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2011年6月23日 (木)

チャイコフスキー国際コンクール2011(ピアノ) その1(2人のアレクサンダー)

ただいま、ロシアでチャイコフスキー国際コンクール(ピアノ、チェロ、声楽)が開催中です。
昨今の有名コンクールの例にもれず、予選からストリーミング中継が行われているので、私もピアノの第1次予選から(というかオープニングセレモニーから)ずーっとお付き合いをしております。
去年のショパンコンクールの時ほどではありませんが、絶賛寝不足中。
ワルシャワとモスクワだと、時差の関係でモスクワの方が若干楽ではあるのですが。

各種リンクをメモしておきます。

International Tchaikovsky Competition(公式HP)
動画配信
ラジオ(オルフェウス)
コンテスタント一覧(公式)

現在、1次(リサイタル)と2次の第1ステージ(リサイタル)が終了しており、23日(木)と24日(金)には、8人に絞られたコンテスタントによって2次第2ステージ(モーツァルトのピアノ協奏曲)の演奏が行われることになります。
スケジュールは以下の通り。

6月23日(木)
19:00 Alexander Romanovsky (Ukraine) アレクサンダー・ロマノフスキー
19:45 Sara Daneshpour (UAS) サラ・ダネシュプール
20:50 Filipp Kopachevskiy (Russia) フィリップ・コパチェフスキー
21:30 Alexander Lubyantsev (Russia) アレクサンダー・ルビャンツェフ

6月24日(金)
19:00 Seong Jin Cho (South Korea) チョ・ソンジン
19:45 Daniil Trifonov (Russia) ダニール・トリフォノフ
20:50 Yeol Eum Son (South Korea) ソン・ヨルム
21:30 Alexei Chernov (Russia)  アレクセイ・チェルノフ


今年は超ハイレベルなのか、1次を突破するだけでもかなりタフな印象がありました。
2次の第1ステージの段階で、残ったメンツはすでに相当な粒揃いというか猛者揃い。
もう技術的に上手いのは当たり前で、上手いというだけ野暮、みたいな。

そして、ロシアピアニズム強し、です。
技術が非常に堅固で、個性も強く、パワーもある。
モスクワ音楽院の学生さんが多数参加してらっしゃいましたが、こんなのがその辺にゴロゴロしてるのか~と戦慄を覚えるほど。。。

私が今回応援しているのは、アレクサンダー・ルビャンツェフとアレクサンダー・ロマノフスキーの二人。

ルビャンツェフ(プロフィール・演奏曲目(公式))は前回のチャイコンの1位無し3位なので、ご存じの方も多いでしょう(愛称ルビやん)。
マイミクさんに大のルビャンツェフファンの方がいまして、前から門前の小僧状態でチラチラ聴いてて、面白くて才能のある子だなぁとは思っていたのですが、今回、本当に脱帽することしきりです。
というか、すっかりファンになってしまいました。
鬼のように上手くて、とにかく天才肌、なのですよね。
一部では、「宇宙人」という声もあったりして。
センスがあるというか個性的というか、、、あっという間にルビャンツェフ・ワールドを生み出してしまうのですね。
万が一1次で落ちたりした日には、「あの子は天才よ!」って誰か暴れるんじゃなかろうか、、、そういうタイプだと思いますデス(あ、ちなみに、彼は2010年のショパンコンクールでなぜか予選落ちしまして、ファンを落胆というか驚愕させていましたが、その時には暴れてくれる人はいなかったのですね、きっと…)。
キャラクターも相当な不思議ちゃんで、見ててちょっとハラハラします。。。
今回、コンテスタントが自己紹介ビデオを各自作っているようなのですが、皆さん真面目にピアノの前で自己紹介、みたいなものが多い中、ルビやんのPVはナンジャコリャ、でしたよ(家族パーティー(しかも仮装有)の様子をダラダラ撮影、みたいな)。
あまりに異彩を放ち過ぎていて、私などは、審査員の先生方がポカーン→ドン引きして、これが原因で1次を突破できなかったらどーするんじゃ、と真面目に不安になってしまいました。
まぁ無事突破したから良いんですが…(映像配信のアーカイヴにあるので興味ある方はどうぞ~)。

と、変人ぶりを宣伝してばかりでもアレなんで、演奏もあげときますね。

1次で弾いたリストのメフィスト・ワルツ。
終盤、7分以降の追い込みとか、夜中に聴いててまじ大興奮でしたー。

こちらはドビュッシーの花火。
ファツィオリの響きが素晴らしいのですが、単に美しいだけではなくて、ちょっとぞっとさせるようなところもあったり無かったり。。。

まぁ、とにかく上手い、です。
指が無茶苦茶回るのはもちろんなんですが、ペダルのコントロールなんかも含めて、万遍なく上手い。
左手の強靭さなんかも特筆ものだと思うのですが、どれだけピアノを鳴らしても、ぼやけたり混濁したりしないのは本当に素晴らしい技術だと思います。


そして、もう一人のアレクサンダー君、ロマノフスキー(プロフィール・演奏曲目(公式))。
私、この人については2001年のブゾーニで優勝した時のCDというのもを持ってまして。
これがまた才気というかセンスの塊みたいな演奏で、どえらい17歳がいたもんだなぁって印象に残っていたのですよね。

コレ↓

B000076CVZBusoni Competition 2001 Winner Recital
Alexander Romanovsky
Divox 2011-02-22

by G-Tools

まぁCDの後、一生懸命追いかけるというほどではなかったのですが、今回、チャイコンで再会して、なんだか親戚のおばちゃん状態に入ってしまいました。
ロマノフスキーは現在26歳、コンテスタントの中ではベテランに近い年齢なんでしょうけれど、成熟した、そして品格のある演奏を披露しています。
知的でセンスがあって非常に明晰ながら、秀才的に小さくまとまることもなく、パワーもスケール感も十分。
音の粒の揃いっぷりは最高レベルで、音色は重すぎず軽すぎず、適度に密度があって、よく磨き上げられています。
派手すぎない輝きもあって、個人的にはもう文句のつけようがありません。。。
2次のラフマニノフのソナタ2番がすごかったなー。
高貴な紫色のラフマニノフでしたよ(早くアーカイヴに上がらないかな)。


この二人、ファイナルに行くと仮定して、両方ともラフマニノフの3番を弾くのですよ。
Wサーシャの、ラフマ3番対決。
なんか私的には、好きなピアニストがラフマ3番を競演という、鼻血が出そうに美味しいシチュエーションなんですが、気分的に、絶対に甲乙つけられない自信があります(どっちかが大コケすれば話は別ですが)。
はぁぁ、どうしたらいいんだろう。。。


あと注目が集まっているのは、先のショパコン3位のダニール・トリフォノフ、浜コン優勝のチョ・ソンジンあたりでしょうか。
というかですね、もうこの段階までくると、超ハイレベルなので、誰を聴いてもほぼハズレ無し、後はお好み次第、みたいな領域に入ってきますね。
2次の第2ステージは日本時間深夜枠なので少々きついのですが、頑張って聴きたいと思います。

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