« ハーゲン プロジェクト 2010 ハーゲン・クァルテット with クリスティアン・ツィメルマン トッパンホール | トップページ | 第16回ショパン・コンクール、というかむしろIngolf Wunder »

2010年10月18日 (月)

クリスチャン・ツィメルマン&ハーゲン弦楽四重奏団 2010年

2010年10月5日(火)19:00開演 東京文化会館大ホール

<プログラム>
バツェヴィッチ ピアノ五重奏曲第1番
第1楽章 モデラート・モルト・エスプレッシーヴォ~アレグロ
第2楽章 プレスト
第3楽章 グラーヴェ
第4楽章 コン・パッシオーネ

ヤナーチェック 弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
第1楽章 アダージョ~コン・モート
第2楽章 コン・モート
第3楽章 コン・モート[アダージョ]

シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
第1楽章 アレグロ・ブリランテ
第2楽章 イン・モード・ドゥナ・マルチア、ウン・ポーコ・ラルガメンテ
第3楽章 スケルツォ、モルト・ヴィヴァーチェ
第4楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ

2010年のツィメルマン祭り終了です。

当初、サントリー、武蔵野、東京文化の予定だったのですが、不可抗力でサントリーに行けず、その代わりにトッパンホールに突撃をかけて成功し、結局3公演。
行くまではテンションが全く上がらなかったんですが、結果的にはすんごい堪能してしまった。。。

何が良かったかって、とにもかくにも、ルーカス兄!(え、ツィメルマンじゃないのー???)
あ、ハーゲン・カルテットは(今更ですが)ハーゲン家の兄弟姉妹、ルーカス(1stVn)、アンゲリカ(2ndVn)、ヴェロニカ(Va)、クレメンス(Va)によって結成されたカルテットで、2ndVnのみライナー・シュミットにメンバー・チェンジし、現在に至る、、、ということで、ルーカス兄とは1stヴァイオリンのルーカス・ハーゲンのことです。

武蔵野もトッパンも良かったんですが、東京文化に行ったら、すっかりルーカス兄に惚れてしまいました。
コンサート自体は、トッパンホールが絶品&文句無しだったんですが、東京文化は最前列で、これが意外と良かった。
位置はクレメンス(Vc)の下、ルーカス(1stVn)の正面のあたりで、直接音がビシビシ飛んでくるところ。
場所柄、アンサンブルが溶け合う感じはありませんでしたが(どうしても音が個別に聞こえてきててしまうので)、それがむしろお家で室楽を聴いているような雰囲気でもあり、大変贅沢でございました。

ルーカス兄、何しろ真正面なので、音がストレートに飛んできて、しかも距離も大変近いこともあり、音色と表情の変化が、本当に手に取るように聴こえてきました。
彼はあまりソリスティックな感じではなくて、地味というかいぶし銀系なんだとは思いますが、その実、大変なテクニシャンなんですね。
右手も左手も本当に上手です。
音程(左手)の正確さもさることながら、あの音色の多彩さは、右手のボーイング技術の高さゆえでしょう。
表現の引き出しが豊富で、あまりにくるくると音の表情が変わるので(しかも顔は結構ポーカーフェイスなのが可笑しくて)、思わず笑ってしまいましたよ。
基本的には鋭利ですっきりした音質で、性格もすごくマジメなんだろうなぁ、、、と思わせる音なんですが、やろうと思えば柔和にも激しくも、どんな音色やフレージングも自由自在で、ほとほと感心してしまいました。

休憩時間には、ツィメルマンなお友達に「ヤバイ、ルーカスに惚れそう・・・」とうわごとのように繰り返し、終演後には「今日は私、ほとんどピアノ聴いてないわ。もうルーカス兄でお腹一杯(はぁと)」という、ツィメルマンファンにあるまじき暴言まで吐いた私。
いや、ツィメルマンのお顔はちゃんと見てて「素敵ー」って思ってましたけどさ。。。

私はヤナーチェクがあまり得意ではないのですが、そのヤナーチェクの弦楽四重奏曲があまりにも良過ぎた(特にルーカスとクレメンス弟)のが、決定打でしたね。
緊張感に満ちて、迸るような感情の発露の中に官能性も感じさせる、とても描写的なヤナーチェックでございました。

武蔵野で聴いた時には、ハーゲンは総じて音が鋭利だと思ったけれど、この日は大分まろやかに聞こえて、バツェヴィチもヤナーチェクもゲルマンから中欧(スラヴ)な雰囲気になったなぁと思いました。
シューマンはトッパンに比べて、アンサンブルが若干緩やかでしたね。
ズレてたとかそういうことではなくて、全体的に自由度が高くて、皆さんのびのびしてて、これはこれで良かったです。

まぁそんなわけで、次来日する時はまた行くぞ!なハーゲンカルテットでした。
ツィメルマン・サバティカル前の聴き納めとしても、とても良い演奏会でした。

来年は少し寂しくなりますが、でもアンデルさんは来日してくれそうなので、実はあまり寂しくないかも。。。(浮気者)


|

« ハーゲン プロジェクト 2010 ハーゲン・クァルテット with クリスティアン・ツィメルマン トッパンホール | トップページ | 第16回ショパン・コンクール、というかむしろIngolf Wunder »

Pianist: Krystian Zimerman」カテゴリの記事

コメント

ごぶさたです^^
アンデルさん、新CDもリリースされるようで、楽しみです。
来年の来日は今のところ東京と埼玉しかないようで・・関西には来てくれないのかなあ・・・(泣)

投稿: yuko | 2010年10月24日 (日) 14:03

yukoさん、こんにちは、お久しぶりです♪

アンデルさん、シューマンの新譜出すんですね!!!
情報ありがとうございます(嬉しくて、早速、Twitterで呟かせていただいちゃいました~)。

コンサート予定はこれからまだ増えるんじゃないでしょうか。
今きっと調整中ではないかと(想像ですが)。
協奏曲なんかもあると良いですね。
今度はバルトークがいいなぁ。

あ、あと、フランク・ペーター・ツィンマーマンと共演しているようなので、その辺も日本でやってくれないものか、、、と期待しています。


投稿: 青猫 | 2010年10月24日 (日) 20:35

お久しぶりです。青猫さん♪
ツィメルマンって来年日本にこないんですか?

投稿: haru | 2010年12月 6日 (月) 20:37

haruさん

こんばんは。
来年はサバティカル(研究休暇)だそうなので、コンサートはお休みのようですよ。

投稿: 青猫 | 2010年12月18日 (土) 00:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74079/49782312

この記事へのトラックバック一覧です: クリスチャン・ツィメルマン&ハーゲン弦楽四重奏団 2010年:

« ハーゲン プロジェクト 2010 ハーゲン・クァルテット with クリスティアン・ツィメルマン トッパンホール | トップページ | 第16回ショパン・コンクール、というかむしろIngolf Wunder »