« BBC Music Magazine 5月号 | トップページ | カラン・メソッドステージ2終了 »

2012年5月12日 (土)

3月11日のマーラー

3月にNHKで放映された「3月11日のマーラー」が、NHK World にて視聴可能です。
Performing Mahler on March 11
May 12, Sat. 0:10/ 4:10/ 8:10/ 12:10/ 16:10/ 20:10 (UTC)
UTCとの時差は9時間なので、今日これからだったら、21:10~、日付が変わって1:10~、5:10~、の放送となります。

東日本大震災が発生した3月11日の夜に、東京・すみだトリフォニーホールで演奏会を決行した新日本フィルハーモニーのドキュメンタリーです。
指揮者はイギリス人のダニエル・ハーディング、曲目はマーラーの交響曲第5番。
1800人収容のホールに集まった観客は、105人。

一人でもお客さんが来るなら上演すべきである、というのは舞台人としてあるべき姿勢であろうし、他方であんな非常時にコンサートどころではない、という意見ももちろん理解できます。
そして、当然、演奏する側だって不安があっただろう(東北の親戚の無事が分からないまま舞台に上がった団員もいたし、ハーディングは3.11が人生初の地震だったそうだ)などと思い、見てると本当に色々な思いが交錯して上手く感想を書けないのですが、とにもかくにもハーディングの率直な言葉に胸を打たれました。

「あのような時に大切なのは一人でいないということです。仲間がいることの心強さを感じる必要があります。演奏会を開けば同僚、お客様、そして音楽がそばにあり、決して一人にはなりません」
「音楽は苦しみの大きさを理解するための助けになります」
「我々がすばらしい演奏をしたかどうかはどうでもよいことなんです。大切なことはお客様も演奏者も音楽を必要としたあのときに音楽を演奏できたことです。そこに価値があったのです」

音楽って、芸術って何だろう?と考えさせるドキュメンタリーです。
生きる死ぬの瞬間には役に立たないけれど、その次の段階には必ず誰かを、あるいは何かを救い得るもの、そんなことを強く感じさせるハーディングのブレのない姿が印象的でした。

|

« BBC Music Magazine 5月号 | トップページ | カラン・メソッドステージ2終了 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74079/54693532

この記事へのトラックバック一覧です: 3月11日のマーラー:

« BBC Music Magazine 5月号 | トップページ | カラン・メソッドステージ2終了 »