バンジャマンには感謝感謝です。
次回も楽しみにしてます。

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