第773回 定期演奏会Aシリーズ(東京芸術劇場)
日時:2014年6月25日(水)19:00開演(18:20開場)
場所:東京芸術劇場
出演者
指揮/ヤクブ・フルシャ
ピアノ/ピョートル・アンデルシェフスキ
<プログラム>
オネゲル:交響的楽章第1番《パシフィック231》
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119
ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》
ぴょーとるさん&フルシャさん、2日目(芸劇)の感想をまだ書いてませんでした。
(私が)1日目で満足してしまったのでまぁ良いか、みたいなところもあり。
というかですね、この日アクシデントがありまして、バルトークに間に合うか(オネゲルは完全に×)かなり微妙だったのです。
結局何とか滑り込めたものの、会場着いた段階でもうぐったりだったのですよね。。。
いや、何はともあれ聴けて良かったです、音楽の神様ありがとう。
ちなみに、この日は平土間でしたが、うーん、やっぱり平土間好きじゃないかも、私。
左側だったこともあって、音が逃げていく感じなのですよねぇ。
手は見えたので、タッチの浅い深いも分かって、こういう打鍵だからこういう音が出るのね、というのはよく分かって面白かったんですけどね。
ぴおとるさんの演奏自体も、個人的には1日目の方が好みでした。
サントリーはぎゅっとタイトで緊張度が高い印象でしたが、2日目の方が少し緩んだというか。
二日目でリラックスして余裕が出た、という言い方もできるかもしれませんが、実際のところはどうでしょうね。
技術的には1日目、でもその他の要素(流れとかオケとの調和とか)は2日目の方が良かった、という意見もありましょう。
どちらが良いかは好き好きだと思うし、2日目だけ聴いたらそれはそれですごく良かっただろうとも思います。
まぁ基本的には、あまり良く聴こえなかったので、あまりどうのこうの言ってはいけないような気がする…。
実際のところ、ひたすら背中を愛でていた、というのが本当のところです。
後ろから見ると格好良いのよねぇ…。
とはいえ、二楽章はやはりピーンと張りつめたものがあり、何をどうしたらあんな音が出てくるのだろう、と思わせる異世界の響きに、固唾をのんで聴き入ってしまいました。
文字通り、自分の唾を飲み込む音がジャマ、という。
目の前のピアノから鳴っているのがどこか信じがたいような、幻惑的な響きでございましたよ。
あんな音、今まで聴いたことがあったかしら。
アンコールのバルトークは、1日目より2日目の方が良かったと思います。
内容がどうの、ではなく、単純に精度的に(初日はちょっと危ういところがあった)。
本日のバッハは、パルティータ1番のサラバンド。
いつものヤツ、ですが、ホールで生で聴くとやほり格別ですね。
またかよ、と思わないではないですが、何度聴いても良いです。
あ、そういえば、椅子は普通のピアノ椅子でした。
ぴおとるさん、弾き終わった時に、フルシャさんとハグハグしてましたね(初日もでしたが)。
仲良さそうで良いですなぁ。
演奏もケミストーが感じられて、相性が良い印象です。
1日目も2日目も、終わった時にとても良い笑顔を見せていたので、私も嬉しくなってしまいました。
メインの春祭は、2日目の方が元気が良かったのではないかな。
機能的な印象はそのままに、荒々しさが出て、自然の獰猛なエネルギーを感じさせる部分もあって、ハルサイらしくて良かったと思います。
フルシャさんの指揮っぷりは時にダンスのようで見ていて楽しいのだけれど、春祭のあの凄まじい運動量、終わった時の脱力っぷりもむべなるかな。
ソリストも指揮者も、サイン会までお疲れ様でした。
以下、ぴおとるさんピアノ雑感。
私、元々、この人のピアノに「色彩」を感じたことがあまり無いんですけれど、最近、音がどんどん研ぎ澄まされて、しかも豊かになっているような。
音の味わいや肌触り、テクスチャーなんかに、幅が出てきているように感じます。
音の色彩感って私にはよく分からんのですが、時々音の形が見える気がするのですよね。
単なるイメージですが。
それも、形だけではなくて、金属とかガラスとかフェルトとか、素材と質感を伴って感じられるのですよ。
もちろん、音のニュアンスが豊かであることを色彩豊かというなら、色彩豊かと言えるだろうとは思うんですが、ニュアンス的になんかちょっと違うのですよね。
ぴおとるさんの音って、どちらかといえばクリスタル系のグラデーション無限大、って感じではないかなと。
でも、決して無味ではなくて、ほんのり甘味があったりするよなーと。
あ、今回、低音はなんかものすごい音(バネのような?)が鳴ってました。
こんな音も出るのねぇ、と認識を新たにいたしました。
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