Chopin and his Europe Festival
Chopin and his Europe Festival
26 Aug. 2017 20:00
Piano recital
Warsaw Philharmonic Concert Hall
Piotr Anderszewski(piano)
Apollon Musagète QuartettApollon Musagète Quartett
プログラム:
Andrzej Panufnik String Quartet No. 2 'Messages'
Leoš Janáček On an Overgrown Path II
Fryderyk Chopin Polonaise-Fantasy in A flat major, Op. 61 Op. 61
Wolfgang Amadeus Mozart Piano Concerto in A major, KV 414 (cameral version)
今年の夏は、念願のポーランドへ。
本命の用事は別にあったのですが、いつか行きたいと思っていたワルシャワの夏のショパン祭り(Chopin and his Europe)に寄ってきました。
結構長丁場の音楽祭で(今年は8/12-8/30)、若手から大御所(シモン・ネーリング、エリック・ルー、チョ・ソンジン、オールソン、プレトニョフ、アルゲリッチ等)まで錚々たるメンバーが集うので、しばらくワルシャワに滞在してコンサート三昧も良いだろうと思ったんですが、今回は諸般の事情で一つだけ。
今回のおめあてはアンデルシェフスキでしたが、ショパンコンクールが行われるワルシャワのフィルハーモニーホールは、ピアノクラスタ的には一度は行きたい場所。
さすがに雰囲気も音響も素晴らしかったです。
席は7列目くらいでやや右でしたが、音が上を素通りする感じは全くなく、非常に良好な音響で満足。
謎だったのが、なぜか廻りはフランス人ばかりで、皆さん、パリから追っかけてきてるのかしら???と、ちょっと不思議な感じでした。
ピアノ・リサイタルだとばかり思っていたら、弦楽四重奏と一緒というやや変則的なコンサートで、あれ、いつ変わったのかな???と(それとも最初からそうで気がつかなかっただけかしら・・・)。
そして、曲順変更で、弦楽カルテットの後にいきなり幻想ポロネーズでした。
これが、凄かった。
こんなに繊細、玄妙で、しかもスケールの大きな幻ポロ、ピョートルさんに限らず、初めて聴きました。
ホールの音響のせいか楽器のせいなのか、ピアノがとにかくよく鳴るなぁと。
以前聴いて腑に落ちなかったところも、しっかり詰められているというか、ピースがピタピタとはまっていた印象です。
危ない箇所もありましたが、ああいうガラの大きいショパンなら、荒ぶる演奏も説得力があリます。
ヤナーチェクは安定のヤナーチェク。
ヤナーチェクってお国物だっけ?(違います)というくらいしっくりくる演奏。
ppからffのダイナミクスレインジの幅が非常に広く、音の階調、彩度も多彩。
どこか不可思議な印象もある曲調を、実に神秘的に紡いでいて、こういう普通ではない雰囲気を「自然に」出すのは、アンデルシェフスキの右に出る人はなかなかいないのではないかと思います。
アンデルシェフスキの場合、ことヤナーチェクに関しては、基本的にハズレの演奏を聴いたことがありません。
モツコン12番の室内楽版(コントラバスも有)、これもバッチリ隙無くハマっていました。
ショパン祭りだけど、ショパンは口実というか、メインはどうやらこっちではなかろうかと。
甘過ぎないモーツァルト。
なかなか貴重なものを聴いたな。
アンコールはショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲の3楽章。
全く緩みのないギュッと締まった演奏で、リズムの刻みがカッコ良かったです。
ショスタコ、ピアニスト的にはお好みではないのでは?と思っていたけれど、意外や意外、男前度の高い、グイグイ前に出る演奏でした。
夏のワルシャワはとても気持ちが良いので、ピアノ好きには特にお勧めの音楽祭です。
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