BACH×3 J.S.バッハと出遭う至福のとき ピョートル・アンデルシェフスキ(ピアノ)
2011年5月22日(日)16:30開場/17:00開演
所沢市民文化センター ミューズ アークホール
<プログラム>
J.S.バッハ:
イギリス組曲 第5番 ホ短調 BWV810
フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
(休憩)
イギリス組曲 第6番 ニ短調 BWV811
アンコール
シューマン:『森の情景』より「孤独な花」/「宿」/「別れ」
私は3連ちゃん、アンデルさんは大阪・大阪・東京・埼玉という4連ちゃんの最終日。
お疲れ様でした。
そして、来日してくれて本当に本当にありがとうございました。
深々。
・・・・・・本当に、何といったら良いのでしょうね。
(個人的には)来てくれさえすればもう何も言う事ありません、というところから始まった今回の日本公演なんですが、こんなに密度の濃い公演を連日連夜聴くハメになろうとは。
いやもう幸せ過ぎて泣けてきます、を通り越して、キャパオーバーで消耗度が半端ではありません。。。
私は実はサントリーでは、感動したというよりももろに身体にキまして、後半のバッハにいたっては、血圧上がるわ喉はカラカラのなるわ頭はグラグラするわ、ほとんど具合が悪くなりかけましたからねー。
終わっても拍手するのは億劫だし(したけど)、客電がついても立ち上がるのもシンドイし(腰が抜けた)、本当にとんでもなかったのです。
そんなわけで、所沢は燃えカスでした、私。
ああ、アンデルさんのバッハだなぁって思って、ひたすらまったり聴いておりました。
もちろん、良かったですよ、オールバッハ。
しみじみ、アンデルさんだなぁって(他に言うことないのか)。
ピアノは、サントリーはスタインウェイだったのですが、この日はYAMAHAのコンサートグランドCFXでした。
これ、2010年のショパンコンクールに投入して、ユリアンナが弾いて優勝したって型番ですね。
コンクールを聞いてて結構良い音がするなぁって思っていたので、アンデルさんが弾くってのはちょっと楽しみでした。
CFXは、スタインウェイと比べると色艶が無い感じなのですが、中~高音域にはほのかな甘みがあって切ないほど綺麗で、アンデルさんの打鍵の緻密さ・音色の多彩さや繊細さが際立っていました。
フランスよりはイギリスの方が合っているような印象で、ややスクエアながらもなかなか滋味深いバッハ、という印象でした。
アンデルさんはバッハ弾きといわれますけれど、荘厳なバッハ、快活なバッハ、可憐なバッハ、瞑想的なバッハ、本当に何でもござれですね。
文字通り変幻自在。
そして何よりも、上手いけれど機械的ではない、弾き手の人間味を随所に感じさせる、血の通ったバッハであったと思います。
上の「アンデルさんだなぁ」っていうのは、そういうことです。
アンコールもバッハかと思いきや、どうやらマイブームらしい「森の情景」から3曲でした。
「森の情景」、いつか全曲を聴きたいものです。
それにしても、シューマンで、しかも「別れ」で日本公演が終わるというのはなんとも切ないものがありました。
終演後は本当にしんみりと寂しい気持ちになってしまった・・・。
でも、まだサイン会があるし、ということで、元気を出して会場へ。
この日のサイン会は、サントリーよりも人が少なかったこともあってか、よりアットホームだったような気がします。
なんだかんだ、結構お話をしてしまったような(お疲れのところすみませんでした・・・)。
えーと、サイン会では言いそびれてしまったのですが、改めて、こんな日本に来てくださってありがとうございました(お礼を言いかけたら、アンデルさんに先に「来てくれてありがとう」って言われてしまって、うやむやになってしまった・・・)。
アンデルさんなら来てくれるかも、とは思っていましたが、本当に来てくださって、どれだけ嬉しかったか、言葉では言い尽くせません。
どうかよきサバティカルをお過ごしの上、できるだけ早く日本に戻ってきてくださいね。
良い玉露を準備してお待ちしてますから!
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